なんとか修理できないかと、な~~~がらくねばっていたジュエルパッド、ついに修理不能で諦めました…。
落としたせいか「充電ができなくなった」との事。
3月の宇部おもちゃ病院の定期開院に持ってこられたのですが、違うおもちゃにかかりっきりになってる間に、別のドクターが対応して「修理不能」でお帰り頂いた様なのですが…。
充電ができなくなったぐらいなら、ちょっとしたハンダの亀裂ぐらいで、直るんでないかい?と、心残りで、担当したドクターと依頼者さんに無理言って、後日になってからもう一度持ってきてもらって、チャレンジしてみる事にしたのですが……。
開けてみると、相当精密な両面の表面実装基板です。
ほとんどの部品は表側。裏はメインのLSIのみでした。
とりあえず、USBのコネクタを再ハンダ付け。その後、電圧当たってみると、コネクタのすぐヘリのランドに、ちゃんと5V来てますが、動きません。
このランドから回路を追おうと思ったのですが…、裏も表も、パターンがどこにも繋がってない?!
こ、これは、表と裏以外に、基板の中にもパターンが挟み込まれている「多層基板」と思われます…。これは困難です…。(一般的には修理不能な領域です…。)
電池~USBコネクタ付近の部品を片っ端からハンダゴテリフローしていきましたが、状態変わらず。
基板をよ~く見て、回路を考えてみます。
まず、電池周辺。
足が5本出てるIC、「4054」のマーキングが見えます。ネットでがんばって探したところ、予想通り、リチウムイオンバッテリー充電管理用の「LTC4054」というICでした。
付近にもう1個IC「IC7」がありますが、マーキングから型番特定できず…。
とりあえず、この周辺を重点的にリフローしてみるも、改善せず…。
バッテーリー、電圧がゼロの様です。ラジコンヘリに詳しいドクターが、「リチウムイオンバッテリーは、一旦すっからかんになると、付属の回路で充電できない事がある。そんな時には、電流測りながら別電源で充電してやると復活できる。」と言ってたのを思い出しました。
よって、一旦基板から取り外して、手持ちの電源で丸一日充電掛けてみました。
(安全サイドで100mAぐらいの電流で、気長に充電しました。)
「起動しろー」と祈りながら電池再接続するも、起動せず…。
次に、USBコネクタの周辺を見てみました。
写真左寄りに、足の5本出たICが見えます。小さいですが放熱板が付いているので、電源レギュレーターではないかと想像しますが、マーキングを検索してもヒットしません…。
電解コンデンサは電源平滑用で、レギュレータの前後についてると考えられます。しかし、電池のみ・USB接続・ACアダプタから5V供給のどれも、電解コンデンサに電圧掛かりません…。
この周辺も重点的にリフローしてみましたが、改善せず…。
……やった事をまとめるとこんな感じですが、実際は、リフローがんばって散々あちこちつついて、もう諦めて「修理不能で返却するしかない…」と、全部組み戻し…。また後日、「いや、まだなんとかなるんじゃないか?」と、またつつき直し…、を3回ぐらい繰り返したのですが…、
ついに諦めました……。
「ぼくなら直せるに違いない」と、無理言って預かった手前、なんとか直したかったのですが、実力不足だったでしょうか…。申し訳ありません…。
明日にはセンターに持って行って、修理不能のまま返却しようと思います。
(これに懲りずに、また何か壊れたものあったら、来院頂けたら…、と思います。)
落としたせいか「充電ができなくなった」との事。
3月の宇部おもちゃ病院の定期開院に持ってこられたのですが、違うおもちゃにかかりっきりになってる間に、別のドクターが対応して「修理不能」でお帰り頂いた様なのですが…。
充電ができなくなったぐらいなら、ちょっとしたハンダの亀裂ぐらいで、直るんでないかい?と、心残りで、担当したドクターと依頼者さんに無理言って、後日になってからもう一度持ってきてもらって、チャレンジしてみる事にしたのですが……。
開けてみると、相当精密な両面の表面実装基板です。
ほとんどの部品は表側。裏はメインのLSIのみでした。
とりあえず、USBのコネクタを再ハンダ付け。その後、電圧当たってみると、コネクタのすぐヘリのランドに、ちゃんと5V来てますが、動きません。
このランドから回路を追おうと思ったのですが…、裏も表も、パターンがどこにも繋がってない?!
こ、これは、表と裏以外に、基板の中にもパターンが挟み込まれている「多層基板」と思われます…。これは困難です…。(一般的には修理不能な領域です…。)
電池~USBコネクタ付近の部品を片っ端からハンダゴテリフローしていきましたが、状態変わらず。
基板をよ~く見て、回路を考えてみます。
まず、電池周辺。
足が5本出てるIC、「4054」のマーキングが見えます。ネットでがんばって探したところ、予想通り、リチウムイオンバッテリー充電管理用の「LTC4054」というICでした。
付近にもう1個IC「IC7」がありますが、マーキングから型番特定できず…。
とりあえず、この周辺を重点的にリフローしてみるも、改善せず…。
バッテーリー、電圧がゼロの様です。ラジコンヘリに詳しいドクターが、「リチウムイオンバッテリーは、一旦すっからかんになると、付属の回路で充電できない事がある。そんな時には、電流測りながら別電源で充電してやると復活できる。」と言ってたのを思い出しました。
よって、一旦基板から取り外して、手持ちの電源で丸一日充電掛けてみました。
(安全サイドで100mAぐらいの電流で、気長に充電しました。)
「起動しろー」と祈りながら電池再接続するも、起動せず…。
次に、USBコネクタの周辺を見てみました。
写真左寄りに、足の5本出たICが見えます。小さいですが放熱板が付いているので、電源レギュレーターではないかと想像しますが、マーキングを検索してもヒットしません…。
電解コンデンサは電源平滑用で、レギュレータの前後についてると考えられます。しかし、電池のみ・USB接続・ACアダプタから5V供給のどれも、電解コンデンサに電圧掛かりません…。
この周辺も重点的にリフローしてみましたが、改善せず…。
……やった事をまとめるとこんな感じですが、実際は、リフローがんばって散々あちこちつついて、もう諦めて「修理不能で返却するしかない…」と、全部組み戻し…。また後日、「いや、まだなんとかなるんじゃないか?」と、またつつき直し…、を3回ぐらい繰り返したのですが…、
ついに諦めました……。
「ぼくなら直せるに違いない」と、無理言って預かった手前、なんとか直したかったのですが、実力不足だったでしょうか…。申し訳ありません…。
明日にはセンターに持って行って、修理不能のまま返却しようと思います。
(これに懲りずに、また何か壊れたものあったら、来院頂けたら…、と思います。)
C91が入力側のケミコンですが、これに電圧が掛かっていないということは、その前段のSWになっているQ7がオフしているか、Q7にも電源が供給されていないかですね。この辺の切り分け結果はどうでしたか。
USBや電源アダプタでも電源オンしないということですからリチウムイオンバッテリーの劣化は原因ではないように思います。
ざっと適当に電圧当たってみたのですが、どこにも電圧が検出できなくて、さじを投げております。
ご助言からすると、Q7はFETでしょうか?もう明日持って行こうと思ってたのですが、もうちょっと触ってみます…
電源が3.3Vであれば、FETは使えないと思います。FETはVgs(on)が4V以上が一般的ですから。
依頼者の訴えは「充電できない」ですが、症状は「起動しない」ですよね。そうだったら電源ラインをトレースするのが順当だと思います。
もしQ7に電源が供給されていたら、試しにQ7をオンさせてみてはどうでしょうか。安全のためリチウム電池は外して且つリミッター付の電源を使うと良いと思います。
それどころか、レギュレータ付近~充電用IC間の、ダイオード・3端子以上足のある部品、全て当たってみましたが、電圧掛かってません…。
「もう駄目元」で、外部電源で3.5~4.5Vを、アースと左側の電解コンデンサに直接、アースと右側の電解コンデンサに直接、といった掛け方をして、電源起動SW・リセット・SWを押してみましたが、やはりウンともスンとも言いません…。
Q7のマーキングは「AFFV」。調べきれませんでした。
ちなみに、近くのQ8は「J3」。S9013(PNPトランジスタ)の様です。
といった事で、この度は諦める事にします…。
それで、右側に電源を入れたとき、CPUには電源が供給されたのでしょうか。電源の保持はCPUがやるハズですから、CPUに電源が供給されてもCPUが動きださない、電源が保持されないのはCPUクロックがNGの場合が多いです。
単に「起動しない」という判定ではなく、電源系なのかCPU系なのか、一歩踏み込んだ切り分けが必要だと思います。これを最後にやって貰えませんか。
たとえ低消費電力待機状態でも、VDDは供給されてますよね?
充電の管理や電源の選択はCPUで管理でしょうか、LTC4054程度のICを使ってるなら、もっと末端で単純に管理ではないのでしょうか?
CPUとは、裏のLSIの事でしょうか?どれがVDDでしょう。ピッチが狭すぎて、もはや電圧を当たるのも困難、もう無理です…
(昨日アップしたはずなのに記事に反映されていなかったので再度アップします)
大変お疲れ様でした。それと長らくお付き合いいただきまして誠に有難う御座いました。
CPUには常時通電して省電力スリープさせているのが一般的です。しかし、「どこにも電圧が検出できなくて」「アースと右側の電解コンデンサに直接、といった掛け方をして、電源起動SW・リセット・SWを押してみましたが、やはりウンともスンとも言いません」とのことから、このおもちゃはCPUが起動後に電源保持するタイプと判断しました。それでSWオン時に一瞬でもCPUに電源が供給されたどうか知りたかったのです。
LTC4054はCPUとのインタフェースは持っていませんから、充電管理にCPUが介在しているとは考えられません。
裏のLSI1がLCDドライバを内蔵したCPUだと思います。画像からは型番が読み取れませんでした。
これはおもちゃというより高度な情報機器ですよね。設計情報が無い中での切り分けは非常に難しいですね。
まだまだ実力不足を感じました…。反省点も多々です。
あちこちつついて元の状況が分からなくなる前に、しっかり現状把握するべきとか、そもそも元の状態をしっかり確認しておくべきとか。
まあ、メーカーによる基板取替以外では「誰にも直せない故障」はあるでしょうが、まだまだ技術を向上させて、直せるおもちゃを増やしていきたいと思います。