手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

よくある光景

2017-02-25 17:25:54 | 手話
ランクルさん、コメントありがとう。

その地域で発言力のある手話通訳者がいて、そのトリマキがいて・・・
どの地域でもよくある光景です。
ただ、O氏の言動は一服の清涼剤やね。

いつも残念に思うのですが、「ベテラン」と言われる手話通訳者が、一番大切な、手話通訳者としての視点を持っていない。
もちろん、そういうくだらないエセ通訳者ではなく、本物のベテランもいるけど、実に少ない。

今後、俺自身、年を重ねていけば、老人性難聴になって、手話通訳者のサポートが必要になるかもしれない。
そうなった時、「この人に通訳して欲しい」と思う手話通訳者はわずか数名。片手で数えられる人数しかいない。地元には100人の有資格者がいるのに。
地元主流派通訳者など、いるだけ邪魔。こんな通訳者なら、不便でも、自分一人で他者とコミュニケーションとった方がいい。



多数決?

2017-02-24 06:58:27 | 手話
手話世界は女性社会。
女性社会そのものを否定する気はない。
ただ、男には息苦しい。

息苦しくなる原因の一つが、自由な議論ができないこと。
「俺はこう思う」と言っただけで、変な空気になる。

「たいしさんは間違っている」
と言われると、「何が? どうして間違ってる?」と聞く。こうして、議論らしきものが始まるが・・・
よくあるパターンが、相手のおばちゃんが議論に窮する感じになって、最後には、

「たいしさんは間違ってる。みんな、そう言ってる!」

はいー? 多数決で決めるんかい?
なんだか、半世紀前の、小学生時代の学級会を思い出した。

「たいしくんの意見に賛成の人、手を挙げてー」

なんか・・・レベルが低すぎるんちゃうか?




手話と落語

2017-02-23 06:52:36 | 手話
ランクルさん、コメントありがとう。

>それで、字幕でしゃべっている事が解るようになって気付いた事ですが、落語家が2人以上の役を演じてしゃべっている時の身体、顔の向きの変え方、あれは手話を学ぶ人にしたらいい教材じゃないかと思いました。

落語家から学ぶことは多いですね。
特に、間の取り方。
演劇に例えるなら、ナレーションから一人ひとりの登場人物まで、一人で何役もこなす落語家。
見る者を引き込む技術。

手話通訳界では「上手な通訳者」と言われているのに、ろう者からは「あの人の手話はわかりにくい」と言われている手話通訳者がいます。
それは、間の取り方が下手なのです。
たくさんの手話単語を知っていて、それらがスムーズに出てくる手話通訳者。こういう人は、手話通訳界では「実力がある」と言われますが、ろう者から見ると、チャカチャカと忙しく手が動いているばかりで、何を言っているのか、わからないのです。


手話通訳者は黒子である

2017-02-22 07:21:18 | 手話
ランクルさん、コメントありがとう。


>通訳する前に双方に「通訳者はあくまでも通訳するだけの立場、万が一の際、通訳はしますが、それ以上もそれ以下もしませんことを予めご了承頂きたい。双方で解決を図るようにして頂きたい」と、明確に相手に伝えることも、手話通訳者としての最低限のマナー?業務?ではないかと思いますが、たいしさんはどうお考えでしょうか?

これは手話通訳者としての業務ではない、と考えています。

現実世界で、何度も通訳させてもらっている、一人ひとりのろう者を思い浮かべて、イメージしてみました。

もし仮に、通訳する前に、上記のようなことを言ったら・・・
抵抗なく受け入れるろう者もいると思います。
しかし、ろう運動に積極的に関わっているようなろう者だったら、怒ると思います。

「たいしさん、それは当事者である私(ろう者)が言うことです。手話通訳者が言うことではありません。たいしさんは通訳に徹してください!」
と。

「通訳者はあくまでも通訳するだけの立場」というのは、当たり前過ぎるほと、当たり前のことです。




原点

2017-02-21 23:06:53 | 手話
手話の勉強を始めた動機はシンプルだった。
学生時代、ろう者のKと出会い、親しくなって、Kとたくさん話がしたくて、手話を学び始めた。
いつしか手話の魅力にとりつかれ、学び続け、手話通訳者になった。

大学卒業後、Kは地元の有名企業に就職して、隣町に住んでいたから、社会人になってからもよく会っていた。
新人手話通訳者としては恵まれた環境だった。手話通訳者として壁にぶつかったり、悩んだ時は、ろう者であるKに相談できた。

手話世界は狭い。手話通訳界はさらに小さく矮小な世界や。
俺は若い頃から、自己主張が強い方だ。自分はこう思う、ということをはっきり話す。
こういうタイプは手話通訳界では生きにくい。
たいしの「悪評」は既に始まっていた。手話世界は狭いから、悪評はKの耳にも入った。
ろう者だから、「耳に入る」はおかしいかもしれないが、適切な日本語が思い浮かばない(笑)

悪評に接したKは、「たいしはそんな奴やない。信用できる男や。俺は付き合いが長いから解る」と言ってくれた。
人づてに聞いた。嬉しかった。

Kは優秀な男で、栄転に次ぐ栄転で遠方に行ってしまい、会えなくなった。
しかし、どんなに離れていても、手話世界は狭い(笑)
今でも得難い助言者である。