梅様の教室

独り言

園田氏・橋下氏

2013-02-04 15:22:01 | Weblog
 またまた橋下大阪市長の話で恐縮です。最近橋下・曽野綾子のお二人を軸に私のブログが回っている部分があるようにも思いますが、言うべきことは言っておかないと・・・。

  大阪市立高校体罰自殺問題で真っ先に思ったこと:自分が最高責任者である大阪市の高校で起きた事件です。橋下市長がテレビカメラや新聞記者の前で真っ先にするべきことは、自分の管轄下にある市立高校でこのような事件が起きてしまったことに対して、最高責任者として深々と頭を下げることではなかったのだろうか・・・。

  彼のやることはいちいちあまりにも明快で、判り易いのですが、反面、ひたすら現場に責任を押し付けて、問題を更に複雑化しているような気がします。自分が起こしたヒステリーの結果、多くの受験生や在校生が被るであろう精神的・進路上の被害について思いが及ぶほどの想像力と広い感受性はお持ちでないとみました。当該高校の全職員を総とっかえしたり、体育科の入試を行わないなどの処置をとれば問題が本質的に解決するものではないということは教育界以外の人間でも容易に想像がつくことです。

  体罰で更に思い浮かぶのは、女子選手に対する暴言・体罰で全日本柔道女子の監督を辞退せざるを得なくなった園田氏のことですが、私が思うに、橋下氏が万一法曹界ではなく体育系に進んでいたら、もしかしたら園田氏のようなタイプの指導者になっていたのではないでしょうか。

  「そんなんじゃオリンピック代表から外すぞ!」(私はこれが暴言の範疇に入るとは思いませんが。)という発言と、
  「言う通りにしないと当該高校の入試に関わる予算は付けないぞ!」という発言は、質的に全く同じです。
いや、代表問題は言われた選手だけの問題ですが、入試はこれから受験しようとする多くの中学生の利益を大きく損ねるものです。にもかかわらず、予算に関する問題は知事の専決事項で、自分の一声で決めて構わないのだと公言するにいたっては、もはや大阪市の市政を私物化してはばからない姿勢だと言って差し支えないと思います。

  「もっと迅速に審議を進めなさい!大阪市民のみならず全国民が納得してくれるような結論を出してください!」 と、教育委員会をせっつくところまでが市長の仕事です。百歩譲って、記者会見で自分の希望を述べるのは勝手ですが、個人的に決めた結論を押しつけるのは本人が小物である証拠です。

  教育委員会も、橋下市相手に怖気づいて、言われるままに結論を出すことはないのです。市長の強権発動とその内容に抗議して全員辞任するくらいの根性がなければ教育改革などできません。教育委員の皆さんも橋下市長に輪をかけた小物ばかりだということですね。