歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

モンゴルで事業を行っているものづくり企業

2009-02-07 10:13:15 | Weblog
 この週末に愛知県豊田市にあるビューテック株式会社という自動車部品メーカーを訪問してきました。自動車用のガラスの加工やバンパー、インパネなどの成形を行っているほか、物流や構内請負、旅行代理店など多岐にわたる事業を展開している会社です。事業の多角化という観点から見ても非常にユニークな企業なのですが、海外展開戦略も非常にユニークです。

 同社の進出先を見ると、北米、中国、タイ、インドネシア、モンゴル、アルゼンチンとあります。北米、中国、ASEANへの進出は、まあ自動車部品メーカーとしてはよくある進出例ですが、モンゴル、アルゼンチンに進出しているという話はあまり聞きません。ちなみにモンゴルでは金型の設計など、アルゼンチンでは自動車部品のプラスチック成形を行っています。

 特にモンゴル事業は経営者の思い入れが強く、力が入っています。同社は金型メーカーなどと共同出資の形で2001年という早い時期にモンゴルに進出し、まずは現地でCADによる製品・金型の設計を行います。そして現地でも事業の拡大を図り、縫製、そして物流の事業も手がけるようになっています。縫製のユーザーはビューテックの日本本社のみ(同社の作業服の縫製を請け負っています)、物流も荷主はウランバートル市内のプロパンガス供給会社のみと、事業は小規模であり採算も厳しいようなのですが、CAD設計については大きな期待が寄せられています。モンゴルにはITを学んだ優秀な若者が多く、将来は全世界のビューテックの工場で使用する金型の設計をモンゴルで手がけることを構想しているのだそうです。

 目の付け所が面白い、大変興味深い企業だと思いました。

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