きのう、久しぶりに麻雀をした。
去年は一度もやった記憶がないので、おそらく1年半ぶりくらいだと思う。
全自動の麻雀卓を持っている友がいる。
名前をコバちゃん(仮称)という。
コバちゃんも、彼のもとを訪れる麻雀仲間も、熱狂的な雀士ではない。
負けるとカリカリして場の緊張を高めるような人は排除し、親睦第一のグループを形成しているのでとても打ちやすい。
それでも卓を囲むのはせいぜい年に5回くらいだった。
だが、数年前にコバちゃん(仮称)が病に倒れて以来、めっきり回数が減ったのである。
コバちゃんは大酒飲みだ。
ビアジョッキにウイスキーの水割りをつくり、何かの肴をつまむでもなく、毎日毎日、ただひたすらに水割りをがぶ飲みする男である。
体調を崩したときには、すでに手遅れに近い状況であった。
お見舞いに行ったとき、内臓のエコー画像を見せてもらった。
素人目にもひどい状態であることがわかった。
フツーの人がコバちゃんと同様の病に見舞われていたら、生きてはいないと思う。
しかし彼は、ちゃんと生き長らえている。
先日、難病を克服し、リハビリに励んでいる友のことを書いたが、コバちゃんはまったく違うタイプの男である。
妻子がいないこともあり、生きることに対する執着心などないのである。
しかしながら、自己管理など一切せず、雑草のように生きてきただけに、温室育ちの人間にはない野生の生命力が備わっているのだろう。
踏まれても踏まれても、自分の意志とは無関係にゾンビのように生き返るのである。
僕は浄水器の水を飲んでるので、川の水を飲めばすぐに体調を崩すことになるだろう。
しかしコバちゃんは、川の水どころかドブの水を飲んでもピンピンしているに違いない。
富良野方面で彼と魚釣りをしたとき、実際に彼は濁った川の水で水割りをつくり飲んでいた。
僕は品質の悪い肉を食べて食中毒に見舞われたが、コバちゃんはそれを生で喰ってもピンピンしているに違いないのだ。
健康を気づかい、定期健診を受けて悪い部分を薬で治癒したり、サプリメントを常用して栄養素やビタミンを補ったりする生き方を僕は否定しない。
運動する。サプリメントを飲む。浄水器や空気清浄機できれいな水や空気を求める…。
より科学的に健康にアプローチする行為を、「昔の人はそんなことしなくたって…」などといたずらに否定すべきではないと思う。
だって、僕らは「昔の人」ではないのだから。
だが、コバちゃんは昔の人、貧しい時代の人なのである。
不衛生で不健康な場所に吸い寄せられて生きてきたゴキブリなのである。
浄水器のきれいな水など飲んだら、逆に調子を崩すかもしれない。
おそらく、不衛生かつ不健康な生き方が一番いいのである。
そんな人が身近に一人くらいいたって、まあ、いいさ。
昨日もまた、コバちゃんは水割りをがぶ飲みしていた。
明らかに黄疸症状の目で牌とにらめっこしながら、片時もグラスを手放さなかった。
いつものように口もなめらかで、まったくおもしろくないところが逆におもしろい「ジョーク口撃」を炸裂させた。
そしてクイタン、白のみといった姑息な手で何度も上がり、周囲の失笑を誘った。
僕は負けました(苦笑)
途中で卓が故障し、手積みになって…。
一番負けていたウッチー(仮称)が四暗刻など上がりやがって…。
役満を上がった人にはご祝儀を払う決まりになっているのだが、僕は「手積みの場合は公式記録ではないからご祝儀はやらない」とダダをこねた。
が、結局認められず…(笑)
まあ、イカサマをするような人はメンバーにはいないけどね。
今日も「クマ考」にきてくれてありがとうございます。
麻雀っていうのは嫌いではないけど、年に2回程度でいいかな。
歳のせいか目、肩、腰にくるし、タバコの煙が目にしみるし(自分も吸うけど)。
こぎれいな女性でもいれば別だけどね(笑)