みんなのマンション

輪番制で、マンション管理組合の理事になった一素人(現在理事長)が、あれこれ考えた事、見た事、調べた事。その他諸々。

「分譲マンション管理費 住まぬ人に増額 適法」 最高裁判決

2010年02月06日 | 管理費・修繕積立金


古新聞を整理していたら、新聞の一面にこんな記事が出ていたんですね。

1月27日の新聞ですから、もう10日余り前のニュースですね。

ここんところ、まともに新聞読んでなかったので、知りませんでした・・・



マンション管理費、住まない所有者へ増額認める 最高裁

 分譲マンションの管理組合費の額をめぐり、部屋を持ちながら自らは住んでいない「不在所有者」には「居住所有者」より額を上乗せして払わせていいかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第三小法廷(堀籠幸男裁判長)は26日、「上乗せは許される」との判断を示した。管理組合の役員を務めない不在所有者と居住所有者との不公平感を和らげる手段として認めた。最高裁がこうした判断を示したのは初めて。

 訴訟の舞台となったのは、1970年前後に分譲された大阪市北区のマンション(868戸)。年々、所有者が住まない部屋が増え、2004年ごろには約170戸に上った。居住所有者から不満が出るようになり、管理組合は同年3月の総会で不在所有者だけから「協力金」を取ることを決めた。第三者に部屋を貸している一部の不在所有者が拒否したことから、組合側が支払いを求めて提訴した。

 このマンションの管理組合費は月額1万7500円(一般管理費8500円、修繕積立金9千円)で、訴訟ではこれに月額2500円を上乗せできるかが争われた。

 第三小法廷は「居住所有者だけが組合の役員となってマンションの保守管理に努め、不在所有者はその利益のみを享受していた」と指摘。「管理組合の業務や費用は本来、組合員が平等に負担すべきだ」と言及し、金銭的負担で不公平の是正をはかることは合理的だと認めた。

 そのうえで、上乗せ額が管理組合費の15%と、さほど高額でないことや、大半の不在所有者が支払いに同意していることなどを考慮。「不在所有者ががまんすべき限度を超えているとはいえない」と結論づけ、支払っていない不在所有者側に未払い分を納めるよう命じた。

 国土交通省は、管理費や修繕積立金の負担義務や使い方などについて、管理規約の標準的なひな型を示している。ひな型は「役員は居住中の組合員から選ぶ」とする一方で、不在所有者の協力金の規定はなく、徴収するか否かは各建物の管理組合の判断に委ねられている。人数と所有面積の双方で4分の3以上が合意すれば、管理規約を変更でき、協力金の徴収を認めている。

 日本マンション管理士会連合会によると、築年数が古い建物ほど所有者の高齢化が進み、賃貸に出す所有者も増えて、管理組合の役員の担い手が不足する傾向が大都市でみられるという。一方で、大半の入居者は管理費を安く抑えたいため、管理組合の運営資金は不足がちで、同連合会は、今回の判決が呼び水になって、今後、不在所有者から、協力金の徴収を始める管理組合が急増する可能性があるとみている。

 各地のマンションの役員経験者らでつくるNPO法人・全国マンション管理組合連合会によると、協力金を徴収しているのは、100戸以上の大規模な建物が多いという。

 谷垣千秋事務局長は「画期的な判決。協力金には、貸す所有者が増えて管理組合が空洞化するのを防ぐ目的と、役員をやらずに済むことへのペナルティーを科す意味がある」と話す。(中井大助、歌野清一郎)

(2010年1月27日 朝日新聞)




まぁ、概ね妥当な判決と言えるのではないでしょうか。

「管理組合の業務や費用は本来、組合員が平等に負担すべき」であり、
「金銭的負担で不公平の是正をはかることは合理的」だとの指摘は、
全くその通りと思います。

今後は、不在所有者と、居住所有者とで、管理費額を変えるケースが
増えてくるかもしれないですね。



このマンションは1970年前後の分譲との事。
・・・という事は、築40年くらいという事になりますね。

記事によれば、年々所有者が住まない部屋が増え、築34年頃には、約2割の住戸が、所有者が住まない部屋になったとの事。

年を経るごとに、住民の高齢化と、賃貸の部屋の比率が上昇する事は、避けられない事なんでしょうね。

そうなると、役員業務の負担が、一部住民に偏ってしまうという事は、充分に起こり得る事でもあります。

ウチはまだ築5年弱のマンションですが、将来的には決して他人事ではありません。

まぁ、避けられない事象だとしても、多くの人が「住み続けたい」と思えるマンション、
管理やコミュニティの状態が良く、資産価値をできる限り維持できるマンションに
して行く事が、諸問題解決のポイントなのかなぁ、と思いました。

今日のひとこと【3】 「当事者意識を持つ」

2010年01月03日 | 今日のひとこと
あけましておめでとうございます。


さてさて、またまた久々の更新になってしまいましたが、
今日のひとこと第3回は、「さくら事務所」代表・長嶋修さんのブログ記事からの引用です。

「当事者意識を持つ」

該当箇所全文は、以下↓の通りです。


だらしない管理組合、運営がきちんとできない管理組合のマンションは、
それはもうひどいものです。

建物の価値など半減。
建物の寿命も当然、短くなります。


一方で、しっかりした管理組合があるところは、
マンションの資産性も耐久性も、ひいては暮らしやすさも、
全然違います。


こういったマンション管理組合の特徴は、
各人が当事者意識を持っていることです。


↑以上、引用終わり。



もはや、説明するまでもないですが・・・。

自分たちのマンションは、自分たちで守りましょう!

・・・という事です。


この言葉を念頭に、管理組合運営に当たっていきたいものです。
新年の決意とか、そんな大げさなものではないですが・・・。


パソコンが故障したり、昨年もいろいろあった一年でした。
何とか今年はもう少し更新頻度を高めたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。

管理会社リプレイス

2009年07月12日 | ごあいさつ
またしても、超久々の更新です。


あれから(どこから?)更にいろいろあって、先月定期総会がありました。





・・・で、結論からいうと、現行管理会社がリプレイス(変更)になりました。


3ヶ月の引継の後、10月から変更になります。


リスクヘッジのため、ブログはしばらく休止しておりましたが、ぼちぼちまた再開したいと思います。


この間、何があったかは、おいおい説明させて頂きます。


そんなわけで、また引き続きよろしくお願いいたします。

今日のひとこと【2】「住民は、顔を見たこともない理事よりも、知名度のある管理会社を信頼している」

2008年09月23日 | 今日のひとこと
「今日のひとこと」第2回。

以前に、マンションNPO発行の「理事のきほん」について書いた事があるのですが、この本の中で、実際のマンションの実例が記載されている箇所があります。



ある新築マンションの理事長さんは、いろいろ調べているうちに、「修繕積立金を10~12年目の第1回大規模修繕で使い切り、最も大切な20~25年目の第2回大規模修繕ができないマンションが少なくない」ことを知る。
そして「そのためには委託業務費を節約し、少しでも多くの余剰金を修繕積立金会計へ繰り入れなければならない、との思いを強く」します。
そんなある日、この理事長さんは「ある先輩」からアドバイスを受けるのですが、その「アドバイス」の言葉が、「今日のひとこと」です。

「新築マンションでは、住民は、顔を見たこともない理事長や理事よりも、知名度のある管理会社を信頼しているものですよ」

この理事長さんは「確かにそうだ」「自分たちのことは、まだ住民には何も見えていない」と思い、「今後、理事会が考えていることや取り組んでいることは、できる限り住民に伝えて理解や同意を得ていこう」と決意します。

この一言は、私も読んでいて「確かにその通りだな」と思いました。
理事会は素人の集まりであり、管理会社は管理のプロである。だから、素人の言っているわけのわからない事よりは、プロの言うことの方が信頼性がある。・・・と仮に住民の方々が思ったとしても、それは至極当然の事ですよね。

いくら正しいと思った事でも、居住者の理解と同意を得る事は、基本中の基本であり、「何かわけのわからない事を秘かにやっている」などと間違っても思われないよう、逐一情報を伝えて行く事が重要だ、と思うようになりました。

私も(とても充分とは言えませんが)修繕積立金不足の問題などを、なるべくわかりやすく広報紙にまとめ、少しずつ告知していくように努めました。
それがどの程度住民の方に認識されたかと考えると、はなはだ疑問は残るのですが・・・。特に反響なんかも無かったですしね。

ただ、たとえ広報したい「内容」が、明確な認識として定着されなかったとしても、きちんと情報を伝えようとしている、という「姿勢」が認識されるだけでも違うのかなー、という気はします。
例えば「今の理事会はやる気があって良い」と感じてもらえるだけでも、信頼性の向上にはつながっているんじゃないかと思います。

書類整理下手

2008年09月21日 | 理事長
理事長って、けっこういろいろな書類がやって来て、放っとくと、どんどん溜まってしまいます。

理事会時に全役員に配布される管理会社の報告書や各種資料は勿論の事ですが、それ以外にも、例えば、月1で管理会社から郵送されてくる月次の収支報告・貸借対照表、契約書の原本、相見積を取ったときの業者の見積書の原本・資料、住民アンケートの回答票、マンション管理関連資料、等々・・・。

きちんと整理しておけば良いんですが・・・、というか、途中まではきちんと整理していたんですが、途中からだんだんそれが面倒臭くなって、後で整理すればいいやとばかりに、ダンボール箱の中に、バンバン放り込んで行くだけになり、そして気が付くと・・・、

こう↓なってしまうんです。


ああ。おそろしや。恥ずかしや。
次に引き継ぐ時のために、きちんとしておかねば・・・。
ま、律儀に取っておかないで、捨てても良い物は捨てて行くようにしないと、ホント溜まる一方になってしまいます。

理事長になってからの理事会の動きなんかも、過去の議事録を見ながらブログに残して行きたいんですが、それがどこにあるんだか・・・。

理事長に再任しました。

2008年07月24日 | 理事長
理事長に再任しました。

理事(一昨年)→理事長(昨年)→再度理事長(今年)・・・という事で、役員3年目となります。

私の他に、もうお一方再任しました。

全員いきなり入れ替わると、支障がある、というのが理由です。
漠然とそう思った、というのでなく、具体的に、全員入れ替わるわけにいかない事案があった為です。

総会、初回の理事会も、無事に終了しました。
詳しくは、またそのうちに、順を追って、徐々に書いていこうと思っています。

そんなわけで、理事長ブログはまだまだ続きます・・・。

今日のひとこと【1】「マンション管理組合の宿命は、1円でも多くの修繕積立金を確保すること」

2008年07月19日 | 今日のひとこと
今までに、書籍やインターネット等で、マンション管理について、いろいろと調べた中で、特に印象に残る言葉を紹介させて頂こうと思います。

題して、「今日のひとこと」(←ヒネりも何もありません)
本日は、その第1回。

「マンション管理組合の宿命は、大規模修繕の際に、借金をしないで修繕を完璧に実施できるように、1円でも多くの修繕積立金を確保することです」

この言葉は、不動産コンサルタント会社のさくら事務所の土屋輝之さんが、さくら事務所HP内の日記の中で書かれた言葉です。(→2004年3月15日付)(→2008年2月4日付にも有)

実は、この言葉を本ブログで紹介したのは、これが初めてではありません。
2006年8月10日付の文面の中でも、紹介している言葉です。

敢えて再びこの言葉を取り上げようと思った理由は、誰もがやりたがらない理事長に、私が自ら手を挙げた最大の理由というか、原点が、正にこの言葉に表れているからです。

・・・というか、この言葉に触発されて、現在に至っている、と言った方が正確ですね。

大金はたいて(もとい、「借りて」!)購入した、愛すべき我がマンションが、充分な修繕ができずにボロボロになってしまうのはイヤ!

修繕積立金が足りずに、後から10万20万30万なんて大金(一時金)を払わなければならなくなるのもイヤ!

苦労して買った我が家の資産価値が、ズルズル下がってしまうのも、もちろんイヤ!

・・・その思いだけで、理事長職をやっているようなものです。
そういうわけで、この言葉は、今の私にとって、とても意義深い言葉なのであります。

以下に再度「全文」紹介します。

マンション管理組合の宿命は大規模修繕の際に、借金をしないで修繕を完璧に実施できるように1円でも多くの修繕積立金を確保することです。
これは単純明快ですが、管理組合はそのためだけに存在すると言っても言い過ぎではないくらい大切な事です。・・・・・肝に銘じて下さい。

エレベーター死亡事故2年

2008年06月10日 | エレベーター
港区のマンションで、シンドラー社製エレベーターの死亡事故が発生してから、6月3日で、丸2年になるのだそうです。
以下に関連の新聞記事を掲載しました。
どうも、シンドラー社の立件は難しく、保守管理業者のSECが立件される見通しのようです。
ご遺族としては、おそらくそれでは納得が行かないでしょう。

「原因の説明も、遺族以外の同席を認めないだけでなく直接スイスに来るよう求めるなど、誠実な態度が感じられない」というのがもし本当であるならば、シンドラー社の、企業としての姿勢に疑問を感じざるを得ません。

ただ、保守点検業者が立件される見通しであるという事は、いろいろ考えさせられます。
「海外のギシギシすごい音がするエレベーターに比べれば、日本のエレベーター技術はしっかりしていて、とても安全です」みたいな話をよく聞きますが、こうした話も額面通りには受け取れない雰囲気になりつつあります。

いずれにせよ、人の生命を預かる機械なのですから、業界全体が安全性向上と信用回復を目指して頂きたい。
そして、マンション管理組合という立場で申し上げれば、住民側(=利用者側)も、しっかり業者を監視し、ただ安いからという安易な理由で業者を選んだりするのでなく、安全性や、技術的レベル、危機管理等について、どこまで配慮されているか、住民全体がそれを納得できるか、といった事まで、充分に考えなければならないのだと感じます。

改めて、被害に遭われた方のご冥福をお祈り致します。


エレベーター死亡事故2年、再発防止へ遺族らが署名提出

東京都港区のマンションのエレベーターで都立高校2年、市川大輔さん(当時16)が死亡した事故から丸2年となった3日、大輔さんの母、正子さん(56)らは東京地検を訪れ、事故の再発防止と原因究明を求める署名を提出した。正子さんらは同日午後にも同様の署名を国土交通省と警察庁に提出するという。

正子さんらは昨年、大輔さんの同級生の有志らと「赤とんぼの会」を発足させて署名集めを開始。全国で約13万人分の署名が集まった。正子さんは「署名を通じて励ましの手紙をもらった。署名活動は要求が実現するまで続けたい」などと話す。

事故から2年が過ぎた今も正子さんはエレベーターに乗ることはできない。「恐怖感が今でも消えない。心の整理は全く進んでいない」という。事故原因について警視庁などの捜査が続いているが、正子さんは「原因究明を目指す第三者機関が必要だ」と訴える。

(2008年6月3日 日本経済新聞)



エレベーター高2死亡事故、点検作業員を6月中にも立件

東京都港区のマンションのエレベーターで都立高校2年、市川大輔さん(当時16)が死亡した事故で、警視庁は3日までに、事故機の保守管理業者「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)の点検作業員を月内にも業務上過失致死容疑で立件する方針を固めた。エス社の作業員が事前の点検で事故機のブレーキ部分の異常を見落としたことが事故につながったとの見方を強めた。

製造元の「シンドラーエレベータ」(江東区)については、事故機の動きをコンピューター制御する制御盤などに構造上の欠陥はなかったとして、刑事責任は問えないと判断したとみられる。

(2008年6月3日 日本経済新聞)



芝のエレベーター事故死:シンドラー会見「遺族に原因説明したい」/東京

◇被害者側、「態度不誠実」と反発

港区のマンションで06年に起きたエレベーター事故で亡くなった都立小山台高校2年、市川大輔さん(当時16歳)の事故から2年が経過した3日、「シンドラーエレベータ」のスイス本部の代理人が都内で会見し、「事故直後と違い、捜査に支障のない範囲で遺族に事故原因を説明する方針に変わった。今後も遺族との接触を続けたい」と述べた。

代理人の楠元みのり氏によると、同社側は当初、捜査への影響を考慮し、遺族への説明を一切拒んでいた。しかし、遺族に不信感を与えたため、昨年4月から数通の手紙を送付。事故を謝罪した上で、捜査への影響がない範囲で事故原因を説明する準備があることを伝えたという。

楠元氏は「今も遺族の心痛が癒やされていないのは耐え難いこと。依然として会社側の説明を聞いてもらえないが、今後も遺族にアプローチしたい」と話す。

一方、遺族の代理人は手紙があったことを認めた上で「『哀悼の意』という文字はあったが明確な謝罪の文章はない。原因の説明も、遺族以外の同席を認めないだけでなく直接スイスに来るよう求めるなど、誠実な態度が感じられない」と話しており、平行線が続いている。【川上晃弘、古関俊樹】

(毎日新聞 2008年6月4日 都内版)



エレベーター高2死亡事故あす2年  シンドラー立件、焦点

東京都港区のマンションで二〇〇六年六月、都立高校二年市川大輔(ひろすけ)さん=当時(16)=がエレベーターに挟まれて死亡した事故から三日で二年。警視庁捜査一課は直接の事故原因の解明をほぼ終え、業務上過失致死容疑で保守点検業者を立件する方針だが、最大の焦点は製造元のシンドラーエレベータ社(東京都江東区)の刑事責任を問えるかどうか。同課はさらに関係者から事情聴取を重ね、東京地検などと慎重に協議を進めている。

同課の調べで、かごが突然上昇したのは、機械室内のブレーキパッドが摩耗していてブレーキドラムを制止できなかったことが原因と判明。鑑定や再現実験を重ねた結果、同課は、パッドを制御する電磁コイルの損傷により、パッドとドラムが接した状態で運転が続き、徐々にパッドが摩耗したとみている。

同課は、保守点検を担っていた「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)が事故の九日前に定期点検した際、パッドの摩耗を見落とさずに部品を交換するなど適正に対応すれば事故を防げたとして、点検作業員らを立件する見通しだ。

一方、シンドラー社は事故機を製造して一九九八年に設置し、〇五年三月までは自社で保守点検もしていた。だが事故当時は、部品交換など事故を防ぐ直接の手だてを講じる立場にはなかった。

ただ、同課などによると、事故機ではシ社が保守点検していた当時から目標階で停止しないなどの不具合や故障がたびたび生じていた。しかし、シ社はトラブルについて十分な情報をエス社に開示していなかったという。

原因解明と安全 両親、国に要請へ

市川大輔さんの三回忌となる三日、父和民さん(54)と母正子さん(56)は東京地検と警察庁、国土交通省に約十二万人分の署名を添えた請願書を提出する。その骨子は速やかに事故原因を徹底解明し、安全なエレベーターに利用者が安心して乗れるようにすることだ。

事故後も、シンドラー社による点検作業資格の不正取得が明らかになったり、別の大手メーカーがずさんな保守点検を続け、六本木ヒルズのエレベーターでは火災が発生した。

両親は業界にはびこる安全軽視の体質を耳にする度に「やっぱり息子は殺されたんだ」との思いを強くしてきた。「このまま何も変わらな「のでは突然奪われた息子の命が浮かばれない」。事故の背景まで含めた徹底的な原因究明と再発防止を強く願っている。

<シンドラーエレベータの事故> 2006年6月3日午後7時20分ごろ、東京都港区芝のマンション「シティハイツ竹芝」の12階で止まったシンドラー社製エレベーターから、市川大輔さんが後ろ向きで自転車を押しながら降りようとした際、扉が開いたままかごが上昇し、かごの床面と乗り場の外枠に体を挟まれて圧死した。事故後、全国のシンドラー社製でトラブルが多発していることが表面化し、国交省は同社製全機の緊急点検を要請した。

(2008年6月2日 朝刊 東京新聞)

超久々更新。

2008年05月31日 | ごあいさつ
すっごい久々の更新となってしまいました。

理事長になってからが、このブログの重要ポイントなのに、そこで更新が止まるって、どういうこっちゃい!・・・と思われた方がいらっしゃいましたら、正にその通りです。
申し訳ございません。

ひとつ言い訳をさせて頂きますと、このブログはあいつが書いたんじゃないかと疑われたらどうしようか、みたいな事を、以前に書いた気がしますが、理事長になってからというもの、わずかでも余計なリスクを増やしたくない、という思いがあって、ついいろんな事をブログにするのを、ためらってしまう気分になってしまいました。

・・・とはいうものの、この1年、いろいろ貴重な経験をさせて頂きましたので、忘れないうちに、ちょっとずつでも書き込んで行きたいと思っております。

台風が来ました。駐車場の車輌退避対策について。

2007年07月22日 | 理事長
先月理事長に就任して以降、書類にいくつかハンコを押した以外、今までこれといって理事長としての仕事はなかったのですが、先週の3連休(14~16日)の時に、こんな事がありました。

その時は、ちょうど台風4号通過で、全国大荒れの天気でしたが、通過が予測される日の前日(14日)に、管理人さんからの文書が、拙宅のポストに入っていました。

その内容は、

「台風時に、(機械式駐車場の)車輌退避時のご判断及び指揮を執って頂きたい。」

というものでした。

そして、別紙には、「台風時の車輌退避手順」が書かれており、駐車場の何処が空いているか、どの車をどこに移動させるか、そして、車輌退避時の判断・総指揮は理事長・副理事長が行う、という旨の事が書かれていました(この「別紙」の方は駐車場全利用者に配布したようです)。

翌日(15日)は日曜日で、管理人さんは休みなので、このような文書と手順を作成してくださったのでしょう。

慌てて、分譲時に渡された、いろいろな説明書の山の中から、駐車場の説明書を引っ張り出して来ました。

「大雨によりピット(機会駐車場地下部分)内に浸水の恐れがある場合には、インターロック解除を使用して、駐車場管理者は、ピット内に車が残らないようにしてください。」

インターロック解除・・・?
何ですか? それは?

「この駐車装置には、安全装置として隣接機操作防止装置(インターロック)が組み込まれており、隣の装置のパレットが下降端定位置にない場合には、操作できないようになっています。」

「非常時(豪雨・洪水等)には、別途お渡しするインターロック解除キーを用いて操作盤面にあるインターロック解除キースイッチを操作することにより、所定の時間(10分間)のみ隣のパレットが下降端定位置になくても操作することができます。」

どうやら、解除キーというのがないと、駐車場の各パレットを一斉に引き上げる事はできないらしい。
しかし、私はそんなものは持っていない。
管理人さんに聞きたいところだが、ポストに投函されていた文書に気付いたのは、既に管理人さんが帰った後。

だいたい、そもそも、どのタイミングで車輌退避を指示すれば良いのかもわからない。
(台風が来るたびに、こんな事しなければならないというのも、何か腑に落ちない)

で、管理会社の担当者の携帯に電話してみました。

「かなりひどい大雨で、例えば周辺の道路の側溝から水が溢れているとか、そういう状況であれば、退避させた方が良いのではないか。」
・・・という見解でした。

よほどひどい状態にならない限り、退避までは必要ないだろう、というニュアンスを感じました(そこまで踏み込んだ表現ではなかったですが・・・)。

また、解除キーは管理人さんしか持っていないので、緊急センター(管理会社)に電話すればすぐにかけつけるようにする、との事でした。

まぁ、結局のところ、幸いにして、ウチの方はそれほどひどい大雨にもならないまま、台風は通過してくれちゃったわけなんですが(ホッとしました、本当に)、今後理事長というのは、こういう場合にもいろいろ動かなければいけないんだなぁ、という事を一つ学びました。

以下、個人的に思った、今後の課題。

(1)大雨というのは何度も起こる事なので、車輌退避指示の基準とか、手順等、マニュアルにしておいた方が、いざという時に慌てずにすむと思う。

(2)電話以外に、駐車場利用者への連絡手段があると良いかも。はっきり言えば、メールアドレス。電話するほどではないけれど、ちょっとした現状報告、途中経過等、連絡した方が、住民に、より親切で安心感を与えられる局面があるような気がするので。

(3)台風に限らず、大地震等、災害への対策を考えておいた方が良い気がする。

(4)駐車場地下部分の、清掃(落ち葉等の除去)について確認する。

理事長に就任しました。

2007年07月01日 | 理事長
総会の直後に、新役員で理事会が行われました。

今回は、役職を決めて、あとは次回の理事会の日程を決めて、終わりました。

新役員は、私と、もうお一方が、前期からの留任。
あとは、輪番制の新任の方々です。

留任のもうお一方が「副理事長」を希望され、私は「理事長」に手を挙げました。
特に異論も出ず、また他の役職もスムーズに決まり、さくさくっと終了しました。

性格的には、全く自分は理事長的なものには合わないのですが、まぁ何とかやるしかないと思い、決めました。

そういえば、以前にトラックバックを頂きましたマンション管理士の深山さんのブログで、こんな記事がありました。

これを読むと、私のような人間の適職は、間違いなく「理事長」ではなく「副理事長」なんですね。
(自分でもそう思います)

組織の長なんて今まで生きてきて全く無縁だし、「リーダーシップ」と「マネジメント能力」なんて、有るとか無いとか以前に、「それ、何ですか?」レベルの人間ですから。

先の深山さんの記事の要点は、「独断型の理事会運営」となり、「他の理事会メンバーが管理に対して関心を失って行く」という結果となってはならない。
・・・という事のように思われます。

私が理事長に手を挙げたのは、管理費・修繕積立金の問題を解決させたいと思った事が直接の理由ですが、何をするにせよ、まず他の方に理解して頂き、管理に対する関心を失わせないという事を「第一義」として、1年間がんばりたいと思います。

総会報告

2007年06月30日 | 総会
総会が無事終了しました。

今回は、議案の中に規約改定案があった事もあり(組合員総数及び議決権総数の4分の3の同意を必要とする)、管理人さんが、出欠票提出の呼び掛けの掲示をしてくださいました。

それも、総会の2週間くらい前と、3日くらい前の、2度にわたってです。
「現在何パーセント提出済です。締切日までの提出をお願い致します」という主旨の掲示でした。

さらに、これは未確認ですが、締切日を過ぎての未提出者には、おそらく個々の郵便ポストに、提出の呼び掛けの紙を投函してくださったのではないかと思います。
(昨年うっかり提出を忘れていたら、そういう主旨の紙が入っていた事がありました)

広報紙の配布が、それに加えてどれだけの効果があったかは不明ですが、こうしたマメな呼び掛けが功を奏したのか、最終的になかなかの出席率・提出率になったのではないかと思います。

実出席率(実際に総会に出た人) 約50%
委任状提出率 約5%
議決権行使書提出率 約33%

欠席率(出席も提出も無かった人) 約12%

さて、問題の規約改定案は、特に揉める事も無く、結局無事に可決・成立しました。

管理組合員総数の約85%
議決権総数の約97%
・・・の賛成を得る事ができました。

また、これ以外の議案も全て可決となりました。
熱心な発言者が多かったのと、管理会社の担当者の話が長かったのとで、結局トータルでちょうど2時間ほどかかりました。

他のマンションの事はよくわかりませんが、当マンションについては、今の所、住民の管理に対する関心は、なかなか高いのではないかと思えました。

ところで、広報紙に掲載した、管理費・修繕積立金・機械式駐車場収入の問題について、質問が出るのではないかと密かに予想していたのですが、それについての質問は出ませんでした。

ただ、お一方から、管理会社に支払う管理委託費が高いのではないかという発言はあったので、住民の方の関心を呼び起こす工夫を、引き続き行っていこうと、改めて思ったのでした。

広報紙での呼び掛け

2007年06月29日 | 広報・イベント・コミュニケーション
昨年11月の理事会で、広報紙の発行を提案して以降、1~2ヶ月に1回のペースで広報紙の発行を行ってきましたが、今回、総会の約2週間ほど前に、発行&配布しました。

内容は、総会へ向けての呼び掛け的なものを、中心に置きました。

(1)総会への出席の呼び掛け

●皆様お忙しいとは思いますが、できるだけ出席してください。
●疑問点等ありましたら、ぜひ総会の場で質問してください。
●せっかくの年1回の総会なので、有意義な場にしましょう。

・・・というのが、だいたいの主旨です。

(2)管理規約改訂案への理解の呼び掛け

今回は、(管理組合員総数及び議決権総数の)4分の3の同意を必要とする、規約改定案(役員数増員案)が出ていたので、改定の主旨と狙いを記載し、議案への理解を求めました。

●より多くの方々が経験し、参加して頂いた方が良い。
●これまで以上に、より多様な意見を反映させられる。
●今後の自治活動・理事会活動の上で、役員個々の負担を減らすことができる。

・・・といった事を記載しました。

(3)修繕積立金・管理費問題の説明

これは、総会の議案とは直接関係の無い話ですが、来期の理事会の大きな課題の一つという事で、取り上げました。

この問題を解決させたいが為に、もう1年役員をやろうと決めたようなものなので、広報紙に掲載する事で、少しでも住民の方々の理解を得られるようにしたいと考えました。

先日の、コンサルタントの方の助言を紹介する形で、以下のような内容を記載しました。
(風評の類との印象を持たれない為に、コンサルタントの方の実名・会社名も出しました。勿論、その方の了解も頂きました。)

●長期修繕計画の中の、機械式駐車場に関する部分に疑問がある(金額・耐用年数)。
●したがって、現計画上の修繕積立金収入では、将来的に修繕積立金が不足する可能性が高い。
●駐車料収入が「修繕積立金会計」ではなく、全額「管理費会計」に入っているが、今後の繰入先について検討する必要がある。
●今後の管理費支出と長期修繕計画について、見直しした方が良い。

当初は具体的な金額等、より詳細な内容を掲載しようと考えていたのですが、アドバイス頂いたコンサルタントの方に、

「ある程度大雑把な表現の方が無難ではないでしょうか。住民の意識には格差があり、無関心な方々に、プロセスを踏まず、いきなり結論に近いことをアナウンスすることは混乱を招く可能性があります。」

というアドバイスを頂き、よく考えた末に、問題の概略のみの記載に留める事にしました。

また「~な筈が無い」「明らかにおかしい」といった、断定的(ある意味挑発的)な表現も控え、極力冷静かつ客観的な表現を心がけました。

コンサルタントの方は、熱心に活動した役員の方が、結局マンションを売却し、引っ越しせざるを得ない状況に追い込まれたような事例を、実際にたくさん見てきた経験があるとの事で、そうした事態を、とても心配しておられました。

(4)その他

あとは、共有部のアフターサービス点検の終了報告など、管理組合ニュース的なものを掲載しました。

・・・そんなわけで、こういう広報的な事が、実際に管理に対する関心を持ってもらえる事につながっているのか、よくわかりませんが、とにかく総会には、できるだけ多くの方に参加してもらいたいと思いつつ、今号の広報紙を作成しました。

9度目(5月)の理事会に出席しました。【今期から来期へ】

2007年05月24日 | 理事会報告
今期(第2期)最終理事会です。

・・・といっても、実は特筆すべき事がありません。

前回の理事会で、来期予算についての議論はいちおう終了しているので、今回の理事会は、総会で説明される話(来期の予算案等)の事前確認と、来期の課題の確認という程度のものでした。

議案の説明文等で、わかりにくい箇所は、担当の方に、修正してもらいます。

あとは、来期役員の立候補が無かったので、輪番制で来期に役員をやって頂く予定の方に、役員就任のお願いです。
役員個々が1~2戸ずつ訪問して、役員就任と、総会&総会直後の理事会出席のお願いをする事となりました。

議案の中に、役員増員案が出ているので、否決された場合には、来期ではなく、その次の期の順番になってしまう方もいらっしゃるので、該当の方にはその旨も忘れずに伝えましょうという確認もしました。

そんなところで、6月は総会となります。
マンションの総会は6~7月頃の所が多いようですね。

役員増員案

2007年04月27日 | 理事会運営
<4月理事会>

他の理事さんから、役員増員の提案がありました。

今の人数だと、今後何か自治活動等をやりたくても手が足りないので、もう2人くらい増やせないかとの事でした。

自治活動はわかりませんが、私としても、より多様な意見が理事会に出て来ると良いなと思っていましたので、増員には賛成です。

ちなみに、「マンション標準管理規約」のコメントでは、概ね10~15戸につき1名選出、としているようです。

ウチのマンション的には、(改正できたとして)改正前がおよそ13戸につき1名、改正後はおよそ10戸につき1名、という事になるようです。

ただ、規約改定となると、総会で4分の3以上(管理組合員総数の4分の3以上および議決権総数の4分の3以上)の賛成が必要となります。
「たぶん通ると思いますよ」と理事長さんはおっしゃってましたが、さて、どうなりますでしょうか。
4分の3というのは、なかなか高いハードルのように思われますが・・・。

役員の順番が早く回って来て欲しくないという人と、無関心な人が、合わせて4分の1以上にならない事を祈るばかりです。

果たして無事に可決となるかどうか、要注目です。