"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

暖かい寒の入りでした

2008年01月08日 01時08分23秒 | 季節のおはなし

 旧十二月朔日。一昨日、1月6日(日)は二十四節気の【小寒(しょうかん)】でした。この日から【立春】の前日である【節分】までのほぼひと月が“寒”です。先日岩手に行った際、元朝参りの神社で買った岩手県神社庁刊行の「郷土暦」には県内各地で記録した最低気温の記録が載っています。ちょっとご紹介しましょう。小寒の1/6は、90年前の大正8年に紫波町でー20℃、一ノ関でー21℃、千厩(せんまや)でー22.5℃を記録しています。今では零下10℃も珍しいとのことですが、やはり日本は少しずつ暖かくなっているのでしょうか。今年の寒の入りも歩けばちょっと汗ばむような暖かい陽気でした。

 小寒の翌日、昨日1月7日(月)は五節句の最初【人日の節句】、七草でした。
これまでに「“暮らしのリズム”的できごと」では小寒と七草を毎年紹介してきました。「春はまだかな“寒の入り”小寒です」(2006.1.6)、「七草粥です」(2006.1.7)、「七草粥の追記(北国では)」(2006.1.13)、「明日は七草~荒れ模様の“寒の入りです”」(2007.1.6)
ぜひご覧下さい。

 で、今年もスーパーで買ってきました。七草セット。0108nanakusa 今年は愛媛県松山産でした。五節句は本来旧暦の行事だったため、人日の節句も今年の暦でみると2月13日(水)です。
『芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・蘩蔞(はこべら)・仏の座・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)』が自然に畑や田んぼの畔で育つのは、やはり立春を過ぎた頃、もう少し太陽が高く照らすようになった頃なのでしょうね。
 いつもは昆布で出汁を取ってお粥を作り、
0108kayu塩茹でして細かく刻んだ七草を、火を止めて蒸らすときに入れてサッとかき混ぜるのですが、今年はしらす干しがたくさんあったので、出汁をとらず、塩も控えめにして贅沢にたくさん入れてみました。ちょっと苦く香り立つ野草の風味にしらすの旨味がとても良く合います。邪気を払う七草粥ですが、正月の飽食で疲れた胃にはとても優しい気がします。お腹を壊した時くらいしかお粥は食べない私ですが、たまにはコトコト炊いて熱々のお粥を味わうのもいいものですね。