別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン13 ざっくり感想14

2020-05-22 21:50:28 | シーズン13

第19話 バタフライ・エフェクト

パーティ会場にいるロウィーナにTELするサム。
異次元からの侵攻を止め、家族を取り戻すチームに入ってくれと勧誘するが、断られる。
キャスも頑張って朗々と説明するが。
「あーら、イケメン天使もそこにいたのね。お元気? カワイ子ちゃんv」 「あー、どうも…」
百戦錬磨の魔女にかなうはずもない朴訥天使よ…。
「幸運を祈ってる。私の三銃士たち♡」 私も言ってみたい!!
ボディーガードのバーナードと踊り出すロウィーナ。小柄ゆえに、バーナードのデカさが際立つ。ロウィーナのドレスも髪も素敵だな。
しかし彼女は女性客の一人を焼き殺す。

キャスは天使に力を借りに天界へ。突然の積極性復活。前回は何だったんだ。
いつもの公園。見張りはやさぐれまくった男天使。飲んだくれてる。あんた酔わないでしょうが。
まあわかるよ。あいつがアレじゃね…。
誰もいない天界オフィス。出てきたデュマ他3人の天使は、意外にもキャスと話し合う構え。

兄弟はロウィーナを探しにアイダホへ。いきなり後ろに女が現れ軽口叩く。おや、死神ジェシカちゃん(5話)
姿を見せずに兄弟をずっと見張ってたと言われ、二人とも挙動不審に(笑)
しかしバンカーってほんと出入り自由になったよな。
サムは大量のヘアケア用品、ディーンはベーコンチーズバーガーを三日も放置、ベッド下にはエロビデオ。
ヘアケア品とエロビデオはケッチも知ってるはず(S12)、ディーンは食物を溜め込む習性があるのか。リスだからか。
ジェシカはボス(ビリー)に言われてきたと。毎度の塩対応のサムだが、その辺にいるわーと消える。この子イイねv

殺された女性は製薬会社で不正な薬を販売、人が死んだが弁護士がもみ消した。燃え跡の側にも何かの跡が。
サムはタブレットで同じようなものが描かれた絵画をみつける。死神の残留物だと。よく覚えてんな(^^;
ロウィーナは死ぬ予定が来ていない悪人を殺し、迎えに来た死神も殺していた。これを続ければバタフライ・エフェクトが起こり、大きな災いが引き起こされる。
ジェシカはそれを兄弟が防ぐとビリーに言われて来た。とりわけサムがロウィーナを止めると。
ディーンも前に見た、人の死に方が書かれたノート。ロウィーナ・マクラウドのはただ一つ、サム・ウィンチェスターに殺される。

天界のキャスは待ちぼうけ。電気が消えたりついたり。デュマの後に出てきたのは、なんとナオミ( ゚Д゚)
実は生きてましたキャラ何人目か。ヘアスタイルかっけーな。
彼女が語る天界の現状。生きてる天使は10人以下になった。天界のエネルギーが保てないと。天界が崩壊すれば、無数の霊が地上にさ迷う事態に。そしてルシファーの件は言わないナオミ。ガブリエルを見つけてほしいとキャスに言う。
ガブリエルも天使は作れないだろうに、いるだけでバッテリーとしては大容量ということか。

兄弟とバーで落ち合ったロウィーナは、心情を話す。彼女の目的は、ビリーにクラウリーを戻させること。ビリーと交渉したいがために、死神を殺していた。
逃走した彼女を追う兄弟。兄はバーナードとガチンコ。バーナードも強い! 元歴戦の軍人。
サムはためらいつつもロウィーナを撃つが、弾を手で止めたよ! パワーアップした魔女。
一方ディーンは、バーナードとどったんばったん大乱闘。見てるだけで急ぎの催促するジェシカ。
ようやく締め落としたものの、サムは消えていた。一転、「弟はどこに行ったァ!」 戦闘時より殺気立つ兄。

ロウィーナに拘束されたサム。あなたを殺したら、死神の親玉も無視はできないと、仔犬の目で哀願するサムを痛めつける。そこにビリー登場。
動じず、脅迫には応じないときっぱり。サムを殺せないロウィーナは、自棄を起こしてビリーを攻撃。ビクともしない新・死の騎士(お身体も立派) 椅子ごと派手に転がるサムv

崩れ落ちるロウィーナに、優しく説くビリー。
「殺す気はなかった。昔のあなたとはもう違う」
「ときに人生は不公平。大切なものを失うこともある。ありのままを受け入れるしかない」
飛び込んできたディーンに、悠然と挨拶して消えるビリー(ジェシカも)

公園の天界入り口砂場。ナオミはガブリエルを見つけたら説得してほしいとキャスに頼む。
応じなかったら?と言うキャスに、できるだけ使命を果たすと。
「修復できないもののひとつかも。すべてに終わりがある、カスティエル」
その言葉に何とも言えぬ思いを抱えて、見送るキャス。

憑き物のの落ちたロウィーナは、サムに謝る。バーナードの件でディーンにも(笑)
もっと恵まれていれば…と息子を想う彼女に、
「奴が選んだ人生だ。誰もが過ちを犯し償おうとしてる」と兄は伝える。
ルシファーが戻ったことを伝え、共に戦ってくれるように促すサム。


前回のゴザっぷりからすると、ずいぶんスッキリとしたストーリー。こういうのが見たい。
やっぱりクラウリー亡き後は、母のロウィーナが締めるわ。私がルースさんファンなのもあるけど、実際彼女のキャラは立っている。
以前はあれだけ憎み殺そうとしてたのに、死んだと聞いて一転、生き返らせようとするか?というところだが。
前に書いたが、彼女が息子を捨てて、再会しても殺そうとしたのは、昔の自分を見たくなかったから。貧しい小娘が男に騙され、一人馬小屋で産んだ子供。才能もまだ発揮できぬみじめな人間の女だった、あの頃に戻すから。
「憎まなければ愛してしまう。愛は私を弱くする」
S11で吐露した本心がすべてだった。

地獄の王になった息子との探り合い、だまし合い。そしてウィンチェスター兄弟とのかかわり。
ルシファーに殺され、よみがえっても神とその姉のいきさつに巻き込まれ、力の無意味さを知った。
ロウィーナはじっくりと描かれ、無理なく変化をしていけたキャラクターなんだよね。

二度目のルシファーからの惨殺からも甦ったが、憎まれ口を叩き合う息子が死んだことを知る。
彼女にもう、家族はいない。
もし自分が若い時に、権力のむなしさを知り得て、息子を捨てなければ。ファーガス・マクラウドはクラウリーにはならず、人生を全うしたかもしれない。
失って初めて、母としての心がよみがえるロウィーナ。
額に入れて飾っていたのは、幼き頃のクラウリー、いや、ファーガスの絵。気づいた人もいるだろうが、S11の15話で、クラウリーの倉庫に大きな絵があった。

さて今回、『ロウィーナを殺すのはサムである』と言う壮大なフラグが立ったわけだが。この二人の関係性は面白い。姉妹の魔女に翻弄された回で、二人が共通のトラウマ-ルシファーからの虐待と真の顔を見た恐怖-を持っていることが明かされた。その上で同情したサムが魔導書を切り取って渡してくれたので、ロウィーナはバージョンアップすることができた。
S12で、記憶を失っていくディーンのエピでロウィーナが助太刀したので、その借りを返したことにもなる。二人の繋がりは用意されていた。

クラウリーはディーンとの繋がりが強かった。奴の片思いでもあったが(笑) 本当はクラウリーは、ディーンが幼い頃から人生を家族のために捧げ、自由に生きれなかったことにシンパシィを感じてた。かつて人間だった時の自分が、母親に邪険にされて捨てられ、貧しい中で自由に生きられなかったから。S9のラスト、メタトロンに殺されたディーンの亡骸に語り掛けた「自由に生きてみろ、ディーン・ウィンチェスター」 あのときの独白は名シーンだった。
デーモンディーンとの甘い生活は長くは続かなかったが、重度のマザコンと言う点でも二人は似ている。

その母のロウィーナと弟のサム。魔導書の恩が無くても、すでにロウィーナはサムを殺せない。ビリーは見抜いてた。禁じられていたパワーを解禁した彼女は、止めていた愛情も自分に許したのかも。そしてもし仮にサムを殺し、自分を殺すものがいなくなって不老不死になろうとも、今度はディーンが彼女を命ある限り追い続ける。それが彼女にとって脅威になるかどうかより、大切な者を失い生きる意味を見出せなくなることを、もう彼女はディーンに味あわせることはできないんだよ。
サムとロウィーナは、“自分が自由に生きようとしたがために、兄(息子)の人生を不自由にした”という罪悪感を共有してるんだよね。実はそちらの方が、ルシファーへ恐れより二人を結び付けている。
本当はディーンも特異な運命に選ばれたのだが、4才のディーンが赤ん坊のサムのすべてになろうとしたことは変らない。
だからサムには、ロウィーナの気持ちがわかるんだね。

けれど、たとえ親や人生設定がどうであろうが、自分の人生は自分の選択でしかない。
「奴が選んだ人生だ。俺たちと同じ」 そうロウィーナに伝えたのはディーンであり、あれは隣にいる弟に向けてもいる。俺がこの人生を選んだ。お前の犠牲になったわけじゃないと。
ウィンチェスター兄弟とマクラウド親子の関係性は、こうやって絡み合い、不思議なえにしをつなぎ、それゆえにクラウリーとロウィーナは変った。父親をやり直すきっかけになったギャビンとの再会もアバドン絡みであり、そのアバドンを現代に連れてきたのはヘンリー・ウィンチェスターだった。

こういった描写と関係性が描かれてこなかったルシファーが、変わるわけがないと思ったんだよね。

「お前を殺すのはサム」と言っちゃって、ディーンそれ、ロウィーナはサムを殺そうとするだろ?!と思ったが(笑) バーナードと戦っていた時はコメディぽかったのに豹変。顔色を変えてサムの居場所を求めるのも、自分の言ったことが弟を害するかもと気づいたからか(^^;

サムは囚われの姫君でしたね(笑) ロウィーナに胸元をビリッと開かれたところなんて、何見せられてんだと思ったよ。ディーンは肉弾戦担当が続く。スタントがやってる部分があるのかわからないが、ジェンセンの戦闘は相変わらず見事。肉の詰まったバーナードさんもいい感じだった。
しかし兄は、よほどカッチャーのバタフライエフェクトが嫌いらしい。

ビリーは余裕綽々で、でも時々すごく優しい。ロウィーナにも、以前のメアリーにも。生きるむなしさを抱えた者に対する憐みは、先代より深い感じがある。ジェシカは前回ディーンに無視された分、兄弟を慌てさせて仕返ししたね(笑)

ルシファーの帰還。それを聞いて恐怖を感じても、ロウィーナは落ち着いていた。
自分を殺すのがサムであるなら、正当な理由があり、虐待や痛み、恐怖を与えることはないから。
彼女はもう、ルシファーを恐れることもないんだよね。

で、あー。最後に回した天使部。ついに天使、つまり天使の恩寵がバッテリーを越えて天界の動力源の設定に。ていうか、天使って本来何人いたんだ。キャスがシーズン7でリヴァイアインで大量虐殺。その後シーズン8でメタの甘言に乗り落下させて大勢が死んだ。
キャスが直接原因ですね(^^; 
それをいまさら責めないところは、ナオミは一応大人。大人天使少ないからありがたい。
彼女の再登場は驚いたが、デュマとかいうツンケンした女天使じゃ全然心もとない。やはりナオミは貫禄がある。相変わらず、言わないでおくことは多いが。キャスがかつての罪を並べてもうなずくのみで謝らないし(笑)
おそらくルシファーにも、自分が生きてることを言わないよう、デュマたちに命じてたんだろう。
ナオミなら、ルシファーが天使を作ったり羽を治したりできはしないことは知っていそう。でも電力源としては役立つし、デュマたちに教えたらルシへの反感を隠せないだろうから、出ていかせないために言わなかったのかも。
それくらいの画策ができる方が、組織の上に向いてるんだよね。単純極まりない天使だけではうんざりする。
ドリームウォーカーの回で、結構な数の天使がジャック争奪に来て消えたが、あれだけよこさずに天界で充電してればよかったのでは。

しかしキャスはいいとこない(-_-;) 暇をつぶしながら待ってただけ。天使たちに嫌われてたからとはいえ、地上の事情と兄弟の側にいすぎて、天界の実情を全然知らずにいた。
「あなたにもわかるように説明して上げる」とナオミに言われてたが、天界の状態と人手のなさからも予想はつくはずで、確かにキャス、鈍くなってるのでは。
ナオミを嫌う正当な理由はあるが、天使を減らした元凶になってしまったので、彼女に何か言う立場でもない。
一度死んだら人格が良くなる法則があるのか、ナオミが言ったことは色々匂わせ、かつ深い。
すべてに終わりがある。

地上に馴染み、兄弟と人間たちと絆を結んだ。でも彼は天使。天使にとって天界は故郷だ。
その故郷がなくなる。帰れずとも、歓迎されなくても、存在しなくなるのは大違いだ。
キャスの複雑な表情が、今回唯一の見せ場。人間をを愛し、様々な火種を作った天使がこれからどうなるのか。ほんと良い描き方してくださいよ。

ナオミの再登場はシークレットだったらしく、クレジットの最後の最後にナオミ役のアマンダさんが出ていたとか。アマンダさんてデカくない? 撮り方なのかな。キャスと向き合うと同じくらいの身長だった。彼女は監督でもあり、私のお気に入り『最も聖なる人の血』の回の監督をしてるよ。

 

 


2 コメント

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Unknown (MIKE)
2020-05-31 22:11:34
山吹さん、こんばんは!
よみがえりが続くのでナオミが出てきたときは、またかよ!?
と声が出てしまいました(^^;
ロウィーナはサムに殺られるのでしょうか?これからの彼女の行動によって違う最期になるのかな?

EW、ミシャとの表紙もいいですね♪表情が穏やかで、いい空気感が伝わってきます。

やっと解除されて嬉しいですが2波が心配…今はそれぞれが気を付けるしかないですね。
よみがえる分にはいいが (山吹)
2020-06-01 18:25:27
MIKEさん、毎度です!
天使が底をついてるため、一応使えそうなキャラを復活させた感じですね。ただ生き返っても活躍するとは限らないのがSPN(^^;
ロウィーナとサムについては最終シーズンを待てと言う感じです(お口チャック)

3こいちの表紙もほんと良くて迷ったんですよ~。ほんとの兄弟のようなJ2の密着とまなざしに、こっちにしてしまいましたv

もうこれからの時代は何が起こるかわからないので、心配は尽きず疲れ切ると思います。今を生きるしかないですね!

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