システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に

国立図書館の新しい情報提供サービスについてのグループディスカッション(2009.10)

2009-11-03 22:58:49 | イベント参加
国立国会図書館の新しい情報提供サービスについてのグループディスカッションに招いていただいたので、参加しました。

2009.10.21.(We) 19時過ぎ~22時前
場所: 東京の丸の内方面
参加者:大学図書館・行政機関の方 6名、
    慶応の原田先生、図書館情報学の教員 2名、
    記録やお手伝いの研究員 1名、院生2名
    NDLからオブザーバ 1名
(*)原田先生の発言のみ氏名付きで記録されるそうなので、氏名を出させていただきました。NDLの人が出るのは基本的に例外だそうです。
(*)院生1名とNDL職員を除いて、お名前だけは存じ上げていた方が2名いらっしゃいましたが、基本的に全員たいへん有名な方々です。

■趣旨
NDLから新しい情報提供サービスについて、他機関に調査依頼がされて、原田先生のグループが動いているそうです。
このグループディスカッションの取り組みも、NDLの活動を知らせるという意味もあり、ブログに書いてもよいとのことだったかと思います。

事前のご案内では、幅広いテーマについてお聞きしたいとのことだったが、基本的には情報提供サービス全般について、まずは夢を語るようなものでもいいとのこと。

※本記事はディスカッション中に適宜メモしたことを元にしています。
 筆者の理解できなかったところや誤解もあるかもしれませんが、ご了承下さい。

■要旨や感想
大変面白かったです。
新しく展開したいサービスから、広報、ドキュメントデリバリー、コンビニ活用アイデアまで。

私はインフラサイドの視点が大きいので、勉強させていただいたというところの方が大きいかもしれないですが、興味深い議論に参加できてよかったです。

NDLの活動やサービスは、CAポータルくらいしか見ていなかった私ですが、「国立」図書館として、果たすべき役割は大きいこと、それに向けて検討されていることが分かりました。
今後の飛躍に期待しつつ、協力できることがあればしていきたいと思いました。


■詳細
○3年後、本館のシステム入れ換え。
・2年後に、情報サービスシステムを更新(導入?)
・5年間使うので、7年後まで見据えて。

○集まりの公開可。NDLの活動のアピールにも。
・計13回予定

○プロトタイプができたら、ご意見を。

■NDLのWebページはどうですか的な話+自己紹介、順に。

・メニューの多さ、分かりにくさ
・PORTA 評判の悪い意見あり。
 一方、評価する(検索統合)。期待するとの声も。
 例、iPhoneのように、使えるものが使いやすく。
・書誌ユーティリティ
・図書館サイトからリンクされているもの: NDL-OPAC、雑誌記事索引 をきちんと
・カバレッジ。最後の砦としての意義は変わらない。
・システムが連携していない。; OPEN URL, API ;
・34人に対する認知度の調査報告 (利用者か館員か不明)
 NDL-OPAC、7人
 登録利用者制度の認知度、ゼロ
 国民に認識されていない。ネーミングも重要。
・メンテナンスでNDL-OPAC 使えないこと多い。ミラーリング

・国会図書館の書誌の信頼度は高い。
-楽天のサイトが止まる方が困る(気晴らし、話題探し)
 NDLサイトは、目的がないと来ないもの
-リテラシー。ボタン一つで検索できる人を育てることかと疑問の投げかけ。
 便利さと、人の能力。
-デジタル化されても、コレクションとして貯める。
 NDLのコレクションも、リンクだけあればいいのか。
 消費者の指向として。「かわいさ」を目指すのか。体力があれば、両方やってほしい。

■APIとGUIサービスの話から、いろいろ
・統合化されたプラットフォーム。
 媒体(情報資源の性質)の違いを、インターフェースで工夫。
 検索してからの絞り込みでも、入り口で分けるとか、漏らさないように。

・ロールモデル
 「国民全体」とNDLは言っていたとか!? 使い方のグルーピング。
 OPACは、国民全体でもいい。けど、かつ比較的勉強する人。
 
 (事後の注)
 NDLとしては「国民全体」と言わなければならない事情も分かる。
 けど、それではターゲットを絞ったり、設計を検討することができないのでは?

 変わらないこと ≒ わかりやすさ

 一般ユーザとしては(大学ではなく)、NDL活用がベター。
 大学図書館がノード。大学と県立との連携もあるし。

 NDLが使えるサイトになれば、各大学図書館、県立等の図書館サイトからも、トップページ等にリンクを置いてくれるようになるのではないか。(私)

・広報
 マスコミの影響
 「国民全体」とか言うなら、テレビCMを(私)

・使いにくいシステムを、使えるようにするインストラクション ←昔
 使いやすいシステムを、使うことにより、スキル向上 ←今?

・デリバリーは、コンビニ活用!
 #面白い!

・モバイル

■違う視点から...
・国会、市立、県立、大学の連携
 所蔵情報の共有
 #これはホントに大切かも
 #これとは別に、NACSISのCAT-Pフォーマットの限界を指摘する声もあった。

・目次、概要、フルテキストを追加してほしい。

・またロールモデルの話

■今回のディスカッションの案内メールに記載されていた関連サイト(引用します)
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国立国会図書館Webサイト
http://www.ndl.go.jp
国立国会図書館図書総合目録
国会図書館の蔵書(納本図書館ですので,ほとんど全ての出版物の
検索が可能),雑誌記事索引(雑誌の記事を探すことが可能),
総合目録ネットワークシステム(一部の公共図書館の蔵書も検索
可能)など
http://www.ndl.go.jp/jp/data/opac.html
国立国会図書館 電子図書館
近代デジタルライブラリー,貴重書画像データベース,児童書デジ
タルライブラリー, インターネット情報選択的蓄積事業(WARP)
デジタルアーカイブポータル(PORTA)などへの入り口
http://www.ndl.go.jp/jp/data/endl.html
国立国会図書館 調べ方案内
リサーチ・ナビ, レファレンス協同データベースなど
http://www.ndl.go.jp/jp/data/search.html
-----

※写真:例によって記事とは関係のない、10月の佐渡島、日本海に沈む夕日
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