二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

ライバル

2011-01-29 10:54:55 | ■工房便り 総合 
ライバル と言っては怒られそうですが、久しぶりでファイトと言う感じです。

いいですね、こういう相手がいるのは!

王瑞泉師の楽器は弾きこまれているせいも有りますが、安定度と言うのは抜群。いわゆる二胡の音と言うのがだれが弾いても出ますね。

楽器はこうあるべきと言うか、これが楽器としての普通だろうという感じですかね。

王国興師の二胡は、秀才を感じさせます。今までに弾かせてもらった彼の楽器はどれも素晴らしい安定度でした。

王根興師の二胡も今までに何本かは弾かせてもらいましたが、

彼の二胡は天才を感じさせます。

良い物はホントにとびぬけています、、、

弾き始めの、弓を当てた時の抵抗感の凄さ、これは弾いてみないとつかめないかもしれません。
かなり気合いを入れないと、負けてしまいます。

こういう点でプロの方は、王根興師の楽器を選ぶのかもしれません。

その点、王国興師のは作ったものは全て合格点と言う、安定度があるというお話でしたし、弾き比べてその意味がよく私にも解りました。

どちらのタイプも作りたいですね。

今のところ、私の作った楽器は、弾きやすい方向で進んでいます。

王国興師の楽器に近いタイプかも知れません。(近いタイプと言うだけですから悪しからず)

二胡を愛する人みんなに弾きやすいという楽器は私の目指すところです。

しかし、やはり王根興さんの天才的なと言うしかない重量感と、パワー。

これも作ってみたいものには間違いありません。

多分チンチャンで作ってみようと思っています。

木の胴の厚みと、皮のバランスでしょう。

だからこそ、その相性の偶然性を活かした王根興師の天才性が活きるのかもしれません。

とにかく、皆さんも機会が有ったら、これら王先生3名の方の作った二胡弾いてみて下さい。


ふと思うのは、このようなレベルの楽器が早く日本の二胡愛好者に広まってほしいということです。

そしたらもっと二胡愛好者は増えるでしょうし、増えていたはずなのです。

良い楽器は雑音などと言うのは、あり得ないのだと思います。

今私にできるのは、とにかく普通に弾ける二胡に、全部の楽器を改造したいということと、弾きやすい物に作り直すことです。

皮さえ張り替えればそれは可能なのだと最近実感しています。

この王さん3人の方の二胡程ではなくとも、それに限りなく近い楽器にできるはずなのです。
楽器作りの奥の深さ、つくづく感じました。

木と皮のバランス、偶然も自分の力にしてしまうような二胡作りになってみたいものです。

西野和宏
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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Nくん)
2011-01-30 09:56:40
二胡育て師のNとしてはエッジの効いた西野二胡は堪らないです。特に生まれたて!
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ありがとうございます (nishino)
2011-01-31 16:54:59
まだ、もっと?

かなり安定してきてますかね。
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たしかに (Jimmy)
2011-01-31 22:16:18
王国興さん以外はもう過去の人で、作品のみが残っているってことですよね。
その名機たちをライバルと考えていくのは当然だと思います。バイオリンのストラディバリを目指すのと同じかもしれません。
で、西野さんのはもう試作品を除けば外れは無いような気がします。後は評価だけかもしれませんよ、中国の。この二胡がいいと指名買いされるようになればもうその人たちと肩を並べてるってことかもしれないっすね。

でも中国の方ばかり見てもね。。。
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