籠  太  鼓 

     ろ  う  だ  い  こ

『握手』 投句二月分(掲載・五月号)

2009年02月26日 12時43分30秒 | 俳談
握手集

聖まで恋を詠むなり歌加留多

磯臭くなりし畳を替へにけり

貝殻に波の模様や冬深し

上がりまで碧天続く絵双六

雪原に捨つる蹄形磁石かな

野兎をあまたつるせり冬館

焼芋を軍手はづして食らひけり



円陣集

猿曳が先(ま)づ前に出す猿の椅子

初空や射的の的の鬼の臍

アルバムに挟まつてゐる吹雪かな

息白く黒楽(くろらく)の土練り上ぐる

人影のゆらゆら屏風畳みけり

目を剥いて犬の吠ゆるや懸大根

水煌く予報は雪といへる日の

身を反らし天の風花仰ぎけり

出来るだけはみ出さぬやう着膨れて

寒月やまた一件の死亡事故



来月、『握手』初の熊本吟行会があり、その企画句会で「馬」十句を提案したところ、「せっかくだから席題も」ということになり、席題5つ×上限5句=25句+10句で、計35句を作らなければならなくなりました。
試行錯誤の真っ最中、やっぱりここの更新を忘れていました。申し訳ありません。


「馬」のほうは何とか完成。問題は兼題ですわ。ガチで泣きたいッス。