三坂峠から下って松山市に入った。46番浄瑠璃寺、47番八坂寺、48番西林寺、49番浄土寺、50番繁多寺、51番石手寺と6つのお寺に納経した。途中、2時間温泉にも入った。今夜は石手寺に泊めてもらっている。
テントを残して空身で往復した。岩屋寺は名の通り岩壁につくられた寺だった。千本峠を越えたが道を間違えて久万町に戻ってしまった。今夜は三坂峠の薬師堂に泊まる。
千人宿を6時前に出発して、ひたすら歩いた。今日は二つ峠を越えた。余裕のスケジュールを組んでいるので、峠越えも楽しい。今日は久万高原ふるさと旅行村にテントを張った。
京都からの夜行で大洲に5時半に着いた。JRで新谷まで行って、そこから歩き始めた。内子なは8時半に着いて、観光をした。大瀬の町でも観光をして、千人宿大師堂に着いたのは2時40分。今日はここで泊まる。
遍路は雲水と同じで移ろい行く者である。釈迦は宇宙の本質を変化流転するものと悟った。自らが流転するものとなったとき『執着』するものが無くなる。ものはいらない、荷物になるだけ。今日食べる分と寝る場所と晴れの天気があればいい。地位とか社会のしがらみもない、裸の自分だけ。遍路をしている自分が、なにかしら透き通ってゆくのを感じる…
今日の歩行は17キロ、余裕がありすぎて困る。休憩の度に本を読んでいた。ここには2時に着いて6時間も温泉につかっていた。明日からはハードな歩きに戻る。
私がアスファルトの道をヨレヨレで歩いて行くと、車やバスがどんどん追い越して行く。
私は小椋佳の歌を口ずさむ。
人間達が 急ぎ足で
バタバタバタバタ 通りすぎても
年老いた ノラ犬さえも
あくびしながら 日なたぼっこしてる
走らないでください 走らないでください
子犬に ことばをかけて下さい
他の誰かを 追いこしても
あせって時間を追いかけても
夕日映す 柿の実ほども
甘くも めだちも しないものでしょう
走らないでください 走らないでください
青い草笛 吹いてください
私の愛する あなただけには
心の底から 笑ってほしい
心から 泣いてほしい
やさしい言葉を捨てないでほしい
走らないでください 走らないでください
歩く楽しさ 知ってください
私は小椋佳の歌を口ずさむ。
人間達が 急ぎ足で
バタバタバタバタ 通りすぎても
年老いた ノラ犬さえも
あくびしながら 日なたぼっこしてる
走らないでください 走らないでください
子犬に ことばをかけて下さい
他の誰かを 追いこしても
あせって時間を追いかけても
夕日映す 柿の実ほども
甘くも めだちも しないものでしょう
走らないでください 走らないでください
青い草笛 吹いてください
私の愛する あなただけには
心の底から 笑ってほしい
心から 泣いてほしい
やさしい言葉を捨てないでほしい
走らないでください 走らないでください
歩く楽しさ 知ってください