僕らが小・中学生の頃、フォークソングが大ブレイクしていた。
フォークの神様と呼ばれた岡林信康の曲はあまり記憶に残っていないけど、
ジローズの「戦争を知らない子供たち」とか
北山修&加藤和彦の「あの素晴しい愛をもう一度」とか
ガロの「学生街の喫茶店」とか
かぐや姫の「神田川」とか
山本コウタローとウィークエンドの「岬めぐり」
などといった曲は今でもはっきりと覚えている。
その中にあって、独自の詞と曲調で売れまくっていたのが井上陽水だ。
吉田拓郎と並ぶフォーク界の巨匠であり、日本のポピュラーミュージック界のリーダーと呼んでも過言ではないだろう。
陽水の初期のヒット曲に「人生が二度あれば」という名曲がある。
♪父は今年二月で六十五…
という静かな歌い出しである。
リリースされたのは1972年。
陽水は当時、24歳だった。
1948年生まれの陽水は、今月30日に66回目の誕生日を迎える。
40年以上前に作った、年老いた親の曲。
その親の年齢を超えるわけである。
♪・・・・・・・・・・・・・・・
父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっとゆとりが出来た
父の湯飲み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば
この人生が二度あれば
・・・・・・・・・・・・・・・♪
この曲を僕が夢中になって聴いたのは、中学生の頃。
陽水も歳をとったけど、自分も歳をとったんだなぁ、とつくづく思う昼下がり…。
今日も「クマ考」にきてくれてありがとうございます。
歳をとったとはいえ、陽水は、声も感性も衰えていませんよね。
これからもいい仕事をしていくはずです。
僕らも歳をとったと嘆く前に、今できることをしっかりと…ですね。