AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

立教大学さんの取り組み

2016年05月12日 | 日本語教育
FACEBOOKでシェアしましたが、立教大学さんでは、ハラルフードのコーナーを売店に設けているとのこと。いいね!!

もう一つ言うと、ユニット型の個室のお祈りスペースを設置したというニュースもありました。

詳細はこちら


これまで、お祈りの場がほしい、という留学生からの相談は、ムスリムの場合、金曜日にみんなが集まってお祈りをする会場の確保の問題で、個人のお祈りの場所については、個々人が対応していました。

授業に敷物と方位磁石を持ってきて、休憩時間にお祈りをしているのを何度も見ています。

「皆さん、教室にいて構いません」といってくれるものの、真摯にお祈りしている場で飲み食いをしつつおしゃべりをする気にはならなかったから、みんな気を使って外に出ていたりしてたけど、特に問題にはならなかったように思います。


なので、この動きを否定するわけではありませんが、個々人のお祈りの場所の確保は、やはり、個々人にゆだねていいのではないかと考えています。

みんなが集まってお祈りをする、という会場の確保も、特定の宗教にだけ配慮するわけにはいかないというのが、正論だと思います。


これは私の考え方。


こういう問題を、学生さんを交えて議論して決めることができるような大学なら、多文化共生のための授業なんて、とくに時間を割く必要もないのです。

まして、英語で授業をするからグローバルだ、というような勘違いした意見も出てこないと思います。


日本の学生にとって最も大切なことは、多様な存在を受け入れるための自分を育てること。


目がある以上他者と自分の違いも分かるし、集団の中の際立った個にも気づくと思いますが、そこに価値づけをする必要はないのです。


日本語教育学入門の1回目の授業で話すネタが「エポケー」。


1年生前期の授業で、まずこの姿勢を学んでほしいと思っています。


それから、こういう問題を一緒に考えていきたいなあ。
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