NII学術情報リテラシー教育担当者研修が大阪大学附属図書館を会場に行われました。
・NII 教育研修事業のサイト
http://www.nii.ac.jp/hrd/ja/literacy/index.html
・ヨネザアドの学びの杜・遊びの海(米澤誠の公式ブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/bpxdx655/44178858.html
本テーマの記事がこの記事から3つ続けてあります。お勧め!
・突発的、試行的に作成された Twitter
http://twitter.com/#search?q=%23nii_litera
講演会などではない研修という場面で、ハッシュタグが決められてつぶやかれるというのは珍しいことに思います。
雰囲気や内容の一部が伝わる、熱意や盛り上がりの伝達や発信 という意味で、面白い試みだったと思います。
受講生がつぶやいていいのかという点も今後の論点かもしれませんね。
(真面目に受講しなさいとか、発信の前に自分に蓄積でしょという観点で否定的な意見もあるかと思います。常時つぶやいていると確かにそういう気持ちも湧きますが、うまい使い方はできる可能性はありますね)
終了後、立ち話で、Ustの可能性も話題になりました。通常の勤務時間中だし、いや、アーカイブすればいいのでは、などと。
なかなかゆっくり見てくれる人も少ないかもしれないので、Twitterなども併用し、あのコマはよかった! という口コミが広がると見てくれるのではないかというアイデアもありました。
<追記>
以下、私が聴講させてもらったコマについて、例によって個人的なメモです。
■学術情報リテラシー教育の理論と動向(米澤誠氏)
○研修内容を変えた張本人
○政策の動向:科学技術・学術審議会報告
○これは情報リテラシーでしょうか
(部分)
・参考図書は重要な情報源である
・アンチウィルスソフトを入れる
・多くのWebサイトはhtmlで作成される
・メールの添付する文書の容量は...
○図書館で行う範囲は?
○リテラシーとは、情報リテラシーとは
○学術情報基盤実態調査から
・コンピュータリテラシー的なことは半数以上の大学で実施
・情報検索技術は、半分に留まる
○図書館利用教育と学術情報リテラシー
計画的・体系的・組織的・組織的にサービスとして
「指導サービス」(野末2008)
○政策の動向
・IT基本法
・科学技術・学術審議会報告案
学生の学習支援、教育活動への関与など
※図書館職員の実績、今後の関与も問われる
○研究の動向
野末さんのレビュー(カレントアウェアネス)
○実践の動向
○学術情報リテラシーの要素
○質疑
・大学教育への関与。「職員」が関わることに抵抗のある教員もいるが。
→国立大でもそうだった。
しかし、教員だけではできない状況では。それをサポートする職員の役割。
授業以外の部分での学習支援ができるか、その力があるか。
・授業の1時間をもらって実施しているが、情報系以外の人には知られていない。
アピールの方法でなにか?
→実施していることが、どれだけ認知されているか。
「見える化」。館長、管理職も含めて。
・「広義の」情報リテラシー、例えば、ライティングセンターにも図書館が関わるべきだと考えますか。
→大学個別の事情もあるが、その内容(引用の仕方、組み立て方...)の初期のレベルだと図書館職員でも、できるだろうし、できる範囲を明確にしておくといいだろう。
中味になると、いわゆるリエゾンライブラリアン的でないとしんどいので、院生のコーディネートも。
ライティング指導と言ってもいろいろあるので、そのレベルで分けて考えてはどうか。
■効果的なグループ討議法(久留米大学・安永悟氏)
※個人的な問題意識:グループ討議って、社会経験の中で身に付けていくべきだと思っていますが、NIIの担当のYさんがかなり肝いりで設けられたコマとのことでしたので、改めて学びたいと思って、聴講することにしました。
○グループづくり
・多様性の重視
教育効果が上がることも実証されている
(*)机の並べ方もそう。
○自己紹介
・6名グループに分けて、ペアで自己紹介(1分30秒)、グループで他人紹介(計8分)
※講師も仰っていましたが、自己紹介の1分30秒の時間感覚とはこれくらいだよという補足もありました。私も英語を学んでいた時に、実は自己紹介というのは定番プログラムで、よく練習しました。
1分バージョン、3分バージョン、仕事バージョン、プライベートバージョン、練習しているとかなり役立ちます。実際に使う場面も多いので、勉強会のような場面などで、練習されたりするのもお勧めします。
○協同学習の考え方
・学部生では6人グループは作らない。さぼる人が出てくる。
○協同学習の基本要素
・Kaganの定義
1) 相互依存
2) 個人の責任
3) 平等性
4) 同時性
・講師が説明したことをグループで各自の理解を話し合うと、自分の言葉で説明するのが難しかったり、理解が深まったり、新たな疑問が見つかったりするでしょ、と。
※英語を学んでいる時も、paraphrase とかやりましたねぇ。分かっていないと、自分の言葉で説明できないと。
※個別の、短時間の情報リテラシーの場面では、3つ目と4つ目が活かしやすいかと思いました。
最初の2つは、逆に難しいのでしょうか。
・グループ学習の時には難しめの課題を与えたりもされると。
(余談)
・ここで、グループで話し合ったことを全員の前で発表するという場面がありました。
講師は、高校の授業のように、「今日って、10月20日でしたね」と。
我々、聴講者+別のコマの講師グループは、高みの見物を決め込んでいましたが、
講師は「10番目の班の2番目の人」「一番後ろの班ですね」と。
9班までしかないんですが...
結局、聴講者+別のコマの講師グループの一名が発表しました...
よかったの? 一体感? 「同時性」?
○研修づくりのポイント
1) 見通し
2) 価値
3) 協力
4) 成就
○「話し合い」の基本原理
○協同学習の基本技法
「ラウンド=ロビン」
課題明示・個人思考・集団思考
■個人的な感想
"外野"から見ていると、3日間も費やしてとか、現場の工夫でできないのかとかいう気持ちも、わずかながら出てきます。グループ討議の発表も、エンターテイメント的プレゼンの要素が大きくなったりしないかと、夕食をご一緒させていただいた、とあるグループに疑問をぶつけてみたりもしました。
確かに今回の内容、高等教育とのつながりへの試みなど理解できるところは多いので、ぜひ受講された皆さんや、現場でがんばっておられる皆さん、これらのことを活かして、こんなにできた、となるようにしていただければと思います。
発表に対する私の疑問に対しても、"いえ、一本スジは通しています" と期待できる返答でしたので、実際の発表も拝見したかったです。ぜひ、そのシナリオを公開して下さい!
"この研修を受けて、こんな工夫をしたら、○○の数字がこんなになった" と言える材料が見つけられるとベターですね。その情報がNII担当者と共有できるとサイコー。
参加者の皆さん、準備や実施に当たられた皆さん、お疲れさまでした。
・NII 教育研修事業のサイト
http://www.nii.ac.jp/hrd/ja/literacy/index.html
・ヨネザアドの学びの杜・遊びの海(米澤誠の公式ブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/bpxdx655/44178858.html
本テーマの記事がこの記事から3つ続けてあります。お勧め!
・突発的、試行的に作成された Twitter
http://twitter.com/#search?q=%23nii_litera
講演会などではない研修という場面で、ハッシュタグが決められてつぶやかれるというのは珍しいことに思います。
雰囲気や内容の一部が伝わる、熱意や盛り上がりの伝達や発信 という意味で、面白い試みだったと思います。
受講生がつぶやいていいのかという点も今後の論点かもしれませんね。
(真面目に受講しなさいとか、発信の前に自分に蓄積でしょという観点で否定的な意見もあるかと思います。常時つぶやいていると確かにそういう気持ちも湧きますが、うまい使い方はできる可能性はありますね)
終了後、立ち話で、Ustの可能性も話題になりました。通常の勤務時間中だし、いや、アーカイブすればいいのでは、などと。
なかなかゆっくり見てくれる人も少ないかもしれないので、Twitterなども併用し、あのコマはよかった! という口コミが広がると見てくれるのではないかというアイデアもありました。
<追記>
以下、私が聴講させてもらったコマについて、例によって個人的なメモです。
■学術情報リテラシー教育の理論と動向(米澤誠氏)
○研修内容を変えた張本人
○政策の動向:科学技術・学術審議会報告
○これは情報リテラシーでしょうか
(部分)
・参考図書は重要な情報源である
・アンチウィルスソフトを入れる
・多くのWebサイトはhtmlで作成される
・メールの添付する文書の容量は...
○図書館で行う範囲は?
○リテラシーとは、情報リテラシーとは
○学術情報基盤実態調査から
・コンピュータリテラシー的なことは半数以上の大学で実施
・情報検索技術は、半分に留まる
○図書館利用教育と学術情報リテラシー
計画的・体系的・組織的・組織的にサービスとして
「指導サービス」(野末2008)
○政策の動向
・IT基本法
・科学技術・学術審議会報告案
学生の学習支援、教育活動への関与など
※図書館職員の実績、今後の関与も問われる
○研究の動向
野末さんのレビュー(カレントアウェアネス)
○実践の動向
○学術情報リテラシーの要素
○質疑
・大学教育への関与。「職員」が関わることに抵抗のある教員もいるが。
→国立大でもそうだった。
しかし、教員だけではできない状況では。それをサポートする職員の役割。
授業以外の部分での学習支援ができるか、その力があるか。
・授業の1時間をもらって実施しているが、情報系以外の人には知られていない。
アピールの方法でなにか?
→実施していることが、どれだけ認知されているか。
「見える化」。館長、管理職も含めて。
・「広義の」情報リテラシー、例えば、ライティングセンターにも図書館が関わるべきだと考えますか。
→大学個別の事情もあるが、その内容(引用の仕方、組み立て方...)の初期のレベルだと図書館職員でも、できるだろうし、できる範囲を明確にしておくといいだろう。
中味になると、いわゆるリエゾンライブラリアン的でないとしんどいので、院生のコーディネートも。
ライティング指導と言ってもいろいろあるので、そのレベルで分けて考えてはどうか。
■効果的なグループ討議法(久留米大学・安永悟氏)
※個人的な問題意識:グループ討議って、社会経験の中で身に付けていくべきだと思っていますが、NIIの担当のYさんがかなり肝いりで設けられたコマとのことでしたので、改めて学びたいと思って、聴講することにしました。
○グループづくり
・多様性の重視
教育効果が上がることも実証されている
(*)机の並べ方もそう。
○自己紹介
・6名グループに分けて、ペアで自己紹介(1分30秒)、グループで他人紹介(計8分)
※講師も仰っていましたが、自己紹介の1分30秒の時間感覚とはこれくらいだよという補足もありました。私も英語を学んでいた時に、実は自己紹介というのは定番プログラムで、よく練習しました。
1分バージョン、3分バージョン、仕事バージョン、プライベートバージョン、練習しているとかなり役立ちます。実際に使う場面も多いので、勉強会のような場面などで、練習されたりするのもお勧めします。
○協同学習の考え方
・学部生では6人グループは作らない。さぼる人が出てくる。
○協同学習の基本要素
・Kaganの定義
1) 相互依存
2) 個人の責任
3) 平等性
4) 同時性
・講師が説明したことをグループで各自の理解を話し合うと、自分の言葉で説明するのが難しかったり、理解が深まったり、新たな疑問が見つかったりするでしょ、と。
※英語を学んでいる時も、paraphrase とかやりましたねぇ。分かっていないと、自分の言葉で説明できないと。
※個別の、短時間の情報リテラシーの場面では、3つ目と4つ目が活かしやすいかと思いました。
最初の2つは、逆に難しいのでしょうか。
・グループ学習の時には難しめの課題を与えたりもされると。
(余談)
・ここで、グループで話し合ったことを全員の前で発表するという場面がありました。
講師は、高校の授業のように、「今日って、10月20日でしたね」と。
我々、聴講者+別のコマの講師グループは、高みの見物を決め込んでいましたが、
講師は「10番目の班の2番目の人」「一番後ろの班ですね」と。
9班までしかないんですが...
結局、聴講者+別のコマの講師グループの一名が発表しました...
よかったの? 一体感? 「同時性」?
○研修づくりのポイント
1) 見通し
2) 価値
3) 協力
4) 成就
○「話し合い」の基本原理
○協同学習の基本技法
「ラウンド=ロビン」
課題明示・個人思考・集団思考
■個人的な感想
"外野"から見ていると、3日間も費やしてとか、現場の工夫でできないのかとかいう気持ちも、わずかながら出てきます。グループ討議の発表も、エンターテイメント的プレゼンの要素が大きくなったりしないかと、夕食をご一緒させていただいた、とあるグループに疑問をぶつけてみたりもしました。
確かに今回の内容、高等教育とのつながりへの試みなど理解できるところは多いので、ぜひ受講された皆さんや、現場でがんばっておられる皆さん、これらのことを活かして、こんなにできた、となるようにしていただければと思います。
発表に対する私の疑問に対しても、"いえ、一本スジは通しています" と期待できる返答でしたので、実際の発表も拝見したかったです。ぜひ、そのシナリオを公開して下さい!
"この研修を受けて、こんな工夫をしたら、○○の数字がこんなになった" と言える材料が見つけられるとベターですね。その情報がNII担当者と共有できるとサイコー。
参加者の皆さん、準備や実施に当たられた皆さん、お疲れさまでした。
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