秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ( オカッパと大泣き蝉のハーモニー♪)

2017年07月16日 | Weblog


真夏の蝉の大合唱。
畳に映る、欅のシルエット。飛び交う虫も、影になり交差している。

川風は形を変えながら、スイスイと部屋を窓を吹き抜けていく。築30年(床が腐りかけている。
屋根も一部修理して、空から見たら、日本の国旗みたいに多分見える筈)

蚊取り線香。揺らぐ煙。蜩のハーモニー
昭和のままで止まっている、わたくしの
『思い込みによる日常』
を主様の哲学的文章の箸休めに、お楽しみ下さい。

とにかく、昔からそうだった。見たもの、その光景に勝手にストーリーをくっ付けて、思い込む悪い癖がある。
あれは小学生の頃。我が家の勝手口を開けたら、狭い道路を挟んですぐに隣の家の勝手口が見えた。
お隣にはその日何でだったか親戚の人が集まっていて、とても賑やかそうだった。

隣には3人の子供がいて、集落の子供たちは、みんな歳が近かった。
で、チラッと隣の勝手口を見ると、親戚のオッチャンからお札を渡されていた、2つ上の女の子が、見えた。

『親戚が集まれば小遣いになるのか~ええなあ~』
と、インプットしたオカッパ頭は(ワタシ)、夕方遊びながらの話の中で、その家の一つ上の男の子に、言った。
『しんせきの人に小遣いもろただろぅ~』

この何気ない一言が、隣のお家に悲劇をモタラシタ。
男の子は、すぐに家に帰り、正確に書けば、お互いの家の前の道路で遊んでいたから、すぐに勝手口から家に入り、
今思えば、私たちは飽きることなく、遊べたものだ。自然を基地にしながら、ありとあらゆるシチュエーションで、いつまでも遊べた。
で、やがて、男の子の泣き声が、道路にまで響いた。

『小遣い~もろてない~ネエチャンだけもろて、なんでや~』
と大声で泣いていた。
暫くして、我が家に隣のオバチャンが、やって来た。
『菜ー子ちゃんよぉ、あのお金は小遣いじゃないんぞ、あれはタバコ買うて来てくれえって、親戚しが、渡しよったお金だったんぞ!!
言うて聞かしても、泣いて泣いて、てにあわんわ。いらんこと、言うなよ!』

○×△□○☆斯斯然々。
…そして時は流れ、彼は長い人生に於いて、あの時流した涙以上に、男の涙の在り方を知ったのではないだろうか。
オカッパ頭は、オバサンに変化しても、『思い込み症候群』による、ほぼ持病みたいな、人生を送ることと成る。
いつかに 続く。

草 々
※坊っちゃん団子は美味かった。主様ありがとう。






























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