神戸RANDOM句会

シニアの俳句仲間の吟行・句会、俳句紀行、句集などを記録する。

だっくす句集 山の街にて  2015年6月

2015-06-22 | 句集

だっくす句集 山の街にて  

腰痛で動けなくなり2014年11月12日に入院しました。悪い箇所を全て把握するのに時間がかかり、手術をしたのは12月2日です。

 

退院の人見送りぬ寒波の日

湯豆腐の冷めて届くや患者食

点滴を終えて明けゆく冬至の日

短日のカーテン早めに閉めにけり

 

 

 リハビリも順調に進み年末に退院することに。ところが感染症にかかり26日に緊急手術。ナース室の前の病室で、いろんなチューブをつけられた状態のまま越年することになりました。

 

行く年の退院ひと月延びにけり

退院の延びて不要の年用意

点滴のしづく見つめる大晦日

大晦日テレビ故障の病室に

 

 

年末年始は患者が半減し、ゆったりした感じです。

 

歳晩のナース室より笑ひ声

去年今年痛みこらへるベッド上

元朝のナースコールを躊躇して

去年今年休まぬ医師に励まされ

入院の留守宅になき注連飾り

古暦掛けかへる日はいつのこと

病院の雑煮は喉を詰めぬ餅

三か間日替わりおせちの患者食

 

 

ようやくベッドの外へ出られるようになりましたが、発熱や薬の副作用で治療が難航し、リハビリも中止のまま。個室に移ったので気分が少し楽になりました。

 

退院の話途絶えて寒に入る

雪催ひ点滴の針入らざる

入院の日々はさながら冬ごもり

患者食また大根の出てきたる

二切れの沢庵欲しき患者食

愛らしく偉大な母を偲ぶ冬

 

 

思いがけず入院が長引いています。

 

冬ざれや退院またも遠ざかる

退院のまた遠のきぬ寒の雨

寒暁の祈り震災二十年

止まぬ雪猪(ゐ)ころびの坂友帰る

冬靄や闘病生活中だるみ

冬の靄先行き見えぬ焦りかな

右耳のすぐに外れるマスクかな

風花の真横に駆ける風の道

入院の長きに出番なき炬燵

癒されて姿見えざる冬の鳥

リハビリを拒否する患者寒鴉

 

 

順調にいけば、の前置き付きで退院目標が決まったので少し元気が出ました。

 

退院の話題ちらほら春を待つ

リハビリに精をだす日々春近し

春隣退院の目途たちにけり

退院日ようやく決まり一月尽

点滴の三回減りて冬終る

節分や留守宅の鬼居座るか

春暁やすでに灯ともるケアハウス

春立つや真白き雲のほどけゆく

退院のあとの生活春愁ひ

 

 

 2月18日に99日間の入院を終えてようやく退院。

 

早春の退院の日の慌ただし

古稀の春ホームヘルパー頼る身に

古稀の春息子ふたりは老眼に

隔日の点滴通ひ春浅し

黄砂降る加湿を兼ねて部屋干しに

無謀かないかなごくぎ煮作りをり

案の定いかなご炊いて寝込みけり

つらきことみな春愁と決め過ごす

春愁やピンクの服を着てみたる

靴下をひとりで履いた春の夢

山の街今朝うぐいすの谷渡り

 

 

 

腰部脊柱管狭窄症、第一腰椎破裂骨折、脊髄陥没のため大掛かりな手術を受け、脊椎と腰椎を22本のスクリューで固定しているため、背を丸めたり体をねじったりすることができなくなりました。

重いものを持つことや掃除機をかけたり拭き掃除などはホームヘルパーさんに助けてもらっての生活です。

 後ろを振りかえることができないので、とにかく前向きに生きていくことをモットーにボチボチ歩んでいこうと思っています。

(2015年6月)

『俳句』 ジャンルのランキング
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 見水自選句集『二万世紀』201... | トップ | 2015=奥の細道ひとり旅 出羽... »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おめでとうございます (つきひ)
2015-06-27 19:10:12
淡々とした不思議な明るさ、さりげないユーモアのある

句。大きな力強い文字、どこか懐かしい写真とよくマッ

チしてすてきな句集が出来ましたね。

だっくすさんのメールに一喜一憂しながらの私の句。

 退院へカウントダウン日脚伸ぶ

 退院しはやいかなごを炊きしとか  無謀禁止!

コメントを投稿

句集」カテゴリの最新記事