やまかブログ

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【漫画】進撃の巨人 [3巻] (諌山 創/講談社)

2010年12月10日 20時49分15秒 | 漫画
別冊少年マガジン連載。今年最注目の少年漫画だ。
1巻発売時に、ブログなどで語られ出したのを見て店に走ったが売り切れていた。
漫画本の売り切れなんて、『ONE PIECE』1巻発売時以来の体験だ。

人類が巨人に食われる。圧倒的に捕食される極限状態の恐怖。
『ぼくらの』という漫画はロボットを動かし、他のパラレルワールドとしての地球との存亡を賭けて戦い、しかも操縦者は勝敗の別なく死亡するという絶望的状況が描かれていた。こんなものが少年誌に掲載されていたら、とてつもない衝撃だろうな、と夢想していたのだが、それが現実に起こってしまったようだ。勿論、少年誌らしく、絶望的な状況にありながら、戦うことを諦めない希望はある。だが、1巻の締め括りを目の当たりにして、物語の引きについて、凄く力のある作家だと思った。死にも等しい、主人公の完膚なきまでの敗北。そこから物語が始まる。

3巻では、奇跡の生還を果たした主人公が、巨人に化す力を手に入れたことで、処刑される立場においやられる状況から描かれる。1巻では最後の最後まで屈しない主人公エレンが描かれ、2巻では圧倒的戦闘力を持つヒロイン・ミカサが、そして今巻では、2人に守られるばかりだったアルミンが、エレン自身もミカサでさえもかなわない絶望的状況を打破する真価を見せる。
物語先行とも思われる本作が、キャラクターを描く力、その構成をも、魅せ始めている。

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