対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

新刊棋書情報「世界一役に立つ実戦定石」

2012-07-26 21:55:55 | 棋書
好評を博している石倉昇プロの「世界一役に立つ」シリーズの第3弾、
世界一役に立つ実戦定石」が刊行された。
構成は高見亮子。

「実戦定石」ということで難解でない、
基本定石に絞って解説しているのは予想通り。




ただその一方で上の2種のような、
最近のプロのトレンドもその基本知識から
比較的最新型までカバーしているのが特色。
アマはこういう使いやすい流行は真似したがるので、
自分は使わなくても知っておくことは有益。

また掲載されている基本定石にしても、
定石の基本部分よりも定石から外れた枝葉や、
定石後の狙いなど、他の定石書では省かれそうな点について、
こと細かく解説しているのが目を引く。



例えば上の定石に対して黒△という「定石はずれ」に対しては、
白△とトビオリれば良いということは比較的どの定石書にも書いてあるが、
それに対して黒1と両ノゾキされた時にどう対応すれば良いのかというは、
紙面の都合で省略されていることがほとんど。

本書ではこういった対応策についても、
結構手数を進めて解説してくれる。
その分、難しく感じるところもあるかもしれないが。



この定石で白1と動き出された時にどうするかというテーマを、
このブログの初期に検討したことが懐かしい。
勿論、本書では対応策を明記している。

事典として使うには紹介されている定石が少ないし、
「汎用・普遍的な定石の考え方」を学ぶ「碁学」書にもあまり向かないが、
「こうなったらこう打て」と割り切って読む、
「マニュアル本」としては極めて実戦的で即効性が高そう。

採用されている定石・布石もネットや大会で頻出の形であり、
プロの選んだ30の定石 アマの好きな30の定石」より私的にはグッドチョイス。
初段前後低段ぐらいまでは「世界一役に立つ実戦」という
シリーズ名に偽りなしという気がした。


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一番書きたかった本だそうです。 (tx1)
2012-07-27 10:16:46
囲碁教室の生徒の実戦や疑問もベースになっているとか。立ち読みした限りでは「教室で習っている内容だな」と思いましたが、やはり一読の価値は十分にありそうですね。
いかにも (GO!)
2012-07-27 21:33:12
レッスン経験豊富な石倉プロの本という感じですね。
私もパラパラっと読んだだけれも結構発見がある。
「世界一役に立つ実戦」シリーズはどれも即戦力だと思います。
一読とはいわず何回でも読みたい (リー)
2012-08-04 11:05:49
書いてあることは基本だけど
基本は究極の奥義という持論からイイ本だと思います。
対象は確かに初段程度
しかし街やネットで五段くらいを名乗っている方の中で一体どれほどが本書に書いてある基本をマスターしているやらってくらい基礎固めには丁度いい
何より19路盤全体図が周囲の状況判断力もつけることができて良し。

そして第3章の布石の中の定石
まぁ実戦定石ですがこの章が秀逸
現代に対応した打ち方が多い点、中国流の変化にページを多く割いてある点も尚良し。

白川七段こと石倉プロは入門書や初心者向けの本という印象があったけど食わず嫌いでした。
基礎スカスカ耐震偽装の私もコレで勉強し直します
価値ある本 (GO!)
2012-08-08 18:57:15
他の「実戦シリーズ」も良い本ですよ。
作りは平凡だけれど、題材が即戦力なのが魅力。

第3章の布石の中の定石はホントに「旬」で活用度が高いですね。
ある意味今までになかった本 (リー)
2012-08-08 19:33:19
手筋と死活は他に良本や決定版があるのでチェックしてませんでした。
しかし定石本でこれだけ実戦的なものはなかったと思います。
部分的な量はあっても使い方がわからない定石本ならいくつもありますが。
ああ,でも河野九段の序盤の手筋は素晴らしいです
あれも同様に実践的な本です。

コメントを投稿