やまかブログ

小説・漫画・ゲームなどインドア系趣味感想ブログ。
傍らにある統合失調症について真面目に語ることも。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記11

2015年09月26日 19時55分51秒 | ゲーム
 杖に乗っ取られた黒犬レオパルドを追いかけ北の雪国へ。
 賢者の血をひくメディと出会うも、レオパルドによって殺されてしまう。次なる標的を求め、東は法皇が住まう島へ飛び去っていく。翼を生やし、自由に空を飛ぶレオパルドを追いつめるにはどうすれば良いのか? メディが守っていた遺跡に書かれた神鳥レティスの伝承も確たる情報を掴むには至らず、まずは東へ向かうことに。

○サヴェッラ大聖堂
 雪国オークニスから東へ向かった先にある島に鎮座する大聖堂。
 世界のあちこちから巡礼者が集まる場所である。
 キャプテン・クロウという海賊の船長が、『光の海図』という凄い地図を持っていたこと、東の大陸の川を下っている時、橋の下に怪しげな洞窟があった、など有力そうな情報を得る。
 法皇の邸宅へ向かおうとすると、ククールの兄、マルチェロと再会する。法皇の護衛役てして出世したようだ。兵らの陰口では、本来なら名門貴族の出である者が就く役職、金でどうにかできるのはここまで、後は身分の差で、これ以上の出世は無理だという。教会が神聖さとは程遠いのはファンタジーの常か。野心家のマルチェロはどこまで登り詰めるだろう。

 とりあえず、海賊の洞くつへ……。向かう前にちょっと寄り道してみた。

○トラペッタ
 もう少し情報を得ようとルイネロに占いを頼むと、マスター・ライラスに師事するドルマゲスの姿が水晶玉に映り、イベントが始まる。
 そろそろ魔法を教えてほしいと言うドルマゲス。しかしライラスはおまえにはまだ早いとにべもない答え。落ち込むドルマゲス、村の外のベンチに座り途方に暮れる。夕方になり、師の家へ帰ると、師の姿はなく、机には魔道書が置かれている。魔道書を盗み見るドルマゲスは、あるページで目を見張る。そこには、トロデーンに封印された杖のことが……。帰ってきた師・ライラス、ドルマゲスが魔道書を盗み見ているのを目撃し叱りつける。定められた決め事さえ守れない、犬でも飼っていた方がマシだと。
 所変わってトロデーン城。道化師に扮したドルマゲスが簡単な魔法を手品と称し、王と姫の前で披露する。お気に召したトロデ王は、ドルマゲスを一晩泊める。夜分、見張りの兵を魔法を利用し気絶させ、封印の間へ。
 杖を入手したドルマゲスはライラスのもとへ。ドルマゲスに背中を向け、変化に気づかないライラス、ドルマゲスに先日きつく当たったことを謝る。そして、長年研究していた薬が完成、これを飲めば魔法の才能が得られると。振り向いたライラスは、ドルマゲスの様子が変わったこと、そしてドルマゲスが手にしている杖を見る。しかし、間もなく杖で貫かれてしまうライラスであった。

○ゲルダのアジト
 仲間にならないかちょくちょく顔を出すと、不在に。来すぎてウザく思われたのだろうか? 納屋の使用人に話を聞くと、キャプテン・何とかという海賊の宝を探しに出たと。目的は同じか。海賊の洞くつへ急行。

○海賊の洞くつ
 メディからもらったカギで扉を開けると一艘の船が近づいてくる。船にはゲルダが乗っている。競争だと言い、先に進んでしまうゲルダを追いかける。
 キャプテン・クロウの居室らしき部屋で何かあると怪しみ佇むゲルダ。本棚の本を手にとると、神鳥の島にとうとう足を踏み入れることが出来なかったことを悔いるクロウの記述が。唯一の手がかりを秘密の宝物庫に隠したと。
 これ見よがしに壁に取り付けられた面舵をいっぱい(でいいのか?)にして通路を開く。「あたしの勘の正しさが証明された」と息巻くゲルダに、盗賊の資質を疑いつつ奥へ進む。回転するハンドルを回し水を抜くと階下に降りられるようになる。先回りしたゲルダ、宝箱に手をかけると、キャプテン・クロウの亡霊が現れ、力を示せと挑みかかってくる。戦闘は得意じゃないとごちるゲルダ、やはり容易く吹き飛ばされ、気絶させられてしまう。ということで真打ち登場!
 VS キャプテン・クロウ
 2回行動でテンションを溜め、物理やしんくうはで攻撃してくる。溜められると厄介、と言ってるそばからスーパーハイテンションに。この状態でしんくうはを放たれたらヤバい! ところが、おいろけスキルを上げていたゼシカにみとれるクロウ。ハイテンションで何をやっているのか。海賊船船長としての威厳を完全に失ったおっさんを袋叩きにして撃破。宝箱から『ひかりの海図』を入手。
 目を覚ますゲルダ、洞くつから去ろうとすると、主人公たちからお宝の匂いがするのでついていくと。おぉ~、ここで加入か。パラメータやスキルをチェック。魔法は得意でなく、かといって物理に特化するでもなく。器用貧乏なイメージだな~。ククールをクビにしようかと思ったが、再考の余地大いに有りか。ちっ。
 ひかりの海図を使うと、世界地図に海路が描き込まれる。
 新たな仲間を連れ、南西大陸へ続く海路目指し出航する一行であった。

 今回はここまで。
 ドルマゲスの過去は期間限定なのだろうか、物語の進行度によってイベントがあったりするのか、村人のテキストも変わっていたりとか。
 キャプテン・クロウの行動は期せずして発動。この人、ドラクエモンスターズでも出てたような気がするけど、完全にマイナスイメージがついてしまったな。
 そもそもドラクエ8は主人公、ヤンガス、ゼシカ、ククールの4人でバランスが取れていたので、仲間が追加されても入る余地がないのかもしれない。最もやりこみ派や低レベル家リアする人が思ってもみない運用法を見つけてくれそうでもあるけど。

 次回、ついに神鳥とご対面! 神鳥の容赦なき試練をクリアできるのか。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記10

2015年09月23日 20時58分42秒 | ゲーム
 杖に魂を乗っ取られた黒犬レオパルドを追いかけ、一行は北国へ。

○教会
 北国へ抜けるトンネルの手前、旅人の為に宿舎を提供する教会が。
 寒風吹き荒ぶ雪国へ入る前に鋭気を養おうとする主人公たち。宿に止まると、夢の中で人間の姿のミーティアに会うことができる。
 目覚めたあと、不思議な泉に向かい、ミーティア姫に泉の水を飲んでもらうと会話イベント。18歳の誕生日を迎えたミーティア。主人公が城に来た時、ミーティアと同じ8歳のこと。ミーティアは身よりのない主人公を、父に頼んで近衛兵にしてもらったという。そうすれば主人公ともっと多く会えるから……だって。くおぉ、鋭気ビンビンですよ姫。

○トンネル
 リブルアーチの北、トンネルを抜けるとそこは雪国だった。
 凍えるような寒さに、ぶつぶつ文句を垂れるトロデ王に対し、ヤンガスがうるさいと一喝。怒ったトロデ王はミーティア姫と共に先へ進んで行ってしまう。その時、主人公たちな雪崩が降りかかる……。

○メディばあさんの家
 どこかの家のベッドで目を覚ます主人公。
 先に起きていた仲間たちは椅子に座っている。近くには大型犬が。薬師であるメディばあさんから、体が温まるというヌーク草の薬湯をいただく。メディばあさんの飼い犬バフが雪崩に巻き込まれた主人公たちを助けてくれたそうだ。メディの家系は家の裏手にある古い遺跡を守る役目なのだという。大きな黒い犬を見かけなかったかククールが尋ねるが、メディばあさんは見かけなかったと。山の下、北にあるオークニスで聞いてみてはどうかというアドバイスをくれる。早速出発しようとすると、メディからふくろを預かる。オークニスでグラッドという男と会ったら渡してほしいと。おそらく、自分と同じ薬師をしているらしい。
 外へ出ると、ヌーク草の効用で体がポカポカし防寒着が必要でないくらい温かいという一行。ゼシカも不埒な旅装の姿で大丈夫だそう。素晴らしい!

○オークニス
 町が輪のように一繋ぎになっている。雪が積もっても行き来できるようになっており、地下から町の中心にある町長の家とも繋がっていて、危機管理のできた町である。アスカンタとは大違いだ。
 町の人たちから話を聞くと、最近町の外で野犬が多く目撃されること、町の中、大きな黒犬が闊歩しているのを見かけた気がすること、グラッドは北西の薬草園にいることなどの情報を得る。町へ北のも束の間、薬草園へ向かうことに。

○薬草園の洞くつ
 薬師が向かうぐらいなのだから、と思いきや、結構深い洞窟である。
 歩いた後に落下してくるつららで足場を作りながら洞窟の奥へと向かう。
 最奥ではつららのそばに倒れている男性が。体が凍えてしまい動けないと。久しぶりのトーポの活躍でつららを落とし、出来た道から男のもとへ。
 男はオークニスの薬師グラッド。薬草を育てるため洞窟に来ていたが、オオカミに襲われ奥まで逃げ込んだところ、落ちてきたつららによって道を阻まれ閉じ込められてしまったらしい。メディからもらったふくろにはヌーク草が入っていた。生のまま食べて復活したグラッドを伴い、洞窟の外へ。
 洞窟を出るとオオカミの群れに囲まれるので、蹴散らす。戦闘後、グラッドの周りをオオカミが取り囲むが、どこからか声が聞こえ、「そいつも賢者の血をひいているが、真の賢者ではない」とオオカミらを退かせる。レオパルドか? 姿は見えないまま撤収したオオカミらを後に、オークニスへと帰還する。

○オークニス
 話をしたいことがあるので、部屋まで来てほしいというグラッド。
 途中、町長と話をすると、オークニスの人々の来歴、ルーツはメディばあさんと同じ役割を持っていたことがわかる。
 グラッドの部屋で、メディは自分の母で、山小屋の裏にある遺跡の守り人になる筈であったことを明かす。グラッドは、母から学んだ薬草の知識を人々の為に役立てたかった、その為、家を出て、町に降りていったのだという。夢は適ったが、後ろめたさを感じていたグラッドだったが、主人公らが持ってきてくれたメディのふくろを見て、許されたように思ったのだという。
 オオカミの群れから聞こえてきた声が語ったこと。グラッドの家系には、かつて暗黒神を封じた賢者の一人の血が流れている。家系はグラッドの他はメディしかおらず、真の賢者は母のことだと心配する。一緒についてきてほしいと頼むグラッドだったが、急患の相手をするため、後から向かうことに……。

○メディばあさんの家
 ルーラでひとっ飛び。
 家の中に入るとオオカミさんたちが各部屋でくつろいでらっしゃるので、ベギラゴンで消し炭にする。家の中にはメディばあさんの姿がなく、食われてしまったか、と思ったが、裏手に道があることに気づく。遺跡にはメディばあさんとバフが。結界をはり、追ってきたオオカミを撃退するメディばあさん。すると轟音が鳴り響き、外へ出ると山小屋が燃えさかり、グラッドがレオパルドに脚で押さえつけられている。グラッドを人質にして、メディに出てくるよう促すレオパルド。邪悪な臭気をかぎ取り、何故か『さいごのカギ』を主人公に託しレオパルドの前に向かうメディ。眺める主人公。メディはヌーク草の粉をレオパルドに投げつけ、その隙にバフがグラッドを救出。眺める主人公。一安心したメディを、激高したレオパルドが杖でメディの体を貫く。眺める主人公。おい!
 残りの封印はあと一つ、と言い、身体に翼を生やし飛翔するレオパルド。オオカミをけしかけ、主人公が蹴散らしている隙に、飛び去っていってしまう。
 母の死を悼むグラッドだが、眺めっ放しの主人公を糾弾することもなく、黒犬を追いつめ、倒してほしいと願う。レオパルドは東、法皇が住む島に飛び立ったようだと。
 飛んで逃げられてはどうしようもない、と肩を落とすトロデ王に、グラッドが神鳥レティスの力を借りたらどうかと提案してくれる。遺跡にレティスの事績などが語られるものの、詳細なことは不明。
 とりあえず東へ向かう一行なのであった。 

 雪国編ではボスらしいボスもおらず、ラクラク進められた。賢者の末裔が次々と殺されていく、割と暗めな話なんだけど、そこまで重くならないのは、あくまでプレイヤー視点に徹しさせているのと、仲間たちが過剰に反応しないからだろうか。不思議だ。

 次回は、東の島へ向かった主人公と、海賊の宝争奪戦! 女盗賊、堂々参戦?
更に、3DS追加イベント、ドルマゲスがいかにして杖を手にすることとなったか。

 主人公 LV35、ヤンガス LV34、ゼシカ LV33、ククール LV34
 プレイタイム:38時間06分

【小説】機忍兵零牙 (月村 了衛/ハヤカワ文庫JA)

2015年09月22日 17時44分32秒 | 読書感想
 『機龍警察』に名前が似ているが中身のテイストがかなり異なり、機龍警察のファンは面食らうところもあるのでないだろうか。明確なことは何一つ開示されないが、戦国時代を思わせる時代背景に、空の色は朝も夜も変わらず真っ暗という描写で、我々が住む世界とは異なる次元であることが予想される。また、その一方で、登場する人物が持つ記憶が、こちら側とリンクするかのような記述もされるのだが。

 真名姫と鷹千代と名乗る、姉弟が家臣に守られながら、国から逃れている場面から物語は始まる。数多の次元世界を制する支配者集団『無限王朝』の襲撃を受け、国が滅ぼされようとしている。城に一人残り、国と命を共にしようとする、真名姫と鷹千代の父、城主の浦路公の前に、黒いボディースーツに身を包み、首もとに亜麻色の忍風布を巻いた男が姿を現す。「御召しにより、零牙参上」口上を述べる男に、「……光牙者か」とつぶやく浦路公ーー。
 甲賀忍者のもじりであることは明瞭。しかし世界観はSF的な部分も感じられる。それも、特撮やゲームにおけるSF的世界観である。敵方である『無限王朝』の幹部たちーー燦然寺 鏡弥、黒薙 怜門、十六夜 毬緒、濡髪 絵蓮、帷 虹之介、魔妖女ら骸魔衆。そして総大将の骸魔 死皇丸。忍法帖テイストな名前であるが、どこか特撮風、中2病的漢字のチョイスとダサめ成分が混じり合っており、大の大人がやることかぁ! という気持ちと、大の大人だからできんだろォ! という気持ちが相半ばしてワクワクする。引く人は引く。
 主人公、零牙が浦路公の頼みにより、真名姫と鷹千代を北の山岳部族へと無事送り届けることになる道中で待ち受ける骸魔衆。下忍(いわゆるショッカー)らが普通にレーザー光線を使ったりして、技もSFチックなガジェットを彷彿とさせるものがある。物語が進行するにつれ、その色合いは濃くなっていく。山田風太郎は『甲賀忍法帖』で特異な忍法、あるいは忍者が有した特異体質を医学的観点から説明してみせた。こちらはいわば科学的な観点で忍法を解説するようなアプローチをされており、インスパイアやオマージュによく見られるオリジナリティの無さから脱却しているように思う。

 まっ、細かいことは抜きにして楽しめば良い作品ではあるのだが、如何せん、ノリがノリだけに、人を選ぶ向きもある気がする。世界観についてわかることは少ないし。現状、続編が出ていないので、作者も一発物と考えているのだろうか。
 なお、これを読んでいる間は、ゲーム『無双Orochi2』にゲスト出演するリュウ・ハヤブサのテーマ曲とビジュアルが頭にちらついていた。リュウは単独で骸魔衆並びに無限王朝を壊滅しかねないが。

【小説】機龍警察 (月村 了衛/ハヤカワ文庫JA)

2015年09月21日 17時17分27秒 | 読書感想
 警察小説にSFの設定を加味した、それが機龍警察シリーズ。
 シリーズ2作目、『機龍警察 自爆条項』で第33回 日本SF大賞、3作目の『機龍警察 暗黒市場』では第34回 吉川英治文学新人賞を受賞している。また、『このミステリーがすごい!』などのランキングにも上位にノミネートされており、作品を追うごとに評価が高まっている。

 作者の月村 了衛氏は、元々はアニメの脚本家としてデビューし、活躍していた。『ミスター味っ子』や『BLUE SEED』など、私が小学生の時分に胸躍らせていた作品に関わっていた人が、またこうして別の媒体で巡り会うことになるとは感慨深いものがある。
 アニメ脚本家が小説を書く、ということはあまり珍しいことではないと思うが、その親和性から、大方がライトノベルに流れる中、こうして一般(とはいえ、ハヤカワ文庫を手にする一般というのもそうそうないと思うが)のレーベルから出て、文学賞等受賞しているのはなかなかいないのではないか。

 作品の内容は、ハヤカワ文庫から出ているだけあり、SF色が強い。その最たるものが、機龍警察の目玉、『龍機兵』、通称『ドラグーン』である。近至未来を舞台にした本作では、警察が隠語にて呼ぶ『キモノ』、すなわち、機甲兵装と呼ばれるマシンが、国際テロリストに用いられるようになっており、対する警察もキモノに搭乗し、鎮圧に当たる。物語冒頭では、キモノに乗った犯罪者が街中を駆け抜け、破壊の限りを尽くすシーンから始まり、映像畑から来た方だけある、いかにして読者を引き込むかが強く意識されている。列車の乗客を人質にとられ、膠着状態に陥る現場へ颯爽と現れるのが、警視庁特捜部部長、沖津 旬一郎と、沖津率いる3人の突入要員、姿 俊之、ユーリ・オズノフ、ライザ・ラードナー及び彼らがそれぞれ搭乗する特殊なキモノ、『龍機兵(ドラグーン)』である。キモノのイメージとしては、ガンダムやエヴァ、パトレイバーほど大きくなく、いわよるパワードスーツほどタイトでなく、もうちょい上背がかさむ感じであろう。

 SF的ガジェットを用いた緊迫の戦闘シーンもさることながら、作品を一部のニッチな読者向けに限定しないのは、警察小説としての体裁もシッカリ整えてあることだ。外務省出身という異色の経歴を持つ沖津を筆頭に、突入要員の3名に至っては『龍機兵』搭乗者として特別にスカウトされた、いわば外様連。戦場で『伝説』と呼ばれる部隊に所属していたフリーの傭兵、姿はまだしも、対テロリストのスペシャリストという触れ込みだが、実態は元・テロリストのライザは普通では考えられない登用。ロシア人の元刑事であるユーリは一見、まとめに見えるが、実は国内で指名手配になった過去を持つ曰く付き。
 異様な面々を抱える特捜部内でも、突入要員と捜査官らの間で因縁渦巻くものがあるのだが、そもそも特捜部事態が警視庁内で疎まれる存在であり、このような状況下において、いかにして犯罪に対していくのかが、いわゆる警察小説としての面白みである。
 警察小説としての縦軸と、SF小説としての横軸がガッチリ絡み合って、従来にない警察小説が誕生した。

 3人の突入要員の過去、事件の背後にからむ大きな陰謀、未だ解明されぬ謎の多い『龍機兵』など、シリーズを読み進めるに足る魅力に富んだシリーズ第一弾である。
 キャラ読みの側面としては、ツンツンツン……デレない。というかツンというテンションでさえないライザが格好良い。敵一味のアジトにバイクごと乗り込み、次々とステルス&キルしていくすがた(←あえての平仮名)に惚れ込んだ。皆川亮二の漫画に出てきそうな姿俊之も大概だが、ライザは深夜アニメに出てきそうなチートぶり。メンタル面にやや安定さを欠くユーリは一般人代表という感じで、実力的には一歩落ちるキャラ特有の、泥臭い活躍が期待される。

 2作目は、早くもライザ様の過去が明かされるらしく、楽しみにしている。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記09

2015年09月20日 21時14分52秒 | ゲーム
 憎きピエロ野郎、ドルマゲスを打ち倒し、意気揚々とサザンビークへ凱旋する一行。
 ドルマゲスの残した杖を手にするゼシカの様子が……?

○サザンビーク
 トロデ王はともかく、ミーティア姫の呪いが、ドルマゲスを倒しても解けないことに首を傾げる面々。ともかく、死闘(という程でもなかった)を終え、疲れた身体を休めるため、宿で一泊する。
 明朝、ゼシカの姿が見当たらないことが発覚。ドルマゲスの残した杖もない。宿の人に聞くと、朝早くに北の関所へ向かったようだ。ヤンガスとククール、緑の化け物なんてむさ苦しいパーティーなんて嫌だ! キラーパンサーにライドオンした主人公はミーティアだけ引き連れるような勢いで北へ駆け抜けて行く。

○リブルアーチ
 何者かに破壊された跡を残した関所を抜けて、更に北。石像造りの工房が軒を連ねる職人たちの町、リブルアーチへ到着する。夜だというに、往来へ出て騒いでいる住人たち。ある女が、呪術師ハワードなる人物の屋敷へ入っていったという。
 屋敷へ急行。中では顔色の良くないゼシカがハワードに対峙している。使用人と思しき青年、チェルスがハワードを守ろうと前に立ちはだかるが、暴言を吐いてチェルスを突き飛ばすハワード。自分の命を狙う者がやってくることは予見していたとうそぶくが、準備していた結界をはる。しかし、はぐれメタルを狩りに狩ったゼシカに容易く破られてしまう。同じくはぐれメタルを狩った主人公らの力量を見計らったか、姿を見ると、ゼシカは一旦、退散する。機を見るに敏、さすがです。
 心配するチェルスに、レオパルドちゃんに餌でもやれと冷たくあしらうハワード。主人公らに助けられたようだと言ってくる。尊大だが状況をわきまえられるようだ。助けた礼に仕事をくれる。別にワーキングプアではないのだが。
 クランバートル家という、古くからの彫刻家の家系がこの町に住む。その家に代々伝わる『クラン・スピネル』という2つの宝石には強力な魔のチカラが宿る。以前から、先代に、自分に譲るよう頼んでいるのだが、聞き入れてもらえない。次にゼシカがやってきた時は、更に強力な結界をはる。そのために、『クラン・スピネル』を手に入れてくるよう主人公たちに頼むのであった。いやいや、かなり難儀な仕事じゃないか。
 とりあえず、クランバートル家へ向かう。
 外ではチェルスがハワードの愛犬レオパルドに餌をやっている。レオパルドに吠えられるチェルスに話を聞くと、世界中を旅していたが、この町で路銀が底を尽き困っていたところ、ハワードに雇い入れてもらったという。ブラックな職場でないかい。他、ゼシカに求婚していたラグサットが職人に弟子入りしたというので無視してみたり、完成した石像は大呪術師ハワードに呪術で魂を入れてもらうなんて怪しい話も聞く。
 クランバートル家で話を聞くと、父のライドンなら宝石のことを知っていると息子が話してくれる。町の東で塔を作っているらしい。塔に入るために必要だという『石のつるぎ』を貸してもらう。花のなくなったパーティーとともに、いや、ミーティアと共に塔へ向かう。

○ライドンの塔
 自分で建てた塔だから自分の名前をつけるというセンスの持ち主に会うため、ひたすら上を目指す。エリア内に置いてある石像を適切に動かし、シーソーやエスカレーターといったギミックを用いて階上への道筋を作る。エスカレーターは気づかないと考え込んでしまうかもなので注意。
 面倒くさいモン作りやがってと頂上にいるライドンと話。大昔に、ご先祖様が自分の作った像にクラン・スピネルを埋め込んだ。女性であるそのご先祖様は、生涯最高の出来である像に埋め込んだのだという。女性の名はリーザス……ん?

○リーザス像の塔
 かつてゼシカ様と出会い、八つ裂きにされる覚悟をしたあの場所へ舞い戻る。
 自分の像を置くために塔を作ったのか……。勝手知ったるルートを駆け抜け再びあの像の前へ。像からリーザスの魂が語りかけてくる。クランバートル家は伝説の七賢者の血を受け継ぐ由緒正しき家系であったが、ある代でクランバートル家は賢者の血を失う。それは、リーザスがアルバート家に嫁いだ為。以降、アルバート家に賢者の血が受け継がれていくが、その血統にあったサーベルトは、ここでドルマゲスに殺されてしまった。残るサーベルトの妹ゼシカを助けるためなら力を貸す。ということで、像の目から落ちた赤い宝石『クラン・スピネル』をゲット。

○リブルアーチ
 宝石をゲットし戻ると、相変わらずハワードはチェルスをいびっている。レオパルドを呼び捨てにしたことで更に怒っているし。主人公に気づくと部屋まで来るようにと言ってくる。クラン・スピネルを渡すと、杖使いの女が来るまで衛兵として雇って下さることに。あー、ありがたや~。隠し部屋への扉を開くハワード、世界結界全集の本を持って来いと。隠し部屋には、世界結界全集のほか、ハワード一族に関する本もある。賢者クーパスより呪術の教えを受けたハワード家には因縁の呪いがかけられている。どれだけ時がながれても、魔のチカラが真に迫った時、師クーパスの末裔とハワード家の末裔は必ず導かれ出会うという。クーパスの末裔はいったい誰なのだろうか?!
 隠し部屋から戻ると、杖使いの女が再び現れたとの声が外から聞こえてくる。世界結界全集をハワードに渡すと、結界が出来るまで食い止めるよう命令を受ける。倒してしまっつても構わんのだろう? と言い残し外へ赴く主人公。
 庭にはハワード像の頭の上に立つゼシカが。対峙するチェルス、ハワードは自分が守るという言葉に、ゼシカが笑う。私の狙いは、かつて暗黒神ラプソーンを封印した七賢者の一人、大呪術師クーパスの末裔、チェルスだと。なんだってー? それは予想だにしていなかったー。襲いかかるゼシカ。
 VS 呪われしゼシカ
 シャドーを、3体召喚してくるが、主人公のかしこさ次第でライデインで一掃できる。マヒャドやメラゾーマを使ってくるものの、ドルマゲスを葬ったチームには力及ばず、ラクラク撃破。主 LV34、ヤ LV34、ク LV33。
 戦闘後、4人の賢者の魔力を使い、町ごと破壊しようとするゼシカであったが、ハワードがようやく出てきて、退魔の結界を発動。杖を落とし、気絶するゼシカ。おっさん、やるじゃん! 褒美に止めを刺させてやると言ってくるので間髪を入れず断る。一応理由を聞きと。嫌なヤツに見えてちょいちょいまともな部分が顔を出すなこの人。これまでの経緯を話すとゼシカの命を主人公らに託す代わり、衛兵としての給金は無しに。ホントに払う気だったのかねぇ。レオパルドの姿が無いことに気がついたハワードはチェルスに捜索を命令。犬風情に構っていられぬ主人公らはゼシカの身体を…休めるために宿屋へ。
 ゼシカが見る夢。サーベルトが先祖について語る。自分たちの古い古い先祖は賢者様だった。剣も魔法も使える賢者。剣の才能は自分でもこれから伸びて行くことを感じるが、魔法については伸びしろはなく、ゼシカに才能が受け継がれていると。
 目を覚ますゼシカ。自分を支配していたのは暗黒神ラプソーンであった。ラプソーンはゼシカの心に命令した。世界に散らばった七人の賢者の末裔を殺せと。賢者たちはラプソーンを完全に滅ぼせなかったが、その魂を杖に閉じ込め、賢者たちの血で封印したのだ。マスター・ライラス、サーベルト兄さん、オディロ院長、ギャリング、残るはチェルスと、あと二人。杖はどこ? と慌てるゼシカ。杖を持った者は、心を支配されるのだという。
 ハワードの屋敷へ杖を探しに行く主人公たち。食欲がなく、とんでもない失敗をした予感がする、と気落ちした様子のハワード。使用人のおばさんの騒ぎ声が聞こえる。外へ出ると、庭で倒れているチェルスと、杖をくわえたレオパルドが。逃げ去るレオパルド。レオパルドはハワード様が心を開ける唯一の存在と、最後までハワードを気にかけ、こときれるチェルス。ハワードが外に出てきて悟る。チェルスはクーパスの末裔。本来は自分がチェルスを守らなければならなかったのに、守れなかったことを悔やむ。
 チェルスを手厚く葬ったハワードは、最後の頼みとして、レオパルドを退治してほしいと主人公にいう。レオパルドはもうレオパルドではないと。ハワード、ゼシカに眠る魔法の天分の半分を揺り起こし目覚めさせ、ベキラゴンとマヒャドを習得させてくれる。やはり地味に凄いのかも、この人。レオパルドは北に逃げたという。
 これからもよろしくお願いします。と殊勝な態度を示すゼシカの弱みにつけ込むような真似をしない清廉な主人公は再びゼシカを加え、北を目指す。
 北は雪が降り積もる地、ゼシカの薄着が見られなくなるであろうことを嘆く潔白な主人公であった。

 そんな主人公に朗報です。RPG、極寒の地でも服装が変わらない問題に鮮やかな答えが。杖をくわえた黒犬追いかけ雪国編、次回更新。

 プレイタイム:35時間41分。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記08

2015年09月16日 20時12分16秒 | ゲーム
 ドルマゲスが引きこもる遺跡の封印を解くため、魔法の鏡を求めてサザンビークに来た主人公たち。サザンビークの王、クラビウスから、息子チャゴスの『王者の儀式』を秘密裏に手助けし、成功すれば魔法の鏡を貸す、と交換条件を出される。儀式とは、王家の山に生息するアルゴリザードを倒し、宝石、アルゴンハートを手に入れるというもの。
 尊大だが戦力にはならないチャゴス王子に代わり、アルゴンハートを手に入れ、サザンビークへ意気揚々と引き上げるが……。

○サザンビーク
 城へ戻ると、城下町ではバザーが開催されている。別行動をとるチャゴス。後を追ってみると、怪しげな男から何か買っているようだ。それは、主人公たちが手に入れたアルゴンハートより倍以上大きいアルゴンハートであった。ホクホク顔のチャゴス王子。ゼシカの胸元並びにチャゴス王子の一連のやり取りを城から望遠鏡で眺めるクラビウス王。
 王の間へ向かうと、チャゴス王子が先ほど購入したアルゴンハートを王に披露。周囲の者は驚くが、クラビウス王はチャゴスに問う。「自分が倒して手に入れた物だと神に誓えるか」「例え協力者がいたとしても、自分で倒したというなら認める」王の言葉に、自分で手に入れたと答えるチャゴスに、寂しげな顔で労いの言葉をかけるクラビウス王であった。
 窓に佇むクラビウス王に話しかけると、王家の山へ行かなかったのか、と聞かれる。どんだけ苦労して手に入れたか恩に着せるように語る主人公。クラビウス王、チャゴスが成長した時に見せて叱ってやると、主人公からアルゴンハートを受け取る。代わりに魔法の鏡は持って行っていいと。宝物庫で魔法の鏡と、ついでに他の宝箱からも拝借。外へ出ると、魔術の研究家らしき男が、鏡から魔力が感じられないと難癖をつけられる。先日、城に侵入した強盗が、魔力を奪ったのかもしれない。この地の西の森へ隠居した師匠なら、鏡にチカラを戻す方法を知っているかもしれないと。一筋縄にいかないなぁ。
 早速、西の森へ! とその前に城内の人々に話を聞こう。クラビウス王の兄が城を出た理由が聞ける。ギャリングの手下も来ているので冷やかすのも良い。

○老魔術師の家
隠居した魔術師の家らしいが、中にはモンスターが。魔術師とモンスターの結びつきは城で聞ける。あまのじゃくなスライムが、魔術師がどこにいるか知りたいか聞いてくるが、こんなものの相手をすることはない。さっさと西にあるという不思議な泉へ向かおう。

○不思議な泉
 泉には、視力を失った老魔術師の姿が。ミーティアのありのままの姿が見えているらしく、美しいともらす魔術師。馬と言うと驚くがトロデ王に興味はないようだ。わかります。これまでの経緯を話すと、泉の水に呪いを解く力があるかもしれないと教えてくれる。ミーティアが泉の水を飲むと、人の姿へ戻っていく! クラビウス王が言ったようにぼんっきゅっぼーんなの? どうなの? 自ら測定に入ろうかという主人公の邪悪さに反応したか、泉の力も、少しの間しかもたないようで、もとに戻ってしまうミーティア。肩を落とすトロデ王。老魔術師は一足先に帰っていく。
 ミーティアがもう一度、水を飲む。時々、こうして泉に立ち寄ってくれると嬉しいと。何度でも来てあげますから!

○老魔術師の家
 老魔術師に鏡のことを聞く。鏡は『太陽の鏡』と呼ぶ。魔力を取り戻すには、海竜が放つ、輝きを増す呪文を受ければ良いと。ベルガラックへ向かう航路で出会っていたため、すぐさま赴く主人公たちであった。
 宿屋に泊まると、夢の中でミーティアが話しかけてくれる。チャゴス王子はまだ子供、結婚したら変わってくれるかなぁ……ってなんて良い姫様なのか。いかにしてこの結婚を破談させるか、トロデ王にも言い含めておこう。

○闇の遺跡
 海竜は開幕1ターン目でジゴフラッシュを放ってくるので、魔法の鏡をどうぐとして使うと、鏡に魔力が戻り『太陽の鏡』になる。
 闇の遺跡に戻り、石柱の窪みにはめると光が遺跡に向かい照射され、結界が消える。何ともおあつらえむきな石柱である。一人残っていたギャリングの手下がサザンビークに行っている部下を呼び戻しに。まっ、君が帰ってくる頃には片が着いてるがね。その時は私もそう思っていました。
 スイッチでせり上がったり下がったりする壁を進行に応じ操作。
 像を動かし壁画に描かれた鳥にビームを当て、焼き鳥にしよう。
 そんなこんなで最奥へ向かうと、天井からぶら下がった玉型の水溶液に包まれたドルマゲス。優しく起こしてあげると、遂に決戦の火蓋が切られた!
 VS ドルマゲス
 三体に分身。真ん中以外は体力低め。2回ダメージのガレキ投げがククールに2つとも当たり死亡。回復役を失ったパーティーは劣勢へ。残り一体を残すも、ヤンガス死亡。残り体力が少ないと見て、ゼシカがメラミ、主人公にライデインを連発するも、ゼシカ死亡。ライデインに全てを託すが、ドルマゲスのベホマラーの回復値が、与ダメの値を上回りジリ貧で主人公死亡。えっ。主LV26、ヤLV25、ゼLV23、クLV23。えっ。
 いやいや、ここは切り抜けられると思ったが……。
 ドルマゲスに笑われ教会へ。どす黒い復讐心に身を包んだ4人の修行が始まる。

○剣士像の洞窟
 軍資金集めにおどる宝石を狩りに狩る。一定の離れた距離から遠巻きに見えるモンスターを視点から外し、再度視点に入れると出てくるモンスターが変わるテクニックを覚える。
○パルミド
 装備品をサザンビークで整え、残った金でカジノへ。スロットより圧倒的にビンゴの方が効率が良い。ピクリとも笑わない主人公に恐れをなしたか、小一時間で通常リーチ×色リーチ、5000枚を2回繰り出す。必要な道具をもらう。
○トロデーン城
 かつて来た際に見たはぐれメタルを求め、ひたすらカメラを動かす日々。もはや殺意だけが私を突き動かしている。

○闇の遺跡
 ドルマゲスと再戦。
 苦もなく蹴散らす。
 翼を生やし、異形の姿に変身するドルマゲスだが、復讐の鬼と化した主人公らの敵ではなかった。バイキルトをかけた主人公とヤンガス、併せて300ダメージを確実に毎ターン与え撃沈。気のおさまらない主人公は石化するドルマゲスを粉塵になるまで粉々にするのであった。勝利!
 トロデ王が入ってくるが、姿は化け物のまま。もとの姿も化け物なのかな? ドルマゲスを倒しても呪いは解けないよう。杖を探すトロデ王に、これのこと? と手に取るゼシカ。一行は、一度サザンビークに戻り、体制を立て直すことに。

 主人公LV34、ヤンガスLV33、ゼシカLV32、ククールLV33 そりゃ勝つよ…
 プレイタイム 33時間

【小説】黒冷水 (羽田 圭介 /河出文庫)

2015年09月15日 16時37分58秒 | 読書感想
 『スクラップ・アンド・ビルド』で第153回 芥川賞を受賞した「もう一人の方」、羽田圭介さんのデビュー作。アウト・デラックスで「むしろチャンス」と発言していた作者の、小説を書いて食っていくに必要な部分が見られ、楽しく思い購入した。通常は受賞作を読むのだろうが、わざわざ地道なルートを取ろうとするのは、本読みのひねくれた性てわあると思う。
 本作、『黒冷水』は、作者が17歳の時に、第40回文藝賞に受賞した作品。当時、それなりに話題になっていて、自分もタイトルと経緯など印象に残っており、読もうかとしたことがあった。それなりに話題、と揶揄するような書き方をしたのは、この2年前に綿矢りさという化け物が同賞で受賞しているからだ。若き天才と言えるのだが、どうにも不遇さが付きまとうのはこの人の特長かもしれない。

 作品内容は、ただひたすらに兄弟喧嘩が繰り返され、エスカレートしていく、偏執的と言えば偏執的なもの。17歳でこれを書けるのは凄い、という評価はもちろんあるだろうが、この年で小説を書こうとしたら、こういうものにならざるを得ないと体験談も込めて言う。当然、世界に五万とあるような(内訳に私も含まれる)同年代が書く代物とは密度や物語の展開、人物配置とその描写は比べるべくもない。が、無駄に目の肥えた読者になってみれば、ヤク中に陥る弟の描写は……と思うところもあるし、弟が兄の部屋をあさった戦利品でオナニーしているところを盗撮し、両親と弟がいるところでテレビに流す場面は、笑ってしまった。更に、兄の手の込んだ報復の一つとして、文庫の表紙にも使われる『カッターボックス』は、弟に対する『黒冷水』なる作用が、初めて明確に表出されたものだが、子どもっぽさと、ダイレクトに伝わる分かり易い痛さという意味で、細かなセンスを感じた。
 ところで、『黒冷水』って何なのか、野暮は承知で語りたい。この単語が出てくるのは、兄が学校の後輩との会話から受けることになる、学校付のカウンセラーによるカウンセリングによって、弟と向き合い許そうとする決意と相反し、家に変えると変わらぬ弟の所業から、返ってより強く弟への憎しみがある臨界点に達した際のことだ。へったくれもない言い方をすれば『殺意』なのだが、もうちょっと言うと、体中を駆け巡る、あるいは心臓を鼓動させる描写があることから、血液とも読み取れる。『黒冷水』は弟に対する殺意のモチーフとして現れる。兄弟の関係とは血脈を同じくすることを考えると、なかなか面白いことが見えてくる気がする。ぜんぜん違うよ、ってこともあるだろう。読んだ人の数だけ答えがあり、また読むタイミングでいかようにも変容する。私は学生の時、国語が好きで数学が苦手な典型的文系だったので、どうしてもこういう考えになってしまうが、本質的に、数学では例えば10点の配点の問題があったとして正解は10点で、不正解は0点だが、国語の場合は答えにより、10点~0点まで変動があり、あるいは10点満点のところ、20点を叩き出すようなファジーさがあるように思う。テストの際に、「作者の言いたいことに近いものはどれか選べ」という問題があって、全く別の選択肢を俺が作って答えにしてやる、と思うぐらいのこともあった。おかげで教師に誉められることもあればてんで的外れのこともあり、そういう面白さが文学にはあると思う。どれだけ偉そうに学識ぶった解釈も、少年の放った素直な感想の方が勝ちうる、というルール無用さが好きなのかもしれない。
 脱線しまくったので話を戻そう。
 ラストの仕掛けに賛否両論あろう、と解説で語られてはいるが、これも分かり易い作者の小説を書いていくという表明に受け取れた。出来不出来はともかく(私自身は冗長には感じた)はともかく、これがなければ受賞は難しいところなのではないか。また、作者の年齢ゆもかなり評価に左右されているはずだ。作者が20代ならこの付加は小癪な蛇足のようにも思える。しかし17歳がこの仕掛けと作家表明(という勝手な解釈)を物したことに、瑞々しさという感じに受け取れてしまった。これも文学の面白さかと思う。

 氏がどのような変遷を経て芥川賞にたどり着いたか、これから氏の作品を読み進めていく上での楽しみとしたい。

【小説】SRO 5 ボディーファーム (富樫 倫太郎/中公文庫)

2015年09月14日 16時19分14秒 | 読書感想
 警視庁広域捜査専任特別調査室、通称『SRO』シリーズ第5弾。

 シリーズ1作、3作と奇数巻にて対峙してきた宿敵、近藤 房子との最終決戦が描かれる。3作目によって、外部介入者により脱獄に成功した房子が潜伏生活を続けるものの、4作目において、別の事件によるSRO、引いては、房子が特別視するSROチームリーダーである山根 新九郎の活躍をテレビの報道で目の当たりにし、自身の殺人欲求が高まってしまう。
 3作目で、房子の強さの理由付けに『目減りしない強運』という、ある種名状し難いものを持ってこられてしまった(3作目の最終局面において如実に現れている)ので、今回も割とそういう節が目に付く。
 これ以上、被害者の増大を防ぐことは勿論、警察の威信と面子に賭けて、房子逮捕に乗り出すため、かつて近藤房子に捕らわれ、殺される以上のトラウマを植え付けられたSRO副室長、芝原 麗子を囮にする作戦を立てるのだが……。

 物語を展開させるためには、そうせざるを得ないのかもしれないが、見せ方がどうもうまくないのかなぁ、と思ってしまうのが残念。SRO室長の山根も作中で、房子の性質や行動基準なんかをシッカリ把握しているのだけど、解説員としての有能さが際立つ一方、警察としての作戦遂行能力に長けているかというと疑問視が。
 また、物語自体の展開のさせ方が毎回キッチリ気持ち良く終わらない。加速度的に終盤かが展開し、何がどう結末をつけたかわからないまま、SROの面々だけが決着を迎えて読者置いてけぼりに。房子がどうなったかは明言されずって! さらに言えば、SROメンバーがプライベートで抱える問題が、事件と並行して語られるのもこのシリーズの特長なのだが、今回はそれが完全投げっぱなしジャーマンという。
 次巻にもご期待! という意味で、読者を離さないようにする仕掛けであるかもしれないが、甚だ作品としてのまとまった美しさは感じられず、残念。そこまでしなくても、房子という化け物を生み出したのはかなりの成功と言えるのだから、無理に引っ張らなくてもいいのかな。しかし、これは出版社の意向もあるのかもしれないが。

 今月下旬には、新シリーズとしての第6弾が発売される。
 今作の詳細な後日談も含め、楽しみにしたい。
 なお、近藤 房子の半生を描いたスピンオフ作品も既にハードカバーでは発売されているのだが、比較的大きな本屋で見当たらなかったため、文庫化を待ちたいと思う。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記07

2015年09月13日 20時04分53秒 | ゲーム
 ドルマゲスが潜伏する、ベルガラック北の島にある遺跡には、闇のチカラによって中に入れないようになっていた。ベルガラックの南、サザンビーク王家に闇を払う魔法の鏡があるという情報を得た主人公たち。道中、ラパンというキラーパンサー友の会会長を標榜する男の頼みを聞き、フィールド上で自由にキラーパンサーに乗れるように。ミーティア姫率いる馬車を置いてけぼりにしかねない機動力で、サザンビーク城へ到達する。

○サザンビーク城
 城に入る直前、トロデ王から、サザンビークにはミーティア姫の許婚(いいなずけ)、チャゴス王子がいるという。現状の自分たちの姿が先方に露見したら、破談になりかねないから他言は無用と念押しされる。チャゴス王子の人となり次第では確約できない、と胸に秘め、サザンビークに入る主人公。
 宿屋のおばさんから、ミーティア姫とチャゴス王子の許婚が成立する由縁を聞く。互いに相思相愛であった先代のサザンビーク王とトロデーンの姫が、当時、両国家の仲が悪く、適わなかったためであるという。
 城内は先ほどまで慌ただしかったらしい。兵士に事情を聞くと、サザンビーク王家の通過儀礼として行われる『王者の儀式』をチャゴス王子が嫌がっているという。儀式の内容は、アルゴリザードと呼ばれる大きなトカゲのモンスターを倒し、証として、モンスターの持つ宝石を取ってくること。チャゴス王子は大のトカゲ嫌いであるとか。
 城の中では怪しげな道化師が城内をうろついていたこと、サザンビークの王、クラビウスにはエルトリオという兄がいたが、エルトリオはずっと昔に身分も地位も捨て、城から出ていったことなどを聞く。謁見の間へ向かう途中、クラビウス王とチャゴス王子の大きな絵が飾られている。チャゴス王子がやけに美少年に見える。フォトショップのチカラ。
 クラビウス王と面会。主人公の顔を見て驚くが、何かありそうだ。エルトリオ? 王に魔法の鏡のことを聞く。確かにあるが、持ち出しはさせられないと断られる。しかし例外はあるという。フレキシブルでよろしい。王曰わく、旅装姿の主人公らの腕を見込み、チャゴス王子の儀式を秘密裏に護衛し、成功に導いてほしいと。しかし、話の途中で再びチャゴス王子が逃走したとの報告がなされ、王子がいなければ話にならない、と取引を中断させられてしまう。
 チャゴス王子を引っ立てるため、鬼の形相で城内を闊歩する主人公たち。西の城館の一室に立てこもっていた。お誂え向きに、部屋には天井からトカゲが姿を表すという情報が。上階には壁にトーポが入れる程の小さな穴が。トーポを進入させるとトカゲがいるので、追い立てて穴に落とさせよう。トカゲに驚いたチャゴス王子が外へ飛び出しいく。
 クラビウス王のもとへ戻ると、乗り気でないチャゴス王子に、それではミーティア姫と結婚できないと発破をかける。さらに、ミーティア姫はそこの娘のように「ぼん きゅっ ぼーん」だと。プロフェッショナルなカメラワークでゼシカの肢体をカットしていく。クラビウス王の有能さを目の当たりにし、トロデ国の領土拡大にあたって障害となりうる存在であると確信。早々にチャゴス王子の儀式を成功させ、王の引退を早める必要があると判断。嫌がるチャゴス王子の首根っこひっつかんで出発!
 城の外に出ると、トロデ王を化け物呼ばわりするチャゴス王子。ミーティア姫との婚約を考え直してくれるかな? 目指すは東にある王家の山。アルゴリザードは人間の匂いに敏感なので、と言い『トカゲのエキス』をくれる。

○王家の山
 ふもとに住む、王家付きの山の管理者一家と話。山にはジョロの実があり、アルゴリザードの好物であることを聞く。
 山の中、入り口近くに早速アルゴリザードの姿が。背後から近づき交戦。1ターンで逃走するチャゴス王子(攻撃を仕掛けただけでもマシという解釈ができる気が)を尻目に戦闘続行。無事撃破し、アルゴリザードが持つ宝石『アルゴンハート』をゲットするも、アルゴリザードに慣れたか、もっと大きなアルゴンハートを手に入れ、皆を見返そうと野心を膨らませるチャゴス王子。仕方なく何匹かのアルゴリザードを倒すも満足せず、一旦、山頂で一休みすることに。目覚めるとトロデ王がチャゴス王子を諫める声が。ミーティア姫にまたがり鞭を振るって言うことを聞かせようとするチャゴス王子の姿が(字面だけだと凄い状況だ)。トロデ王が身代わりとなり、鞭で叩かれようとしていたところ、淑女で言い慣わすところ花を摘んでいたヤンガスが、とんでもなくデカい「ヤツ」が現れたと言いにくる。
 崖下に降り、バトル開始!
 VS アルゴングレート
 敵にルカニをかけ、ス―パーハイテンション状態のバイキルトのヤンガスが攻撃し600ダメージ、同じくス―パーハイテンション状態の主人公がライデインを放ち300ダメージ。後は地道にダメージを加え終了。LVは主人公とヤンガスが23、ゼシカとククールが21。
 大アルゴンハートをゲット。チャゴス王子もようやく納得し、帰路につくことに。

 次回は、サザンビーク完結編&打倒ドルマゲス編。城の屋上から望遠鏡を覗くクラビウス王が目撃するのは愚かな息子か、はたまたゼシカの肢体を見て反応する自身の  か!

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記06

2015年09月11日 20時07分21秒 | ゲーム
 西の大陸に渡ったドルマゲスの後を追うには船が必要。ポルトリンク北の荒野に打ち捨てられた船を海に戻すには月影のハープが必要。ハープはアスカンタ城にあったが、地下の宝物庫が何者かに荒らされ、盗まれた模様。兵士たちを集め、対策会議を開くパヴァン王。会議は遅々として進まない……。

○モグラのアジト
 カジノで遊び暮らすも、全く動こうとしないアスカンタ連中に業を煮やし、宝物庫の壁に開けられた穴から抜け道を追跡する。今回の旅の功績により、兵士長から将軍への立身出世を目論む主人公は、いずれアスカンタを侵略し、領土拡大の足掛かりにすることを決意しつつ、アスカンタは北の地域へ。
 大陸北部に位置する洞窟に入ると、そこはモグラのモンスターたちが住まう穴蔵であった。奥へ進むと、ひときわ大きなモグラがハープを手にしている。周りにいる子分に話を聞くと、最近、ボスがハープを手に入れ、弾いているらしいが、それは酷い演奏で困っていると。下手くそ野郎には無用の長物、大人しく返すなら良し、と言ったところでボスが激昂し襲って来た!
 VS ドン・モグーラ、モグラの子分×4
 ハープをデタラメに弾く『芸術スペシャル』は自分以外、敵味方全員へのメダパニ効果。味方が受けると厄介だが、子分にも比較的効いてくれる。大地を激しく揺さぶる攻撃が全体に50弱ダメージでなかなか痛い。回復&攻撃のルーチンで十分勝てる相手。子分を一掃しても呼び出すが、1ターン潰せると捉えるのも良し。主人公とヤンガスがLV20、ゼシカとククールがLV18で撃破。謝る子分たちに、いずれアスカンタを侵略する際に北部より攻めるよう協力を確約させる主人公。

○トロデーン城
 アスカンタのパヴァン王にハープを取り返したことを報告し、トロデーンへ。
 イシュマウリにハープを渡すと、自動的に船のところまで連れて行ってくれる。素晴らしい。イシュマウリも月影のハープも船も、みな古き世界に属するとのこと。ハープを弾くがまだ力が及ばないらしい。馬がミーティア姫と察し、共に歌ってくれるよう促すイシュマウリ。ミーティア姫がいななくと、辺りに海水が満ち、浮かんだ船へのきざはしを登る主人公たち。いよいよ船出である。目指すはドルマゲスが向かった西の大陸!

○メダル王女の城
 船を出した近くに、かつてポルトリンクから南へ渡った際に気にかかった小島があるので立ち寄る。
 病に伏せる王様と、看病している王女が。メダル王は代々、世界に散らばる『ちいさなメダル』を集めることが使命だそうだ。道中集めてきたメダルを渡すと貴重なアイテムをくれる。城にいる船乗りの男から、海の上を歩く道化師の男が、西の大陸はベルガラックへ向かったことを聞く。

○ベルガラック
 西の大陸の北西部にある街、ベルガラック。カジノで有名な街だが、今は閉鎖されているそうだ。カジノが閉鎖される前日、カジノのオーナーであるギャリングの屋敷に強盗が押し入ったそうだ。宿と酒場が入った建物に向かうとバーのマスターらの話を立ち聞きできる。どうやら押し入った強盗によって、ギャリングは殺されてしまったらしい。強盗は道化師の格好をしていた。昔、教会の前でギャリングに拾われ、養われてきたギャリングの子、フォーグとユッケが追っ手を差し向けたそう。
 場所を改め、バーのマスターを問い詰めると口の固いマスターは、追っ手はベルガラックの北にある島へ向かったと教えてくれる。島には身を隠すのにうってつけの遺跡があるらしい。他言しないことを約束。遺跡に逃げ込んだギャリングの仇を追いに行くので、と言いふらしながら武器や防具を調達。

○北の孤島
 遺跡の中へ入っていくドルマゲス。勇躍し中へ飛び込むが、あ~ひゃっひゃという笑い声と共に入り口へ戻されてしまう。外にはギャリングの私兵たちが到着している。ベルガラックの南東にあるサザンビーク城に、闇を払う魔法の鏡があるという。一筋縄にいかんなぁ~。私兵の一人、ドルマゲスがギャリングを殺した時、胸を抑えて苦しみだした。「この肉体も限界か」と呟いていた……。ドルマゲス本意ではなく誰かに操られているということか。

○ラパンハウス
 ベルガラックから南に向かう道すがら、キラーパンサーのオブジェを冠した屋敷がある。中へ入ると、キラーパンサーの父と言われるラパンの家来カラッチが入り口に立っている。主人に会う資格があるか、3つの問いを出してくる。動物好きに沿うような回答を選んだが、結果から言うと、テキトーに選んでも大丈夫なのかもしれない。
 中へ入ると、忙しそうに書付をしているラパンの姿。主人公の瞳を見つめるなり、これなら自分の代わりを勤められると太鼓判を押してくる。自分の古い友が道に迷っているので道案内をしてほしい。4つのキラーパンサーの像が見つめる中心に、明け方しか見えない木樹がある。そこに友がいるので、『深き眠りのこな』を渡してほしいと頼まれる。
 キラーパンサーを貸してくれるので、お言葉に甘えよう。フィールド移動が早くなり、探索が捗る~。

 それらしき箇所が地図上でも確認できるので、早速向かおう。明け方を狙うため夜に到着できるよう調整。月を眺めてしばし待機。明け方になると樹が……。周りを歩く青白いキラーパンサーが。バウムレンと名乗るキラーパンサー、こなを辺りにまくと天に召される。ラパンさまに会えて幸福な人生だったと伝えてほしいと。普通に喋ってるなぁ。
 ラパンに報告。バウムレンは一番最初に心を許したキラーパンサーらしい。
 キラーパンサー友の会会長であるラパン、主人公も会員にしてくれる。会員の証として『バウムレンのすず』をくれる。これでフィールドでいつでもキラーパンサーが呼べるように。ちなみに私はキラーパンサーの名前は「チロル」派なんである。
 サザンビーク目指し、草原を駆け抜ける!

 次回は、ミーティア姫の婚約者、サザンビーク国チャゴス王子登場。トロデ王が許しても、ただの一兵卒である主人公は許さない!

 プレイタイム:21時間11分

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記05

2015年09月10日 18時05分09秒 | ゲーム
 パルミドの情報屋から、道化師の男が海の上を歩き、西の大陸へ渡ったことを知る主人公たち。あいにく、海の魔物が凶暴化しており、西への航路はないことを知る。自分の船があるなら話は別だが……。弱った主人公らに、情報屋がさらに耳寄りな情報を。港町ポルトリンクの北に広がる荒野に、古代の魔法船とも噂される船が打ち捨てられているらしい。長い道程を引き返すことになるが、有力な情報を得た主人公たちの足取りは軽い。

○荒野
 ルーラでポルトリンクにひとっ飛びし、北へ向かうと山小屋が。近くの井戸に入ると弾力性に富むものが詰まっているので降りてみよう。
 遠巻きに荒野を眺めると、確かに船の姿。近づいてみると確かに船はあるが、どうやって海まで運ぶのか。トロデ王が地図を確認すると、トロデ王の城がすぐ北にあることが判明。城に戻り、古い文献を調べれば、何かわかるかもしれないと。

○トロデーン城
 城に着くと、トロデ王の回想へ。在りし日のトロデ王とミーティア姫、渾身のカメラワークと役者の動きにより、二人の素顔は見られず。
 倒れている兵士。何者かが封印の間へ向かった。トロデ王とミーティア姫が駆けつけると、道化師の男が、封印の間に安直された杖を手にとっていた。ドルマゲスは伝説の魔法の杖で絶大な魔力を手中にし、愚民を見返すと。杖の魔法を二人に向けると、ミーティア姫が馬に、そしてトロデ王がモンスターのような姿に変えられてしまう。トロデ王が元の姿とあまり変わらなかったことから、封印の間の結界により、杖の魔力が抑えられていることを悟るドルマゲス。外へ出て魔力を解き放つと、力を制御仕切れず、イバラが城を侵食していく……。結界の中にいたため無事だったトロデ王とミーティア姫。そして結界外にいたのに、唯一無事であった一人の兵士、主人公の姿も。
 回想を終え、城の中へ。はぐれメタルがシンボルエンカウントする。後々お世話になる。宝箱から『まほうのカギ』を回収し、城の図書館へ。
 『荒野に忘れ去られた船』という本を紐解くが、わかったのは大昔、あの辺りが海だったということだけ。途方に暮れる面々。その時、満月の光によって再び月影の窓が現れた。
 イシュマウリと再会する主人公たち。月影の窓が出来、人の子に叶えられる願いは障害に一度きりのはず、とても珍しいことらしい。ケチケチせずにちゃっちゃと船を海に運びなさいよとのたまう主人公の言葉に「太古の記憶を呼び覚ます」と竪琴を奏で始めるイシュマウリだが、弦が切れてしまう。これほどの難事には、相応の力を秘めた楽器が必要。主人公の気配から、主人公の住まう昼の世界に『月影のハープ』があるらしい。主人公たちの足跡に手掛かりがあるという。さて、どこに向かったものやら?

○アスカンタ
 占い師に話を聞いたりせずとも、私クラスは次にどこへ行けばいいか検討はついているねさっ。パヴァン王と再会し、話を聞くと、『月影のハープ』は古来よりアスカンタに伝えられた国の宝であると。王が身につけているブローチを城の泉に投げ入れると、水が引き、地下の宝物庫への入り口が現れる。並べられた宝箱は全て開かれており、空っぽに。壁には大きな穴が開けられている。何者かに盗まれたのか?! 慌てるパヴァン王、兵を集めるので、絶対に、先に行かないようにと念を押す。言われなくても行きゃしませんよ? 宿に泊まって待つこと数日。王の間では兵士たちの間で議論が進められている。まっ、気長に待ちましょうか。

 次回は、王様たちが動くまでてこでも動かないと決めた主人公たちの賭博遊興編~。
 

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記04

2015年09月08日 16時59分49秒 | ゲーム
 アスカンタ城でパヴァン王に王妃シセルの幻を見せ、元気を取り戻させた主人公たち。ご馳走を食べ終え、城を出た主人公らにいじけた顔を見せ愚痴をこぼすトロデ王。酒が飲みたいとボヤく王様のため、ヤンガスが昔自分が根城にしていた街へ案内すると。南を目指す一行は、湖畔の宿屋で休憩を取りながら先へ進むと、妙な色合いをした建物の上に立つ一人のおっさんの姿が! 赤と緑のツートンカラーの衣装に身を包んだおっさんは、こちらに一瞥をくれることもなく、遠くを眺めるのみ。危ない人とは目を合わせてはいけないので、これ幸いとやり過ごす。

○パルミド
 ごろつき、ならず者が集まる街パルミド。砂埃舞う路地を、化け物が通っても気にしない人々。勇躍するトロデ王は、情報収集を主人公らに任せ、酒場へ向かうのであった。
 入り組んだ街並みを通り抜け、ヤンガスの知り合いである情報屋が住まう宅を訪れるが、留守のようで、一旦出直すことに。
 酒場で飲んだくれている化け物の相手をしていると、外から馬の鳴き声と暴れる音。急いで外に出るも、馬車とミーティア姫の姿はなく。近くにいた人たちに話を聞くと、馬車を盗んだのは酔いどれキントと呼ばれるケチな盗っ人の仕業と判明。血祭りにあげるため街の中を捜索していくと、物置に隠れ、金を数えている小狡そうな男が。闇商人に売ったというキントから金を巻き上げ、闇商人のもとへ。闇商人は、この辺りでは知らぬものはいない、女盗賊ゲルダに売ってしまったと。ゲルダの名前を聞き動揺するヤンガス。弱みでも握られているのか? 南西にあるというゲルダの屋敷を目指す。
 ……前に、武器防具を揃えておこう。金はなくともゼシカの為に、是非、踊り子の服は買ってあげてほしい。武器防具は買うだけじゃなく装備しなくちゃ意味がないんだぜっ。

○ゲルダの屋敷
 ヤンガスにいざなわれ、屋敷の中へ。女盗賊ゲルダは交換条件として、北の洞窟に眠る『ビーナスの涙』を取ってきたら、ミーティア姫と馬車を返すことを考えると。そうかぁ、考えてくれるのか! 配慮の行き届いた交換条件を提示して下さるゲルダ様のため
命に代えても『ビーナスの涙』を取ってくることを誓う。

○剣士の像の洞窟
 屋敷の北の洞窟に入ると、入り口から目と鼻の先に大きな宝箱が。
 地下へ潜って遠回り。道中、偽の扉と落とし穴のトラップがあるが、3DS版では最初から地図を持っている状態なので丸分かりの悲しい状況に。憐憫の気持ちを持ってわかっていながら罠にかかってあげる寛大な主人公たち。
 3Dにした意味が初めて現れるギミックをクリアしつつ、宝箱の前に到達。
 ドラクエでは珍しく豪華な宝箱で、これがゼルダなら脇目もふらず宝箱を開けてしまうところだろうが、一旦引き返し、体制を整え戻ってくる。
 宝箱を開けると……。
 VS トラップボックス
 ラリホー、メダパニ、ヒャダルコを駆使するトリッキーなボス。通常攻撃も痛恨の一撃の頻度が高く、油断しているとゼシカやククールはあっという間にやられる。って言っているそばからククールが昇天。汚名挽回の機会をやるって言ってあったろうが!
 適度にテンション上げつつ攻撃。何とか撃破。前半ではなかなかの難所。
 念願の『ビーナスの涙』をゲットし、ゲルダ様のもとへ。

○ゲルダの屋敷
 ゲルダ様に『ビーナスの涙』を渡すと、馬を返すのを考えて下さる。結論、馬は返さず、ビーナスの涙は受け取らないと。約束が違うと憤るヤンガスに比べ、人の話を常に傾聴する主人公の冷静さたるや。しかしミーティア姫と馬車を返してくれないのは困るので、ヤンガスに物事を頼む際に然るべき行動を指示。土下座して頼み込むヤンガスに、大の男がそんなことをするもんじゃないと言って、返してくれることに。ゲルダは初めから馬車を返すつもりだったようだ。
 無事、ミーティア姫と馬車を取り戻した一行は、情報屋が戻っているかもしれないと、パルミドに引き返す。
 ……ちなみに、ゲルダ様が仲間にならないか話しかけたがダメだった。土下座でも何でもしますからぁ~。

○パルミド
 土下座したら怒られたのでパルミドへ帰る。
 情報屋が戻ってきているので話を聞くと、ドルマゲスは海を渡って西の大陸へ向かったようだ。詳しいことは不明だが、海の魔物は凶暴化しており、現在、西の大陸への航路はないそう。自分の船があれば、自由に行ける。情報屋が、港町ポルトリンクから崖づたいに西へ行くと荒野が広がっており、そこに打ち捨てられた船があるとのこと。古代の魔法船との噂もあるらしいが……。

 一行は遠き道程を再び引き返すため、馬車を北に向けるのであった。

 プレイタイム:14時間ほど。
 主人公:LV 18 ヤンガス:LV18 ゼシカ:LV16 ククール:LV16

 次回は懐かしき我が故郷編。船を手に入れるのはいばらの道。明日更新。
 

【小説】SRO 4 黒い羊 (富樫 倫太郎/中公文庫)

2015年09月04日 21時42分15秒 | 読書感想
 警視庁広域捜査専任特別調査室、通称『SRO』シリーズ第4弾。

 SRO結成し、初の協力要請。依頼主は、法務省矯正局観察課。7年前、クリサリス・マーダー事件と呼ばれる、当時14歳にして自身の家族を皆殺しにした少年、太刀川 遼一の行方を探してほしいというもの。クリサリスは『蛹』の意で、太刀川は家族を殺したあと、死体を寝袋に入れていた。太刀川曰く、寝袋に入れた死体を蛹に見立て、羽化するのを待っていたと証言。少年院を出た太刀川は、北海道富良野地方で身元引受人が営むペンションで働いていた。

 太刀川遼一を矯正するため組織されたプロジェクトチームのリーダーであった法務省矯正局観察課主任、本郷 武彦と、少年院で精神分析を専門とし、太刀川を担当していた医官、清家 美沙子の二人に詳しい事情を聞くSROのメンバー。太刀川の働くペンションに宿泊していた、大学のスポーツ系サークルの一人、元橋 康平も連絡が取れない状況であることを知る。太刀川の失踪と何か関連はあるのか? 真相を確かめるため、SROは、北海道と大学とへ別れ、捜査を開始する。

 前作では後手後手に回ってしまったが、今回は室長、山根 新九郎のプロファイリングも機能。物語の舞台も北海道と、正に広域捜査と言える内容になってきている。
 サブタイトルの『黒い羊』。新九郎が太刀川 遼一に対し披瀝した黒い羊説を聞き、自分も同じではないかと自身を疑うSROの針谷。針谷の家庭環境や、銃殺沙汰を二度も起こした彼を追うジャーナリストとの攻防も、事件と並行して語られていく。

 前作に比べると、物語のテンションは低めになっているが、淡々とした犯人の犯行と、要所に挿入されるモノローグに、どこか空虚な静けさや物悲しさが感じられた。『蛾』や『蛹』が事件のモチーフになっている。物語最後で犯人が口に出す言葉から、犯人は『中身のない蛹』ではないかと思い浮かんだ。人間性を蛾の一連のメタモルフォーゼに見立て、追い求めているかのような心の動きが見られる気がする。文学を読み解く際の面白さの一つにメタファーという概念がある。カフカの『変身』が、この話の内容にも合致して一番分かり易い例かとも思う。

 このシリーズは毎回そうなのだが、物語終盤にかけての妙な粗さが気にかかる。スピード感重視ということかも知れないが、もっと丁寧に犯人と相対してほしい。
 SROの面子の中でも、針谷がかなり特異なポジションにあると思うのだが、シリアルキラーに対峙していく中、ミイラ取りがミイラになってしまう危険性を孕んだキャラクターであるとも思う。次回は三度、キラークィーンと対決する話のようで、彼女に決定的な因子を植え付けられやしないか、あるいは変貌のトリガーになりやしないか心配でもある。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記03

2015年09月03日 17時00分00秒 | ゲーム
 ククールを仲間に加えた一行。ドルマゲスを追い、東はアスカンタ国領へ。

○川沿いの教会
 アスカンタへは割と長い道のり。シンボルエンカウントのため、ある程度は戦闘回数を抑えられるものの、レベル上げも考慮に入れたいところ。とりあえず、初見のモンスターは積極的に戦う。
 中継地点としての教会。近くの家では、アスカンタ城で小間使いとして働く孫娘キラの話をしてくれるお婆さんが。2年もまとまった休みをもらえず帰郷してないとか。
 教会で宿泊すると、ククールとトロデ王のイベント。マルチェロとの仲に悩むククールの回想。PS2にもあったっけ? 全然覚えていない。

○アスカンタ城
 長い道のりを経て到達するものの、城下町の雰囲気は暗い。
 王妃シセルを亡くした王が悲嘆にくれ、2年もの間、国全体で喪に服しているのだと。
 城の最上階、王の部屋に声を掛ける女性。川沿いの教会で話を聞いていた、小間使いのキラ。キラと大臣の話、毎夜、玉座の間で意気消沈している王の姿。信じられないなら見に来て下さい、と。信じる信じないでどうなる話でもあるまい。夜に堂々と城へ入っていいの?
 お言葉に甘え、堂々と夜に城へ進入。玉座にうなだれるアスカンタ王、パヴァン。
 教会で祈りを捧げるキラに王の情けない姿を見たよと報告。シセルの姿をもう一度見れば王も元気になるはず。キラの祖母の昔話で、どんな願いも叶える方法があると聞いたことがある。詳しい話は祖母が知るという。
 外へ出て仲間の話を聞くと、ゼシカが、キラが王に尽くすのは小間使いとしての責務だけじゃない、みたいなことを。なるほど、玉の輿狙いかぁ。

○川沿いの教会
 キラの祖母の話では、川の上流の高い丘に不思議な遺跡がある。満月の夜、丘の上でしばらく待つと、不思議な世界への扉が開くという。7つの玉を集める系ではないようで安心する。

○願いの丘
 情報をテキトーに聞いていた為、だいぶ迷う。川にエンカウントしてないモンスターを倒しにいったことで道がわかった。
 丘の上、夜になってしばらく待つと、朽ちた窓枠に月の光がさし、伸びた窓の影が扉のように。
 中へ入ると足場が宙に浮かぶ謎空間へ。このイベントは覚えてるなぁ。
 奥にはイシュマウリと名乗る、謎の人物が。月の光の世界に生きる者らしい。
 どのような願いが月影の窓を開かせたのか、主人公の靴に聞き始めるイシュマウリ。え~。私ならゼシカの何がしかに聞くな。
 アスカンタ王の願いを読み取ったイシュマウリは協力してくれることに。扉を出るとアスカンタへ! なかなか気の利いた御仁である。

○アスカンタ城
 イシュマウリが竪琴を弾くと、過去のシセルの幻影が。シセルが昔言っていた言葉ややり取りから元気を取り戻すパヴァン王。グラフィックが向上しても、行われるイベントは変わらない。普遍的なシナリオの力を感じる。足しすぎないのが堀井流の良さなのかも。
 パヴァン王から食事を振る舞われ、何か困ったことがあったらいつでも言ってほしいと。これで玉の輿に乗れるよ、とキラに吹聴し、アスカンタを後にする一行。

 外へ出るとトロデ王がいじけている。主人公たちばっかり酒が飲めてずるいって。
ヤンガスが珍しく共感し、自分がかつて活動拠点にしていたパルミドという町が南にあると。雑多だが、どんな人でも受け入れる町、馴染みの情報屋もいて、ドルマゲスの情報も聞けるかもしれないという。一行は南を目指すことに。

 プレイ時間:11時間43分。
 主人公:LV 17 ヤンガス:LV 17 ゼシカ:LV 15 ククール:LV 15

 次回はパルミド編。女盗賊とヤンガス、涙なくしては語れない二人の物語に迫る。

【ゲーム】ドラゴンクエスト8(3DS) プレイ日記02

2015年09月02日 18時28分51秒 | ゲーム
 ゼシカを仲間にし、一行は南の大陸へ。

○船着き場
 ポルトリンクで盗賊稼業から足を洗おうとしていた男から「てつのクギ」をもらう。
 律儀にも、ブロンズナイフが合成に使えるという情報も聞けるので、早速、錬金してみよう。

○マイエラ修道院
 船着き場から南へ行くと修道院がある。フィールドを駆け回ると端々に宝箱があるが、中身は大抵、木の実シリーズなので、あまり嬉しくない。
 聖堂騎士団につっけんどんにあしらわれ、団長のマルチェロと対面。
 他に出来ることもないので先へ進む。

○ドニの町
 修道院から更に南へ進むと町が。町という規模でもないが。
 酒場に入ると、聖堂騎士のククールがあらくれ者とカードゲーム。イカサマだと因縁をつけるあらくれ者を諫めるヤンガスだが、そのまま喧嘩に。その隙に、ククールから連れられ裏口へ出た主人公とゼシカ。イカサマがバレずに済んだ、とお礼にゼシカへ指輪を渡志、去っていくククール。嫌がるゼシカは、修道院に指輪を返しに行くという。見た目で人を判断しない良識を持った淑女である。素晴らしい!
 なお、村人からククールの出自などが聞ける。マイエラ修道院にまつわるシナリオのバックボーンを理解できる情報。

○マイエラ修道院
 ククールに指輪を叩きつけに再訪問。
 マルチェロが騎士団長になってから、寄付金をやたら要求されるようになったとか。過去の体験から、現実的である側面も垣間見える。
 指輪を見せると中へ入れてくれる。拷問室でマルチェロとククールの会話。
 道化師姿の男が修道院長の部屋へ向かったとのこと。部屋に入るには団長の許可が必要とのことなので、引き返すとククールの姿が。指輪を投げつけようとするが、禍々しい気を感じとったククールから、指輪を使い、裏道を使って、院長室の部屋に向かってほしいと頼まれる。修道院をドニ側に出て、土手を左に行ったところに、大昔に使われ、今は廃墟となった修道院から行けるのだと。廃墟の入り口は指輪で開く。仕方がないのでもう暫く指輪を持つことに。

○旧修道院跡地
 指輪を使うと入り口が現れる。
 ダンジョンの本棚に旧修道院の経緯が書かれている。
 最奥で、旧修道院で死にきれなかったであろう修道士が襲ってくる。
 VS なげきの亡霊
 仲間を読んでくるが無視無視。ゼシカのルカニ、ヤンガスのテンション上げ攻撃。ベギラマを使われると割と痛い。油断していたらゼシカが死んでしまった。撃破後、なぜかパーティーが全回復。

○マイエラ修道院
 修道院長の部屋の裏側に出る。中に入ると騎士が倒されている。急いで二階に上がると、修道院の上で浮かぶドルマゲスが。こちらに笑みを向けて消え去る。
 後から駆けつけたマルチェロ達に、賊と断定される主人公ら。オディロ院長に澄んだ目をしているから賊ではないよ、と看破されてしまう。実力者は騙せない。そう、あの日持ち出したゼシカの普段着は良かれと思って持ってきたのだから。
 拷問室に連れられ、主人公らを尋問するマルチェロ。修道院の警備は厳重。誰かが手引きした、とククールを呼び出す。主人公の荷物から指輪を見つけ、ククールに指摘。スリにあって探していたとうそぶくククール。お前ら兄弟はオディロ院長の爪の垢をそのまま飲め!
 騎士が、修道院の外で魔物を見つけた、と捕まえて入ってくる。トロデ王、、、。他人のふりをしようとするが魔物がなぜか親しげに主人公らの名前を呼ぶため、マルチェロにグルだと思われ、牢にぶち込まれる。
 牢に入れられた面々。そこへククールが近づき、鍵を開けてくれる。処刑室に連れられ、かの有名なアイアンメイデンにトロデをぶち込むククール。奥は抜け穴になっていたようだ。ちっ。
 抜け穴を先導するククール。自分は修道院に信用がないので、ああするしかなかったと弁明。信用がないのは修道院だけと思うなよ。
 外へ出ると、修道院の方角から火が。
 急いで修道院に戻ると、修道院長の部屋へかかる橋が燃えている。火が熱くて橋を渡れないでいる騎士たち。泳げよ! 橋を渡る(渡れるのかい)主人公らとククール。
 中へ入ると騎士が倒されている。二階へあがるとマルチェロがドルマゲスと対峙。吹っ飛ばされる。兄貴、と叫び駆け寄るククールも同じように。神のご加護で死にはしないと豪語するオディロ院長。トロデ王も駆けつけるが、ドルマゲスの杖が、オディロ院長の体を貫く、、、。
 オディロ院長を殺害したことで杖に力が蓄積?
 笑いながら去っていくドルマゲス。

 明朝、オディロ院長の葬儀が行われる。

 マルチェロに呼ばれ、会いに行く一行。賊と疑ったことを詫びる。
 ドルマゲスを討伐しなければならないが、院長の跡を継ぎ、修道院をまとめていかなけるばならないというマルチェロ。自由な身であるククールを同行者としてつけてくれる。
 「自分は修道院にとって役立たずだと言いたいわけだ」と毒づき、言うことを聞く。
 確かにククール君の言うとおり、役立たずかもしれないが、道中の活躍次第で汚名返上はできるハズ。頑張ってくれたまえ、と言ってる矢先にゼシカを口説くククール。まだ自分の立場がわかってないようなのでハッキリさせておこう。
 私=主人公を慕うヤンガスと、是非とも慕われたいゼシカ。
 3DS版は更に仲間キャラが二人追加されたのだ。
 4人パーティーで誰がリストラ対象第一候補であるか、今一度考えていただきたい。

 プレイタイム:10時間ほど。

 次回は、アスカンタ国編。明日更新予定。