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『キック・アス』 必見!!生身のヒーローの痛々しい大活劇!

2011年02月08日 | 笑っちゃった映画

原題:KICK-ASS  (R-15+)
2010年・アメリカ、イギリス(117分)
               
製作:ブラッド・ピット、マシュー・ヴォーン、クリス・サイキエル
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン 
音楽:ジョン・マーフィー、ヘンリー・ジャックマン、マリウス・デ・ブリーズ 
出演:アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=ブラッセ、マーク・ストロング、
   クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ ほか

鑑賞日:2011年2月7日 (渋谷)

鑑賞前の期待度:★★★☆


昨年10月16日にL.A.のグリーク劇場で授賞式が行われた、
スパイクTV主催スクリーム・アウォード2010

ホラー、SF、ファンタジー映画やTV番組を対象に、
スパイクTVの視聴者投票によって「最優秀作品賞」や「最優秀悪人賞」、
「最優秀絶叫シーン賞」など、
独自の視点で選ばれるこの映画賞で、
『キック・アス』もノミネートされていました。

“HOLY SH*T! SCENE OF THE YEAR ”
(最優秀たまげたシーン賞)では、
『インセプション』の町が折り畳まれるシーンや街中を列車が走るシーン、
『2012』のロサンゼルス崩壊シーンなどと並んで、

娘ミンディを父親デーモンが銃で撃つシーンがノミネート。

“BEST FANTASY ACTRESS ”
(最優秀ファンタジー女優賞)では、
『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカや、
『ラブリー・ボーン』のシアーシャ・ローナン、

『エクリプス/トワイライトサーガ』のクリスティン・スチュワートらと一諸に、

クロエ・グレース・モレッツが、ノミネート。

残念ながら、どちらも受賞は逃したものの、
ノミネートされるほど強烈な印象を残していた『キック・アス』。

ちなみに、
“HOLY SH*T! SCENE OF THE YEAR”の受賞は、
TV『トゥルー・ブラッド』の[ねじれたSEX]が、
“BEST FANTASY ACTRESS”は、
映画『エクリプス/トワイライトサーガ』の[クリステン・スチュワート]が受賞。

 

その『キック・アス』が、昨年12月18日から日本でも公開。

「映画館で観ておくべきか? DVDが出るまで待つか?
 いや、やっぱり劇場で観ておきたい。
 しかし、時間が合わない。
 ほかにも観たい映画が目白押しだし。
 う~ん、観ておくべきか、パスすべきか・・・」

などと思い悩んでいるうちに年は明け、
いつしかチェックしていた映画館での上映期間も過ぎてしまい諦めていたら、
昨日、たまたま通りかかかったヒューマントラストシネマ渋谷に、
『キック・アス』の文字。

「おおっ!!上映してたぁ~~~!!」
しかも、時間的にも丁度いいタイミング。
「観ておきなさい!」という映画の神様の思し召しか?
とまでは思いませんでしたが、
「これも何かの縁。」と思い込み観てみる事に。

果たして・・・。


What a 〇uck!!

                   Holy sh〇t!!

      Goddam!!

                    Oh, my God !!

                            (以上、賛辞です。)

スゴイ!! 主人公同様、満身創痍になるくらい打ちのめされました。
面白い!! 思わず指笛を吹きたくなるくらいドンピシャのツボを押さえた演出。
クライマックスでは、興奮のあまり、声を上げて笑ってしまいました。
「きっとアメリカでは、若者たちがヤンヤヤンヤと騒ぎながら観たのだろうな。」と、
劇場内でポップコーンが飛び交う様が容易に想像できるほど。
よくもまぁ、ここまで思いきり良く描けたなと、
よくもまぁ、配給会社が見つかったなと、余計な心配もしてしまう型破り度。

主人公のデイブに自分を重ねて観ていたら、痛いのなんの。
情け容赦なくヤラレテました。

また、ヒーローもので大事なのは、やはり悪役の存在感。
フランク・ダミコを演じたマーク・ストロングの醸しだす厚みのある不気味さは、
さすが!!
キャリアに裏打ちされた確かな演技力が、たまりませ~んでした。
(近作では、『シャーロック・ホームズ』『ロビン・フッド』などにも出演)

だけど、
この映画の最強のキャラクターは、やはりヒット・ガール!!

わずか11歳の少女による迫力とかっこ良さを兼ね備えたアクション、
鮮やかなまでの迷いのない殺人シーンには、度肝を抜かれました。
しかも、大人でさえ口にするのを憚られる禁句をあっさりと言い放つ衝撃!
一方で、
生まれながらに背負わされた宿命を受け入れ、
小さな体に抱えた悲しみを押し殺し、なお戦い続ける精神のタフさは、
健気さと相俟って心を鷲掴みにされました。

かつて『レオン』で、
ナタリー・ポートマンが演じたマチルダのような、強烈な印象を受けました。
今後、どんな女優へと成長していくのだろうかという楽しみも。
(この映画のために、5ヶ月間、
 毎日70回の腕立て伏せと、70回の懸垂、
 バタフライ・ナイフ、銃など武器の扱いの習得、格闘の訓練など、
 大人の女優でもハードな内容の準備をしたそうです。
 その成果は、しっかりと脳裏に焼き付けられました。)


マニアックに語り出したらキリがないくらい、充実の作品。
好きな人はとことんハマりそうな、そんな映画でした。


ツボを押さえた演出度:★★★★★★★★
アメコミへのオマージュ度:★★★★★★★★
『アウトレイジ』張りのバイオレンス度::★★★★★★★★★★
クロエのバタフライ・ナイフ習熟度:★★★★★★★★★★★★(マジでスゴイ)
勇気を持ち続けるための勇気の必要度:★★★★★★★★★★★★★★★


鑑賞後の総合評価:
                         

劇中で、
レッド・ミストが『バットマン』のジョーカーのセリフを使って言っているように、
この作品はパート2の製作が決定。
また、ヒット・ガールに会える?

キック・アス (ShoPro Books)
マーク・ミラー
小学館集英社プロダクション


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2 コメント

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TB有難うございました (シムウナ)
2011-04-17 18:22:12
主人公は、キック・アスですが
いつの間にか、目線は
ヒット・ガールに釘付けに
なってしまった。
続編をちょっと期待しています。
やっぱりね。 (コナ)
2011-04-27 15:42:26
>シムウナさん

やっぱり、ヒット・ガールですよね。
衝撃的にかっこいいんだよね。
この年齢の女の子に、ここまでキレのあるアクションを要求するあたり、日本では真似できない気がします。

続編楽しみですね。

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