「パッヘルバルのカノン」というバロックの名曲があります。脳内でα波が出やすくなるのか聴いているととてもリラックスできる曲です。いろいろなところでBGMとして流れていますし、妊婦の胎教に使われる定番の曲でもあります。私の子供たちは皆この曲を母親のお腹の中で聴いていました。
さて今から1年以上も前、この「カノン」をロック調にアレンジして超人的なギターテクニックを披露するビデオがネット上で話題になりました。私が知ったのはつい最近のことです。聴いてみたのですが、これはすごくカッコいいです。最初にこの「カノンロック」を披露した(当時は)無名の台湾人ギタリスト、Jerry C氏の演奏のビデオがこれです。
いかにも家賃の安そうなアパートの一室での演奏ですが、かえってそれが彼のロック魂を感じさせます。
Jerry C氏はこのビデオとリードギター抜きのカラオケの音声ファイル、そして譜面をネット上に公開したところ、世界中の腕に覚えのある無名のギタリストたちがJerry C氏の演奏に挑戦、次々と「カノンロック」演奏のビデオを公開し始めたのです。Jerry C氏のファンサイトには様々な「カノンロック」のリンクが貼られていますが、その数は大変なもので、ギターテクニックの点では本家のJerry C氏を上回るものもあります。
視聴者の熱狂的な支持もあって「カノンロック」はネット上で一大ブームとなり、ついにはニューヨーク・タイムズまでが「カノンロック」について論説記事を書いた、というちょっとした社会現象になってしまいました。(この辺のくだりはsatomiさんという方のブログLong Tail World で詳しく解説されています)
かつては無名のギタリストが自分の演奏を聴いてもらおうとしても、せいぜい路上で通行人を相手に演奏するしかなかったと思います。しかしITの発展がそんなストリートミュージシャンたちを取り巻く環境を大きく変えました。「カノンロック」は、資金のない個人であっても容易にWeb上に作品を公開することができ、才能さえあれば世界中から注目を集めることが可能になった、ということを如実に表す事例と言えるでしょう。また、譜面を公開した点、それをもとに本家を上回る演奏を披露するギタリストも現れた、というあたりは、公開されたソースコードをもとに世界中のソフト技術者がバージョンアップに参加したオープンソース・ソフトウェアのLinuxとの近接性を感じせるもので、いかにも「Web2.0」的な現象だと思います。
しかし、ストリートライブでしたらギターケースにコインを入れてくれる通行人もいますが、YouTubeに自らの演奏を公開し、世界中から注目を集めたとしても、ギタリストたちは一銭も収入は得られません。膨大なビデオを視聴できるYouTube、無料である点は大変ありがたいのですが、このような優れた作品に対しては、ストリートミュージシャンのギターケースにコインを入れるような感覚で、直接演奏者に送金できるような仕組みがあってよいと思います。
さて今から1年以上も前、この「カノン」をロック調にアレンジして超人的なギターテクニックを披露するビデオがネット上で話題になりました。私が知ったのはつい最近のことです。聴いてみたのですが、これはすごくカッコいいです。最初にこの「カノンロック」を披露した(当時は)無名の台湾人ギタリスト、Jerry C氏の演奏のビデオがこれです。
いかにも家賃の安そうなアパートの一室での演奏ですが、かえってそれが彼のロック魂を感じさせます。
Jerry C氏はこのビデオとリードギター抜きのカラオケの音声ファイル、そして譜面をネット上に公開したところ、世界中の腕に覚えのある無名のギタリストたちがJerry C氏の演奏に挑戦、次々と「カノンロック」演奏のビデオを公開し始めたのです。Jerry C氏のファンサイトには様々な「カノンロック」のリンクが貼られていますが、その数は大変なもので、ギターテクニックの点では本家のJerry C氏を上回るものもあります。
視聴者の熱狂的な支持もあって「カノンロック」はネット上で一大ブームとなり、ついにはニューヨーク・タイムズまでが「カノンロック」について論説記事を書いた、というちょっとした社会現象になってしまいました。(この辺のくだりはsatomiさんという方のブログLong Tail World で詳しく解説されています)
かつては無名のギタリストが自分の演奏を聴いてもらおうとしても、せいぜい路上で通行人を相手に演奏するしかなかったと思います。しかしITの発展がそんなストリートミュージシャンたちを取り巻く環境を大きく変えました。「カノンロック」は、資金のない個人であっても容易にWeb上に作品を公開することができ、才能さえあれば世界中から注目を集めることが可能になった、ということを如実に表す事例と言えるでしょう。また、譜面を公開した点、それをもとに本家を上回る演奏を披露するギタリストも現れた、というあたりは、公開されたソースコードをもとに世界中のソフト技術者がバージョンアップに参加したオープンソース・ソフトウェアのLinuxとの近接性を感じせるもので、いかにも「Web2.0」的な現象だと思います。
しかし、ストリートライブでしたらギターケースにコインを入れてくれる通行人もいますが、YouTubeに自らの演奏を公開し、世界中から注目を集めたとしても、ギタリストたちは一銭も収入は得られません。膨大なビデオを視聴できるYouTube、無料である点は大変ありがたいのですが、このような優れた作品に対しては、ストリートミュージシャンのギターケースにコインを入れるような感覚で、直接演奏者に送金できるような仕組みがあってよいと思います。
これからもweb2.0のことについていろいろとご教示いただければ幸いです。