猿十番碁第5局第1夜

ここまで4局を消化してわかったのは、
双方それなりに定石やセオリーを知っており、
またそこから大きく逸脱はしないということ。

だから序盤から大きく差がつくことは少ないし、
差がつくにしても大体中盤でどうとでもなる。



よって今回は序盤は端折って、
ターニングポイントでないかといわれたこの局面。
ここからスタートしよう。

ここで左下59とスベったのが、まずかったのではないか。
というのが局後の感想だった。

ここではAないしその周辺。
そこが模様の接点だったという説。
かつ上辺の石の強化にもつながる。

確かにそうである。
私も59を打ったとき、上辺だったかと後悔した。
心理としては白B黒Cの交換が当然と思っていたので、
そこを打ってこないなら…
とスベりたくなったのだ。

ところが白は60。



「しめた！」
と思い勇躍黒61と分断にいったが…。

（つづく）