「龍時」シリーズ(野沢尚/文春文庫)読了。長かったー!
長かったのは量ではなく読んでた期間が。
確か、01-02を読み始めたのが去年の夏かその前あたりだった気が…。
野沢尚さんの作品を読んだのは初めてでしたが、すげ面白かったです。
スポーツを題材にした作品が好きな割に観戦はまったくしないので、
サッカーもあまりというか全然見ないので、まったくわかんないぜという感じなのだけど、
そんな自分でも、引き込まれて頭の中に息づかいやプレーが浮かんでくるような作品でした。
小説という文字だけ、まんがと違って視覚に訴えることが出来ないハンデがありながらも、ここまでの緻密な描写がなされていて、スゲエと思いました。
03-04の巻末に収められていた、この作品のアドバイザーの中西哲生氏との2004年の対談で続編の構想を意欲的に語っていましたが、
その対談の10日後に逝去。続編を読むことは永遠に叶わぬ夢となりました。残念でなりません。
ちっと前に、年末にミドリさんに「龍時」を勧めたときに、返しで勧められた
「DIVE!!」(森絵都/角川文庫)の上巻を読了。
こっちは、飛び込み。サッカーどころではなくまったく見たこともないぜ!という競技ですが、
こちらも丁寧に書かれていてぐいぐい引き込まれました。
「龍時」読了したので心おきなく下巻に手を出せるぜー。
ミドリさんも言ってたんですが、「DIVE!!」装丁がもうちょっとよければ…。
「龍時」を手に取ったのは実は表紙買いで、今日も表紙買いで文庫本を一冊買ってきたのですが、
「DIVE!!」はミドリさんに勧められなかったら絶対手に取ってなかった。
コミックは基本的に表紙=中身なので装丁が気に入れば中身も気に入るし、逆もまた然り。
しかしながら小説は表紙からは中身の想像はつかない(場合が多い)。
装丁がよければ店頭でどんな話なんだろうと気になり、手に取ってみるとっかかりだと思うので結構重要だと思うのですよ。
安月給でワンルームという懐具合と住宅事情により、ハードカバーなら装丁関係なく気になった本はタイトルと作家名を覚えておいて図書館で借りようとなるけど、
文庫本だったら値段的にもサイズ的にも気軽に買えるので、ハードカバーの廉価版というスタンスじゃなくて、こっちで新しい読者を獲得するぜくらい勢いで装丁にキアイを入れて欲しいなと思ってみたり。