My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

一世紀前の古き良き物。~初めてのナス型真空管UX-245~

2021-11-23 13:53:15 | 真空管アンプ

私にとっては、ナス型真空管の実物を見るのも手にするのも初めて。

この真空管が作られたのは、今から92年前の1929年(昭和4年)頃。約1世紀前です!!!

使用中のRCA/Cunningham 45が1935年製でしたので、それよりも6年前です。

お姿がこちらです。

日本では一般的にナス型と呼ばれていますが、バルーン型と呼んだほうがオシャレの様に思います。

購入したのは、RCA製UX245で、出品者の測定データ付きです。安心ですね。

片方の管壁には当時の検査合格ラベルが貼り付いています。剥がせそうにない。

RCA(ロゴマーク)、RADIOTRON、UX245の刻印が有ります。

マグネシウムゲッターが眩しい!

吊りヒーターですが、45とは違って吊り方が独特です。手作りと思われますが作るの難しそう。

プレートには特徴的な丸型リブが有ります。美しい作りです。まさに芸術品!。

同系統の管と並べてみました。左から2A3(SOVTEK)、245、45。中間の大きさです。

 

45シングルアンプが完成してから8か月が過ぎ、毎日の様に使っていて流石にもう安定したと思うので、このアンプに使ってみる事にしました。

245は45(RCA刻印)とコンパチで使えるので、ピンを掃除した後、そのまま挿しました。(参考までに2A3は回路変更の必要有り)

UX4ピンタイプは、ヒーター側とプレート/グリッド側がピン径が若干違うだけなので間違えない様に挿さなくてはなりません。

挿してみると「あれ?」、2本の向きが前後逆になります。

片やゲッターが前、片やゲッターが後ろ。挿入方向を疑いましたが間違えて無い様です。こんな事もあるのですね。見た目で少し残念。

電源を入れると、無事にヒーターが点灯しましたのでひとまず安心しました。

ヒーターは交流点火ですので、ハムバランサーで調整しました。調整後の残留ノイズは1mV位でスピーカーに耳を近づけても殆ど聴こえません。

一旦小さな音で音出し確認をした後、暫く(数時間)音楽ソースを入れずに通電します。

 

そしていよいよ本格的な音出しです!

初めて聴くその音は。。。

まず90年前の真空管から音が出て感動です。

90年前はこの球で何を聴いていたのでしょうね。米国なのでJazz? Blues? Country?

今迄のRCA 45に比べると音に余裕が有ります

45では音量を大きくすると精一杯頑張って鳴ってますと言う感じで鳴る事もあったのですが、これはそんな事が有りません。低音もよく出る様になりました。管壁温度上昇は少ないです。これらは管内の空間が広いためでしょうかね。

真空のバルーン内を眺めていると、神秘的で一世紀前の小宇宙みたいにも感じます。

この45系は特性的にリニアリティが良い事が特長のオーディオ用真空管です。

このアンプに馴染んでくれば、更に音が良くなるでしょう。

大事に使って行きたいと思います。

これで、「サラ・ブライトマン」を聴くと、まさに宇宙旅行の様です。言い過ぎか?

 

コメント
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