三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

発酵を発動せよ

2011-04-12 19:08:56 | こんなものを食べてみました。
〈4月4日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+バナナ+ヨーグルト ココア
昼:お弁当(玄米ご飯、ポテトサラダ、カボチャの煮物、アスパラしりしり、菜の花とパプリカの辛子マヨネーズ和え) インスタント味噌汁
夜:グリーンカレー @ティーヌン 飯田橋ラムラ店

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先月より、物資不足に惑う首都圏である。
「買い占め」による物資不足はもう見られないと言って差し支えないが、製造工場の被災や計画停電により、作るのが難しくなっている製品がいくつか。
ある者は納豆がないことに惑い、ある者はいつもの銘柄のタバコがないと惑い、ある者はビールがなくなる予見に驚く。

私の場合は、ヨーグルトであった。
朝食でフルーツグラノーラとの取り合わせで食したり、食後のデザートとして戴いたりと、まぁ何かと普段からヨーグルトを食べる機会が多いのだが、おいそれと見かけないようになってしまった。
一食分小分けのフルーツが入ったようなものは時折見かけるのだが、500ccくらいの大きめプレーンヨーグルトはまず出くわさない。
何故かとかいつまんで言えば、発酵などに安定した電力を要するため、一度停電してしまうと生産できなくなってしまうらしい。

そうか。
ならば、ないことを嘆くのはやめよう。
なければ、作るという選択肢も残されているのだから。

ヨーグルトの種菌を求め、赴くのは東急ハンズ。
とりあえず何か作りたかったら東急ハンズという信頼感は裏切られず、ありましたよヨーグルト種菌。
購入した「ケフィア」は正確には"ヨーグルト"ではないらしいが、まぁだいたい同じだ。
その他1リットルのガラス容器や温度計なども購入。
「あ、この人帰ったらヨーグルト作る気なんだ…」とバレバレの買い物である。

スーパーにも寄り、牛乳も買い、いざ。
容器を煮沸消毒しながらケフィアの説明書を見れば、ネットで調べた作成法と異なり、なんと、牛乳パックにそのまま種菌を入れてしまってもいいらしい。
それなら、完成した後も冷蔵庫にそのまましまえるという利点付きだ。
えええ。
じゃあ煮沸消毒いらないどころか、このガラス容器いらなかったのか…奮発して1500円もするの買ったのに…と、暗澹たる気持ちにもなろうというもの。
が、せっかく買ったし消毒もしているのだからとガラス容器を使うことに。

菌を活性化するには、ケフィアについては30℃くらいが丁度いいらしい。
牛乳を温めようとするも、生憎うちのミルクパンは小さいのだった。
それで深手のフライパンで温めたのだが、「注ぐ」に特化していない鍋なわけで…
ガラス容器に移す際、派手にこぼしたことをここに懺悔する…

二晩ほど室内に置き、完成したかな、というのが掲載した写真。
が、ダマになってしまい舌触りが悪く、固形状じゃない部分はいくら何でも、といったシャバシャバ状態。
また、説明書には「ヨーグルトと比べ酸味が少ない」と書いてあったにも関わらず、甘味料を必要だと感じたほど酸っぱい。
うん、美味しくない!

ううむ、どうも失敗したようである…
温度調整を間違ったか…

これを食べ切った後日、今度は説明書通りに作ってみた。
すれば間違いなかろう。
牛乳パックを作成・保存の容器としてそのまま使うし、牛乳パックごと湯煎で温める(温め方については、最初もこうすればよかったと反省)。
30℃に温まったら、種菌を入れシェイク。
口の部分にラップをし、クリップで留め、発泡スチロール容器にしまう。

して、だんだん暖かくなってきたので、今度は一晩。
おそるおそる口を開くと…そこには見慣れた白い固形状のものが。
早速スプーンで一口分掬えば、確かに酸っぱくないヨーグルトのようなもの。
お待ちしておりました、お久しぶり。
そう声をかけたくなったほど。

成功した二陣目を思えば、一陣目はもしかしたら腐りかけだったのかも…と思い至り今更青ざめているが、お腹を壊さなかったし誰にも食べさせてないしよしとしようか。

尚、ヨーグルト用としてはもう用を成さなくなった1リットルのガラス容器であるが、塩麹用として新たな活路を見出して今にいたる。
デイリーポータルZの記事をみて手を染めたそれ、詳細はまた別の機会に。


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