システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に。最近、歩き旅の話題も。

遠き色覚バリアフリー

2012-03-31 23:41:49 | ユーザサービス一般
同僚が開館カレンダの改善案を作ってくれたにも関わらず、確認を後回しにしていたという背景を反省しつつ、同僚が参考にしたらしいサイトが分かりにくく、色覚バリアフリーは遠いのかと思ったこと。

●要約
「カラーユニバーサルデザイン 推奨配色セット」というサイトがあります。しかし、「見える人」には、「これらは見分けやすい色」と認識しがちではないでしょうか。他にも誤解しやすい記述もあります。そのサイトがあまりユニバーサルデザインではないのかもしれません。
見分けやすいであろう色も考えてみました。

●詳細
(1)
同サイトの冒頭に、「推奨配色セットの内容」として、色のサンプルが並んでいます。そのサンプルだけ見ると、これを使うと見分けやすいと思いがちですが、分かりにくい組み合わせもあります。

説明文には、見分けにくい組み合わせもあると触れられていますが、「見える人」には違う色に見えるでしょうから、もっと明示していただきたいところです。
「各色の推奨設定一覧」などという表現の方がよくないでしょうか。

(2)
比較的分かりやすい色の組み合わせ として、
「ベースカラー
 明るいピンク ... 明るい空色
ってありますけど、「ベースカラー(広い面積用)」という注釈を見逃して、小面積に使ったら、見えにくくなります。
"アクセントカラー" と "ベースカラー" の違いを知識として持っていないと、誤解してしまいます。

「見える人」はそこに意識が行かないこともあるのでは?
パッと見て、それらが「分かりやすい組み合わせ」だと思っても不思議ではないでしょう。

実際のところ、「明るいピンク」と「明るい空色」は、私が画面で見ると、小面積では「よく見れば分かる=ひとマスだけだと、言われれば気付く」レベルです。

ちなみに、「ピンク」と名の付くものは、他の色と区別はできても「ピンク」と見られない可能性大です。「茶色」もそうですが、区別できても、なんの色か分かりにくくて少し戸惑います。

(3)
そこで、配色セットを尊重しつつ、組み合わせの一案です。
開館カレンダで見られるような、数種類を小面積で区別する場合に使えると思います。

僕にしたら、自分が見分けやすい色は98-99%の人が見分けられる色、という基準で色を選択すればよかったのですが、確かに「分かりやすい各色設定」は悪くないので、配色セットを元に選んでみました。
僕としては、かなり困難な作業でした(笑)

-----------
白色 :
黒:
空色 : rgb(102,204,255)
ベージュ: rgb(237,197,143)
黄色: rgb(250,245,0)
赤: rgb(255,40,0);
オレンジ: rgb(255,153,0)
-----------

(参考)
色覚の多様性に配慮した 案内・サイン・図表等用のカラーユニバーサルデザイン 推奨配色セット
(バリアフリーに配慮した見分けやすい色の組み合わせ)
http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/colorset/
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