秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷冬点描

2010年12月30日 | Weblog
カヤの道、いま果てしないカヤの道を歩いている、枯れたカヤは
脆くもポッキと折れた、ひとつひとつ、束にしても折れて崩れる。

母なる大地が傷ついて呻いている、悲痛な呻きを誰も聴こうとはしない
我々は尖端の技術をもって、享楽の極みを貪欲に喰らい尽くすのみ。

我々は父母への孝行は自分の快適な生活、便利な生活、自分の享楽を
多少なりとも犠牲にして、親孝行をするし、したいとも願っている。
しかし、大本ともなるべき我々を育んでくれている母なる大地には自分を
犠牲にして親孝行することなく、加害者の人となるのみであろうか。

カヤの道の果てには無残な荒涼とした母なる大地が待っているのだろうか。





行年や炎に映せ我がこころ



































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奥祖谷冬点描

2010年12月29日 | Weblog
厳冬期を静かに迎える集落の家々はやがてやってくる深雪を乗り越えて希望の
春をわが手に収めようと力を蓄えている様子は嬉しいものである。

一人暮らしのお年寄りにはすでに山を降りて子供の居る町に避難している家
山ごもりして居る人がいる家、廃家になって久しい家などが静寂に包まれている。







































































































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菜菜子の気ままにエッセイ(海を渡ってデリシャス~)

2010年12月25日 | Weblog
そばの栽培は、山間高冷地に適し、発芽適温25~30度、生育適温20~31度とされている。
生育期間は、65~90日で、雑草の抑制、地表被覆、土壌流出をおさえ、地力維持で病害虫の発生が少なく
まさに今日において、祖谷地方に蕎麦が伝わってきたのは、頷ける。※90%東祖谷村誌からパクル
あしからず…

と言う事で、本日土曜日!
マイナスの寒波に、抱きつかれたままの、山の一日。
叔母さんのお手伝いを、しました。

『もうせんわ~!今年が最後じゃ~!』
『今年だけ蕎麦と餅、送ってやったら、来年はせんわ~!』
『神戸のおじさん、生きとる間は、祖谷蕎麦、食わしてやりたいきんの~』
『まっこと、もうせんわ~脚も膝もいうこときかんわ~!』

一年…
二年…
三年…

同じ言葉を、言い続けてきた、叔母さん…

そして、今年
おじさんは他界した…

『神戸のおじさん死んでも、嫁さんに食わしてあげないくまい?今年が、最後じゃあ~!来年はせんぞ~!』


「今日は、下りてきても、何しに来たんぞっ?って、言われんかったわ~」

蕎麦を華麗に打ちながら、いつもの叔母さんのお友達が言った。
畑仕事に、四季折々の農作業!
この方がいなかったら、叔母さんは絶対に、一人では、出来ていないんだ。
ありがたい。
この小さな身体で、皺くちゃな手で、
何もかもを、完成させているんだもの。
つなぎなしで、蕎麦を打つ!
さっきまで、粉だったのに、おばあちゃんのマジックで、あっという間に、混じりっけなしの祖谷蕎麦が、完成する!


85歳のおばあちゃん。60年以上も、蕎麦を、何かしらの機会に、打ってきたと言う。

『すごいなあ~年期の技じゃあ~』
私が言うと
毎日、打ったのではないと、笑って答える。
私も、一緒にこねたり、切ったり…
二人で、6枚を打った。
二人で…
二人で…


振り向くと、肝心の叔母さんは、チラッとこちらに見て、
近づいて来て、上から覗き込みながら、つぶやいた。


《上手い事 できよるでぇ~》


蕎麦。美味しかったです。
いつも、打ちたての蕎麦を、食べる度に、思うんですよ…

《これを寝たきりのお年寄りに1回、食べさせたい…》って。

ストレートな味は
心に利く。
他には何も いらない
ストレートな言葉は
心に効く。
他には何も いらない

黙っていても
伝わらないから、
ふぞろいな 気持ちでいいから
言葉にしてみよう

ストレートを
召し上がれ

ストレートは
温まるから…


茅葺き屋根の名人、義時おっちゃんの
名句が、ふと浮かんだ
『祖谷そばや・海を渡って・デリシャス~』
アーメン





















































































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菜菜子の気ままにエッセイ(神様教えて下さい!)

2010年12月22日 | Weblog
アタシって、すごくない…?
だって、去年が牛年で
「も~んてきたかえ!」
今年が寅年で
「たいが~いにもんてこいよ!」
そして、来年がウサギさんで
「むらびっとよ・もんてきたかえ!」

ねっ!
ねっ!
すごいでしょう!
パーフェクトでしょう!

銭にはならない?ヘンテコなアイデア…
銭にはならないけど、単に楽しい♪
ヒラメイタ一瞬が、自分で自分をホメテ?
「ええんちゃうん~!」
と思って終わる…
お変わりのない 一年でした。

本日の凧取り付け作業は、4名!テラオの兄さんと、テラオの兄さんに呼びだされ
いつも遣われる村人Tさん、青年H君。
そして、祖谷村の忘年会で
「前から手伝いたかったんだけど、今年は何日にやるん?」
と聞いてくれた、
《日本消滅集落危機管理室祖谷分室》
の署員!家族一員で署員!
のような?S君!

誰だった?
と思われた方は、さかのぼって、9月の落合小学校の運動会!
私が、ピンクのヒラヒラを着て、華麗に舞った?あの日の、お友達家族です。
茅刈りをして、巡りあった、ラブラブな夫婦です♪
刈るのが、茅だったから巡りあったのか?
芋掘りでも?巡り逢えたのか?
草刈りだったら、どうだった?

一度、聞いてみます。
今日の取り付け作業も、大変だったでしょう!
少し小雨混じりだったかな?
わたしは…
参加していませんっ!ゴメンなさいね。
銭儲けの為、心を鬼にしてお仕事をして、働き…

お昼に…

一緒にご飯を、食べましたっ!
地元紙にも、取り上げられる、
《旅の宿・奧祖谷》
の食堂で、めちゃくちゃ美味しい、定食を食べました。

おいしかったです。
もう、何も食べられません!
お腹いっぱいです。

帰りは、1キロ弱…
歩いて帰りました。
テラオの兄さんに、
「送って帰って~近いけん、ちょっとアクセル2、3回踏んだら着くけん、送って帰って~!」
と、可愛らしく、お願いしましたが、
『それこそ近いんじゃきん、運動になって、ええわのぅ~歩いて帰れや!!!』

と断られ、
食後の横腹の痛みを、味わいながら、歩いて帰りました。

彼が、なぜ
『結婚できなかったのか!!!』

今日、解りました。
横腹の痛みと共に、解りました。
以下 省略…

午後、山の上の道で、
一人の猟師の車と、すれ違いました。
私からとりあえず!ご挨拶!
『久しぶり~背中に鹿の幽霊見えるよぉ~』※(彼は最近、鹿猟に忙しい)

「イソゲエに言うなや~鹿が、悪い事するきん、ヨワルンぞ~ネブカ(ネギ)まで食うきん
人間が、食うもん、失しんなるんぞ~」
『人間が、野犬刈りしすぎたけんだろう~?』

「そうだろのぅ~!」
『鹿、撃たれて死ぬ時!痛いと思うよ~!』
「そりゃあ、しよないわの~!人間が1番偉いんじゃけん~!」

『人間が、1番偉いって、人間が決めとるだけだろ?人間が、勝手に決めとるだけだろ?おかしいわ…?』

「人間が偉いきん、猟犬も言う事聞くんぞ!犬は、オラの言う事、みな聞くぞ!」

『それは、偉いんじゃなくて、餌やるけんじゃよ!』

「……」

またねぇ~と行って、別れ
ふと、頭を過ぎった一人の人物が、いた…

今日、凧の取り付け作業を、欠席した男が、1名…

ダイジョウブ星人…?
ヒゲ男は、頼まれた仕事に、出掛けた…
最近、罠の免許を取得し、出掛けて行った。
山に『鹿の罠』を仕掛る為に

頭がぐちゃぐちゃに?なる。深く考えないように…しよう?
神様、教えて下さい!『偉い』とは、どう言う事なのですか?
神様、教えて下さい!
『食後に歩くと、何故横腹が痛む』のですか!

アーメン!


















































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奥祖谷冬点描

2010年12月21日 | Weblog
久保集落最上(標高900近く)のT家の庭から仰ぎ見る天狗塚、天狗峠などの山々は
実に美しい眺望である。
毎日山々に見守られて畑仕事に精をだすT老婦は、今月はじめに徳島市内の息子さんが
帰郷して畑の冬ごもりのすべてを片付けて、今はほっと一息していた。

ここ、4,5年は中旬ころには、箸蔵に居る娘さん一家に冬を越すため山を降りるようになった
雪の多い年は7,80センチの積雪に見舞われることがあり、普通でも4,50センチの積雪に
なる。
また、引き水が凍るため、いつも水仕掛けに山を登って直すのは並大抵ではなく、年とともに
出来なくなったためでもあるが、今年は新しいタンクをひとつ増やして楽になったようである。

で、山を降りずに越冬すると、云っていた。寄ってみるとちょうど大根、ニンジンなどを
居間のすぐ前にある畑に埋めているところであった。
冬の間の野菜の調達に雪を払えばすぐに、取り出せるように準備をしていた、お元気である。



水しかけ準備万端冬ごもり

大根埋め日々の献立冬ごもり












































































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菜菜子の気ままにエッセイ(むらびっとよ!もんてきたかえ!)

2010年12月19日 | Weblog
テラオの兄さんの、自腹のお陰で、今年も恒例のボランティア企画、
『もんてきたかえ~』
の大凧を、作成する事が出来ました!
ありがとうございます!
テント代、ペンキ代、合計額で、地デジ対応のテレビが、余裕で買える、金額です。
管理人の妻〇美から、テラオの兄さんのDVDを、強制的に?買わされた被害者の皆様
その他、自ら購入頂いた優しい皆々様!
ありがとうございました。
今年のテント代に、売上がそのまま、化けました。
本当、ありがとうございました。
……かしこ

ふと、考えた…。
もし、もし…?もテラオの兄さんが、1回でもご結婚されていたら?
大凧をこんなに長い年数、制作できなかったかも、知れない…

厳寒の空から、妄想の神様が、今、舞い降りて来た…

『ちょっとぉ!この前のDVDを売ったお金、早く出してよ!年末きよんよ!』

台所で、夕食後の片付けをしながら、背中を向けたまま、話しを切り出す妻…
「あぁ~、あのお金はないよ~」

読書をしながら、答えるテラオ。

『ないっ~!ないってどういう事よ~!タマちゃんが、いっぱい売ってくれただろ~!お金は!』

「だから、あれはテント代にしたんだよね~」

食器を洗う、妻の手が止まり、振り向き、テラオを睨む。

『また、今年も大凧やるん!ええかげんにしてよ!』

「やるよ…みんな、楽しみにしよるよ…あの凧は…」

メガネを、拭くテラオ。

『村おこし?村おこしって、ええかげんにしなよ!村おこしや言うものは、高い給料貰って
過疎対策とかなんとか言よる、地元の公務員が、先に立ってやるもんだろ!
なんで、一般人のあんたが頑張らな、いかんの!あんた、そんなに役所に、世話になっとる?なってないだろ!
ええかげんにしなよ!馬鹿じゃないんっ!』

一気に話す、妻は、興奮して、話しの度に、泡の付いたままの、お玉を、振りかざす。
テラオは、読書を止め、テレビを点ける。

『テレビ消してっ!』
「なんだよぉ…?ニュース見るんだよぉ…」

『あんたのテントのお金で、テレビ買えたわ!来年から、テレビ映らんように、なるのに!
何にも考えてないな!呆れて言う言葉も、ないわ!』

流し台に、向きを戻し、背中で、また話しだす妻。

『隣の奥さん、羨ましいわ~毎日、家でおれて。旦那さんの親はコロッと死んで、財産バーンって、転がり込んで
旦那さんももうすぐ、退職!公務員天国じゃわ~!早期退職した、どっかのポストマンとは、偉い違い~!』


テラオは、黙って耐えた。
妻は、愚痴の最後には、必ずこの言葉を言う。
全てが、事実である以上、返す言葉がなかった。
テラオは、胸の奥深くで、思った。
妻は、昔は愚痴なんて、零さなかった。
確か、出会った頃は、言ってくれた。

『貴方の組織を嫌う、自由な生き方が、私は大好きなのよ!』

妻は、ポストマンだったから?僕と結婚したのか?妻は、いつから、男口調に?なったんだ?
あの、恥ずかしそうにしていた頃は?仮の姿か…?それとも、今の妻は、何かに取り憑かれているのか?
あの眉間の縦皺は、祖谷眉〈イヤミ〉虫の感染か…?
テラオは、部屋を出た…


が、行く場所はないので、狭い庭先で、空を眺めた。

「あっ…?」
「えっ…?」

空には、無数の流れ星が、手持ち花火の雫のように、落ちていった。

「ふたご座流星群か~忘れていたなあ…空を見上げるなんて…」

台所から、また、妻の声がした…

『お風呂、入ってよ!お湯冷めたら、もったいないだろ!!!』

テラオは、思った。

《クラゲになりたい…》

おしまい

※祖谷村の忘年会に行ってきま~す♪























































































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菜菜子の気ままにエッセイ(サラシとゆで卵と八方美人な一日♪)

2010年12月17日 | Weblog
「普天間基地問題」「〇〇への砲撃」
「動的防衛力…」
まさに、日本国内の政治、そして経済も、この瞬間にも、目まぐるしく、変動している。

本日、気温O度。
山々の頂は、白銀の別世界。自然は、黙々と淡々と、逆らわずに、空に抱かれている。

そして、もうひとつの、別世界が存在する。
標高800メートルに位置する、山里に暮らす老婆と、近くに住む、老婆の本日、午後4時の会話を、ノーカットでお届けします。

こたつで、暖をとる、菜菜子と、88星人。
そこに、訪ねてきた、近所のおばあさん!
(歩いて15分位の更に上に住むバアバ様)

「コンニチワぁ~」

『誰ぞ?誰来たんぞ?』
なぜか、菜菜子に聞く、88星人!

《N川のおばちゃんじゃ~、おばちゃん、入って下さい~》
庭先の戸口に向かって、声をかける、ワタシ。

『何しに来たんだろ?』
テレビを見ながら、振り向きもしない、叔母さん。

中に入って、頭に被っていた、サラシをとる、おばちゃん♪

「降りて来いって、言われたきん、来たぞよ~!」

『誰がや?』

「誰がやって、ネエサン、朝方、電話で言うたわの~ようさ※(夕方)までに降りて来いよって~!」

『わたしはそんがなこと、言うてないぞ~!明日、来いって、言うたんじゃわ~!こいさがた来ても、ナンチャア、用事ないわの~』
「わたしも、どしたんだろって、おもたけど、なんぞくれるもんあるんだろか?って思うて、畑して慌てて、降りて来たんぞよ~」

『なんぞ、聞きまちごうたんだろ~、わたしは言うてないわの~!』

「ふぅん‥‥?そうかぇ…?」

サラシを、再び、頭に被る、おばちゃん…。視線は泳ぐ…?

おばちゃんの前に、熱いお茶と、お菓子を置いてあげる、顔も性格もキレイな…菜菜子。
《おばちゃん、来てくれてありがとう♪お茶、熱いうちにとってよ~》

お茶を、飲みながら、小さく呟く、おばちゃん…
「降りて来いって、言うたんぞょ…」

何かを、取りに立ち上がる、叔母さん。
ナイロン袋を、差し出しながら、おばちゃんに、渡しながら言った。
『せっかく、降りて来たきに、お土産じゃわの~タマゴ炊いとるのでも、持っていんで、お食べや~!』
※袋の中身はゆで卵数個

再び、炬燵でくつろぐ、三人…

『今日、洗濯して、絞りよったら、洗濯機の中に、ネズミ落ちて、死んどんぞよ~!』

ヘェ~

『なんぞ、妙なもんあるとおもて見たら、ネズミぞよ~』

ヘェ~

『ひのりば※(庭先)に放ってやった~カラスでも食うわのぉ~ウマゲェなネズミじゃわ~肥えとったぞぉ~』
……

「さぁ、わたしゃあ、いんでみるわ~まちごうて降りて来たきん~」

三人は、庭に出た。

私に近づき、
おばちゃんが、尋ねた…
「菜菜子さんよ~?どっちが正しいと思う?」

八方美人の、菜菜子はニッコリと笑って、おばちゃんに、答えた。
《ゴメンよ~!時々、オバヤンが言い間違えて~!おばちゃんには、いつも、迷惑かけて、すみませんっ~!》
嫁と姑問題で、悩む、日本の一般男子よ!
受容!受容!
とにかく、同調!
これしか、ありません!
女同士だから
ヤヤコシイのだ!
オカマの世界なら、
嫁姑問題なんて、起こらないよ…
多分…?


帰り際、
庭先で、何かを確かめた、叔母さんが、ツブヤイタ…

『ネズミ…カラスの奴、食わえて行ったんじゃの~ないわ~へらこいの…カラスは~』


訪ねて来れた、おばちゃんの、1時間前に、言ってあげたかった…
《出掛けるのを…やめなさい…》


明日は、恒例の
『大凧制作』です!
頑張ります!

ネズミに黙祷~♪

















































































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奥祖谷冬点描

2010年12月16日 | Weblog
山里の冬は厳しく悉く家籠りの日々が多くなる、閑なときにできるカヤ、藁の細工物に精を
だすお年寄りもいまだにいるものである。

だるまストーブに薪を入れてやかんから湯気の音が聞こえると暖かい気持ちになる。



ちゃんちゃんこ着慣れて似合う祖谷の里

森閑と雪の降る夜や藁仕事

湯気立てて侘しさ忘れ庵主かな

楮蒸す大釜使う年は無し





























































































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奥祖谷冬点描

2010年12月15日 | Weblog
熱燗に酔ひて熱きや山閑話

猪鍋に地酒に美味し祖谷の宿

もてなしに新蕎麦掻きし庵主かな
























































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菜菜子の気ままにエッセイ(ケッケッケッ星人と幸福のウイルス)

2010年12月12日 | Weblog
家に早く帰る、理由がなくなった私は、野暮用で出掛けた帰りに、町に住む、娘達のアパートで
無償のダスキンレディを努めた。
夕飯をバンバン作り、三人で身体に悪い?
《腹一杯》
を味わった。
食後の会話で、何故か、神様の話しになった…

人間には、持って生まれた、《性質》がある。先祖の遺伝子から、受け継がれている、変えられない、絶対的なものがある。

わたしは、娘達を、5分違いで、この世界に出没させ、同じ時間を、全く同じ言葉で
話し聞かせ、育てた…と言うより、学ばせて頂いた。

幼少期の頃から、長女は
「要領のよい子」
だった。
次女は、
「要領の意味さえ知らない子」
だった。
小学生の頃、次女は、テレビも見ないで、コツコツと宿題をやり、対称的に、長女は、テレビを見ながら、笑い転げていた。
やがて次女が、お風呂に入る…昔から長風呂だった。
長女は、その隙に、次女が頑張って解いた、宿題を一気に写す。
写し終わったら、すぐにテレビを見て、それからお風呂に入る。
次女は、お風呂から出て、長女の宿題ノートを見て、何も疑わず、独り言をツブヤク…

「〇〇って、偉いなあ~今の時間に、早…宿題出来たんじゃあ~なんで、〇〇(自分の呼び名)は、時間かかるんだろ?頭悪いけんだろか…?」


数日後、宿題を返されて、同じ箇所に、先生の赤いバツマークが、入っている
それを、見て、次女は「おんなじとこ、間違えとるなあ~」
と双子の共通点に?素直に感激し…
長女は、
『間違えとるじゃないか~!』
と悲鳴に近い、声を発していた。


そんな、三人の会話
私が、神様絶対説を言うと、長女は、世界中の出来事とか、障害を持って産まれた子供達を想うと、神様なんてイナイ!
と思うと言う。
私が問い掛けた。
『指は五本揃って、握り易いだろ~身体の全部が神秘に出来すぎているから、人間を造った神様は、きっと、おる筈じゃ』


少しのまをおいて、
次女が 思い出したように、言った。

「あのなあ~、会社のおっちゃんでな、指三本で上手にタバコ持っとったよぉ…?」
※事故で、指を切断した方です

長女が、
続いて話しだした。

「最初からな、指六本だったら、ちゃんと六本使うと、思うよ!五本あるけんっ、五本使うだけなんじゃないん~!」

肩を揺すりながら、
ケッケッケッと
笑う長女…

お前は、
ケッケッケッ星人か?ダイジョウブ星人の、イチミか?


暫し、母は…
沈黙…
(こいつらと…神様談議をしても…?無駄か…?)

ニワトリが先か?
タマゴが先か?

摩訶不思議な、この世界だから、
やっぱり、摩訶不思議な
《あの世界》
が、ある筈…?
人間の、感情。
微妙な感情。
喜・怒・哀・楽
全てが、自分の捉え方ひとつで、
世界一の幸福者になったり、
世界一、不幸せに思えたり…

人間だけなんだ…
生きる事から、逃げる事が、出来る動物は。
人間以外の生き物は、
逃げる選択なんて、出来ないんだ。
生きるしか、生き方を、選べないんだ…。

二週間の間。
頂いた、私への
優しい励ましのお言葉の数々。メールの数々。
(内、2名の方から、お悔やみの香料…)

ありがとうございました。

私は、
ホンワカ、優しい言葉に、いつもいつも、弱火で温められながら、冷えない
《こころ》
を、持ち続けていられます。

だから…
やっぱり、ワタシは幸福です!幸福の、ウイルスを、バンバン感染出来る様に?
がんばりますっ!

神様談議は、
また、次回。
各自、ご家庭にて、討論下さい。

最近の、独り言のあたまに、なぜか、
「ゴン~今日はなぁ~」
と言ってしまう、
涙もろい、私でした…。 草々















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奥祖谷冬点描

2010年12月10日 | Weblog
菜菜子さんの雪の匂いを嗅ぎつける特殊能力は大したものである
翌朝は淡雪が薄っすらしていたが、名の通りあえなく消えた。

集落のあちこちに茅葺民家の廃屋が朽ちかけて残っている風景は哀しいものであるが
なかには納屋として使用している場合があると嬉しくなるものだ
庭には切干大根が干してあった、なんとも暖かい気持ちであった。





















































































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菜菜子の気ままにエッセイ(側溝掃除のお時間です!)

2010年12月08日 | Weblog
雪の匂いが、する本日!
夕方、叔母さん宅に、安否確認の視察に行くと、家の坂道に
お菓子とポットの入ったままの、カゴが無造作に置かれていた…?

拉致されたか?
どっかのじいさんに、拉致されたか?

それとも、
山の中腹にある、渓に水をしかけに?
行ったか……

渓に向かって、茂みの中を、歩いたワタシ…
滑って、転んでいたら多分、いつものように
「ウ゛ウ゛ウ゛~」
位は、聞こえる筈だ。

イナイ?
渓にもイナイ?
どこへ行った?
88星人!

軽トラで、少し上の道を、探す!

何やら、前方で
動く 二つの妖怪!
カマ、スコップ、テミ、一輪車、鍬!

妖怪二人は、
〈側溝掃除〉をしていた。

ワタシが、軽トラを停めると、近所のオバアサンは、すぐにワタシに、気がついた~

肝心の叔母さんは、
今だにワタシの軽トラを、覚えていない!

こちらを見ながら、丁寧にお辞儀して、
「まあ~こんにちわ。」
と言いながら、お辞儀を繰り返す…

『オバヤンっ、ワタシよぉ~』
と言いながら、近づくと、やっとわかったみたいで、
一瞬で顔が、普通のバアサンの顔に、戻った…
今さっきの、表情は、完全に
『しもの人』に向けられた、作ったよそ行きの、お顔だった。

またまた、
側溝掃除開始!

近所のオバアサン、
ワタシへの第一声!

『犬、死んだんじゃってのうや~酷いことしたの~可愛そうなの~』
※注〈私が殺したわけではありませんっ〉

『わたしも、前に飼いよったきに、わかるんじゃわろ~ちょっとない
ようないわの~さびしかろ~』

ワタシとオバアサンの、お話しの傍で、別世界の聴覚に浮遊する、叔母さんが、喋りだした…

「おけろよ~!」
「ヤレヤレじゃわ~!」
「こんだけのけたら、上等よの~しまわんかえ~」


三人は、家に入り、
ワタシは、ダッシュでお茶を沸かし、大学芋のおやつを、作った。
以下、妖怪の会話を、ノーカットでお楽しみ下さい…


『芋もこんがにしたら、うまいの~』
「今年は、芋、猿に取られて、ないんぞよ~」
『猿も、やんがて、どこぞのじいさんみたいに、コタツに入って、座りよるかも、わからんの~!』

「どこやらの家で、猿入って、冷蔵庫の中のもん食べて、冷蔵庫の戸しめて、出ていとったと~!」
『りこいのうや~』
「こまい猿は、可愛げえなぞ~顔、こまいんぞよ~」
※注 子供の猿で、顔大きかったら、オッサン化だろ?

『わたしらも、いつお迎え来るんだろのうや~』
「コテンと逝きたいの~」
『そんがに、いよっても、寿命こな、コテンとはいかんわの~』


大学芋は、
コツコツと
食べられていた…

帰り際、
叔母さんが言った。

『見てきたか…?ゴンまだ、掘られてないぞ~』
そして、
今日も、聞いてきた…
何回も、聞かれ、
何回も、話し、
それなのに、ワタシの言葉は、叔母さんの耳の入口で、蒸発している…


『ゴン、いつ死んだんぞ~?』


やっぱり、
何科に行けば、いいんだろう…
美容整形と、産婦人科でない事は、
ワタシにも、わかる…
そろそろ…
雪かな…


真っさらな、空気を吸い、
真っさらな、風に吹かれ、
混じり気のない
言葉を 発して…
素直に 泣いて…
素直に 笑って…
誰かの為に
頑張ってみよう…
何かの為に
頑張ってみよう…
優しくなければ
人では ない
優しさは 愛を育て
愛は 優しさを生み
たった一度の
人生…
あなたは 今あなたを
『生きていますか』


※カッチョエエ~!













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奥祖谷冬点描

2010年12月07日 | Weblog
久保集落最上のTばあちゃんを訪ねると、声が弾んでいたので、どうして?と
見るとその筈、徳島の息子さんが畑の手伝いに帰ってきたのだ。

カヤの肥え切りの機械を近所で借りてきていた、肥えぐろを刻んで畑に撒くのである
これを撒かないと小石交じりの祖谷の畑では僅かな土が雨で流されて小石だけの畑に
なる、また作物の肥としても大事なカヤである。


冬枯れの風景のなか、晴れ渡った冬空に浮かび上がる天狗塚を真向かいに仰ぎ見ながら
Tばあちゃんと息子さんの農作業は続いていた。




































畑は小石交じりの痩せ地だから、カヤを刻んで肥にし、土の流失を防ぐ、たまねぎ苗を植えつけている。















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奥祖谷冬点描

2010年12月06日 | Weblog
冬枯れの名頃
雪が降ってもいい時期なのに暖かい毎日が続いている、が寒波が近いのかな。

一気に大雪で積雪に見舞われるかもな。




































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奥祖谷冬点描

2010年12月02日 | Weblog
十二月なり山人も追われる日

冬ざるる枝葉の哀れ美しき

存分に星降りそそぎ枯木宿

はっきりと里の灯見えて枯木立





































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