新団体「くにたち駅前反戦」定例大宣伝
日 時 2009年9月19日(日)18:00~19:00
場 所 JR国立駅南口
主 催 くにたち駅前反戦 「イラクから全ての軍隊の撤退を!くにたちの会」から新団体
「くにたち駅前反戦」として再スタートした最初の定例アピール行動には、いつものメンバー6人が集まり、1時間でチラシ150枚ほどを撒きました。チラシを撒きながら、横断幕の前で一人がマイク・アピールするだけのいつも通りの宣伝でしたが、今日も、自分からチラシを受け取りに来る市民がいたり、じっと聞き入る人がいたりして、街頭での自発的な表現行動が日常風景になっていることの意味を感じさせられました。
マイク・アピールをスタートして間もなく、大学通りの先に虹がかかり、改札前は写真を撮ろうとする人たちでごった返しました。「虹」は多様性を表す色、レインボー・フラッグ(虹色の旗)は、
平和の旗として、2003年の米英のイラク侵略時には世界中に何百万枚も街頭に翻りました。
【チラシの表面】
いつの間にか自衛隊の海外派遣 が「普通」に・・・
→→→いつの間にか戦争が「普通」に
6月19日、海賊対処法成立 延長国会において海賊対処法が新たに成立されました。この法律の成立によって自衛隊による「海賊」対策が随時可能となりました。
これにより自衛隊は、1. これまでの自衛隊法の海上警備行動では認められていない日本に無関係の外国船も護衛対象になり、2. 武器使用基準が一部緩和され「海賊船」への船体射撃も認められるようになりました。
こうした日本の社会にとって重要な法律も、ねじれ国会による衆院本会議3分の2以上の賛成多数という「おなじみ」の手法による強行採決でした。
最大野党の民主党は早期解散を目的とし、海賊対処法についての本格的論戦を回避しました。
すなわち、「海賊」と「漁民」の区別も不明確なままソマリアの問題を棚上げし、海賊対策の意味について「国民的議論」すら行われないなかで、いつのまにか自衛隊の海外派遣が決定されてしまったことになります。
交戦を前提とした自衛隊海外派遣 「海賊を取り締まるべきソマリアは国家崩壊状態、今年のソマリア沖での被害はすでに昨年を上回るなど、活動は収まる兆しがない。」「麻生首相は『戦闘に巻き込まれる可能性はなきにしもあらず』と述べており、海賊との交戦の可能性をはらんだ派遣となる。」(6月20日東京新聞)、と報道されているように海賊対処法は具体的戦闘行為を前提にした、自衛隊の本格的海外派遣です。
これまでの「PKO法」や「テロ特措法」等では、あくまでも自衛隊の戦闘行為は前提にしないことが建て前でした。しかし、海賊対処法ではこうした建て前すら無くなっています。
今回の海外派遣で最も象徴的な事柄は、銃火器を使用する戦闘行為を前提に自衛隊の海外派遣がなされたということです。そして始めて陸・海・空三軍の自衛隊が派遣されることも特徴の一つです。
自衛隊海外派遣の常態化 すでに自衛隊は本来の「国防」より、海外派遣を主要な任務とする軍隊になっています。
「ソマリア沖の海賊対処、インド洋での洋上補給など、海上自衛隊の海外活動が目立っている。艦艇の交代時期となる七月には、八隻の護衛艦が海外に派遣される。有事に活動できる護衛艦の半数に当たり、本来任務の『国防』への影響を心配する声も出ている。」(6月21日東京新聞)、と報じられるほど海外派遣が自衛隊の活動の柱になっています。
自衛隊の海外派遣に反対です 憲法9条の制約であった「先守防衛」という言葉は死語になりつつあり、自衛隊は海外で武装展開する文字通りの「日本軍」としての姿を露にしています。しかもこうした事態が「いつのまにか。ズルズルと」という形で進行していることに、私たちは大きな危機感を抱きます。いつの間にか自衛隊が海外に行くことが「普通」になる時代というのは、いつの間にか戦争が「普通」になる時代のとば口ではないでしょうか。
故に、私たちはあらためて「自衛隊の海外派遣には反対です」と訴えていく必要があると考えています。
(2009.07.14 なんば)