miniな舞台

観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

No.430 「イーハトーボの劇列車」

2013年10月26日 23時28分56秒 | 過去の観劇記録
2013年10月26日(土) マチネ 紀伊國屋サザンシアター 8列 9番

井上芳雄、辻萬長、大和田美帆、木野花、土屋良太、石橋哲郎、小椋毅、松永玲子、田村勝彦、大久保祥太郎、鹿野真央、みのすけ。
作=井上ひさし、演出=鵜山仁、演奏=荻野清子。

大正七(一九一八)年十二月二十六日、宮沢賢治は、故郷花巻から東京に入院している妹・とし子の見舞いを目的に上野行きの夜行列車に乗り込んだ。その手には大きな革のトランクが握りしめられ、たくさんの願いが詰め込まれていた。
「大好きな音楽を聞き、エスペラント語の勉強をする。そのためには家の重圧から逃れ、父の庇護の下を離れなければならない。
そして何よりも真の生き方を探すことである」
賢治は、東京に理想郷を求めては挫折を繰り返し、九度の上京の中でいつしか花巻に理想郷を見いだす。東京での出来事と上京する列車の中で賢治の童話から抜け出たような人物たちと織りなす夢のような時間が交差する。そして挫折の度に突然現れる背の高い、赤い帽子の車掌から手渡される「思い残し切符」とは……。
(あらすじは こま座HPより)

こまつ座の舞台を観に行くと、自分が若い方なのだと思い知る(^_^;)

けっこう期待していたのだけど、全体的には『う~~ん』な感じでした…
とにかく1幕が長い!1時間30分くらいあったかな?

舞台は通常舞台の上に、円形の回り舞台。しかも八百屋。
奥にはピアノ他伴奏の荻野さん。

賢治が上京する度毎に各シーンが構成され、亡くなるまでが描かれる。
父との確執が一番の核。実家の家業(質屋)を継ぎたくない賢治と、長男である賢治にどうしても花巻にいてほしい父。世間の目、というのもあるだろうが(父は地元の有力者)。それと宗教が絡む。浄土真宗と日蓮宗と。
理論で打ち負かそうとする父。
父に勝ちたい、父を乗り越えたい、と思いながらも最後までスネかじりでオカネを送ってもらったり、疑われた時も父の力で何とかなっていると知った時。
理想には燃えているし、実際行動もしている(ひとりよがりだけど)のに、回りからは“所詮ぼっちゃんのやる事…”と。

1幕中盤の、とし子が入院している病院で偶然同室になった兄妹(笑)! とくに兄(石橋哲郎)のキャラが中々素敵wでした。
ラスト近くにも再登場…わはは。
賢治の下宿先のおかみさん(木野花)も可愛らしい。「星めぐりの歌」は何回聴いてもいいなぁ~♪
山男さんと熊打ち猟師さん… もう少し宮沢賢治の作品を勉強せねば…(汗)
あ、「風の又三郎」はさすがに解った。

突然現れて「思い出し切符」とやらを賢治に渡す車掌。
命を絶たれた人達が残した思いを託す切符。

ラストシーンで、あの世へと旅立つ汽車「グスコーブドリ号」にのる人々。
彼らも思いを託して去っていく。賢治の思いも託された。

その切符を大事そうに持った車掌… 彼は客席に思いを込めて蒔く!
ここで私の涙腺が崩壊してしまった。何だか良く解らないけど。

井上君、方言よく頑張った!


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