月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(27) 2度目の死亡事故

2014-02-08 12:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(27) 2度目の死亡事故

昭和15年7月に海軍い制式化され、翌年早々昭和16年1月に実施した空戦コンテストでは、圧倒的な強さを示した零戦であったが、それから4ヶ月ほど経った4月17日、2度目の空中分解事故が発生し、零戦の実用実験に協力してきた下川萬兵衛大尉が殉職した。

その前日、空母「加賀」所属の二階堂中尉は、140号機(21型)で木更津上空で、高度3000メートルから急降下に入り、高度2000メートル、速度約580キロで、翼に異常に皺がよってきたので、急降下訓練を中止して機種を引き上げ始めたそのとき、突然、失神するほど劇烈な振動が発生し、左右の主翼の補助翼が吹き飛び、主翼の外面が剥ぎとられたが、二階堂中尉は、沈着冷静な操縦で生還した。

その報告を受けて直ちに木更津に駆け付けた、空技廠の松平精(まつだいら ただし)技師は、主翼外板に斜めに走る皺を発見し、主翼が雑巾を絞ったように”ねじられ”ていたことを確認した。

横空の下川大尉は補助翼の操縦性の重さを軽減するために、補助翼に取り付けられたバランスタブが原因ではないかと見当をつけ、翌日140号機と同型の135号機に乗り、再現実験飛行を実施した。

2回目の急降下実験で、高度1500メートル付近で機種を引き起こした始めたとき、突然水平尾翼が吹き飛び、真っ逆さまに海に墜落し、下川大尉は脱出することなく死亡した。

ただちに、墜落した機体は海から引き上げられ、事故調査委員会が設けられた。
そしてマスバランス、補助翼のバランスタブ、操作方法、材料、材質、強度、加工、振動と、あらゆる問題を調査したが、遅々として原因究明は進まなかった。

下川大尉は部下からの人望もあつく、将来は大将になると期待されていただけに、海軍航空隊のパイロット等の衝撃は大きく、三菱の技術者への風当たりも強いものになっていった。

零式艦上戦闘機(28) 動力学的相似模型 2014-02-15  につづく~
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