映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

愛する映画の舞台を巡る旅Ⅰ ~ベルリン(ドイツ)~その③

2017-09-10 | 旅行記(海外)
**壁がなくなった今も天使が見守る街** vol.3
 




その②につづき

 トルコマーケットでプラムを買ってくれたB子さん。マーケットを通り抜けると、ちょっと困った顔でこう言うのです。

 「すみません、予定変更して良いですか?  国会議事堂のガラスドーム見学の時間が迫ってるんです!!」

 ……そう、B子さんは、この時間を気にしていらしたのでした、、、。このガラスドーム(展望台)見学は事前の予約が必要で、B子さんにアテンドをお願いしたときに、“ガラスドーム見学希望!”とお伝えしてあったわけです。でも実は、このドーム見学、結構人気らしく、特に観光シーズンは予約がとれないこともあるそうで、とれたとしても時間厳守を求められるのだとか。で、B子さんは焦っています。

 とりあえず、バスに乗ります! ということで、バスに乗り、時間を気にしつつも、マーケットで買ったプラムを「食べましょう」と差し出してくれます。で、このプラムが美味しかった!!

 プラムを食べ終わった頃、B子さん、急に「ここでおりて、ここからはタクシーに乗りますね」と。慌ててB子さんに着いていく、、、。バス停を降りてすぐの交差点で、ちゃっちゃとタクシーを拾うB子さんに促され、タクシーに乗ると、運転手はビール焼けしたっぽい赤ら顔のおじさんで、やたら陽気。ドイツ語はほとんど分からない私だけど、「日本から来たの!!」とか、アメリカの悪口言っているのは何となく分かりました。

 タクシーに乗ること5分くらいで、着きましたよ、国会議事堂に。でも、B子さんは降りるなり小走り。ドーム見学入り口で、係員の人にスマホの予約画面を見せて何やら聞いていると、予約時刻を15分ほど過ぎていたけれど、あっさりOK!! B子さん、急に表情が緩み、「あ~~~、良かったぁ~~!! 良かった!!」と、ハグされました。

 最初から言ってくれていれば、こっちも心の準備が出来ていたのに、B子さん一人に気を揉ませてしまって申し訳ない気持ちに、、、。まぁ、でも結果オーライ、とにかく予約レーンに並び、受付へ。事前予約で、パスポートナンバーと名前を登録するのだけど、受付ではパスポートの提示を求められ、金属チェックもされ、警備は割と厳重でした。

 で、エレベーターにのって、そのままドームへ直行!!


外から見たガラスドーム(公式HPより)



ドームを入って見上げるとこんな感じ(旅行社の画像お借りしました)


 ガラス張りで、しかも好天だったため、まさしく温室状態!! 暑い!! けれども、ここまで来たらそんなことは言っていられないので、頑張っててっぺんまで行きました。ず~っとゆるやかなスロープ。動画を撮りながら歩き、まさしくベルリン一望してまいりました。


はるか遠くにかすかに見えるのが、戦勝記念塔のヴィクトリア像(赤い矢印)。『ベルリン・天使の詩』にも登場する




 さてさて、、、。サウナの様なドームを出て地上に降りてまいりました。どーです、この国会議事堂の全景。


観光客が多い、、、。奥の上部に見えるのがガラスドーム


 まあ、とにかくデカいです。なんというか、ヨーロッパの建物のデカさってのは、日本のデカいとはスケールが違う気がします。もうね、、、ドーーン!!って感じで、もの凄い威圧感。よくこんなおっきな建物作る気になったよなぁ、、、と、感心。

 ベルリンの国会議事堂、といえば、やっぱし国会議事堂放火事件(1933年)が頭に浮かびます。あの『地獄に堕ちた勇者ども』でも序盤シーンで出て来ますが、戦中から戦後の長きにわたって捨て置かれた議事堂も、東西ドイツ統一後、大掛かりな修復の末に、1999年に現在の姿になったとか。


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 さて、ドーム見学を終えたら、当初の予定から遡ることに。というわけで、お次はブランデンブルク門へ。公園を横切りてくてく歩いて(B子さんの歩みも、ゆっくりになっていました)数分。ありました、あの威容を誇る門が。



 そしてまた、この門も、デカい、、、。ここまで大きい門を作る必要性って? やっぱし身体が大きいから、建造物も大きくなるんでしょーか? もう、デーーンって感じで、圧倒されますね。

 門の上にいる4頭立ての馬車とヴィクトリア像が、これまたデカい。こんなのを、ナポレオン戦争前後に上げたり下ろしたりしていたってんだから、ビックリです。

 この門も、数々の歴史の出来事を経て(歴史についてはwikiでどーぞ)、今の姿になっているわけですが、かつては冷戦の象徴的存在だったとは、今の姿からは想像も出来なくなっています。

 こんな画像を発見! 人の通行が出来なかった頃のブランデンブルク門ですね、、、。今回、この画像の右側から門をくぐって左側へと歩いて行きました。



 今や、ブランデンブルク門の前は、憩いの広場になっており、多くの市民や観光客が思い思いの場所でくつろいでおられます。そこで、ベルリンと言えば! というほどメジャーなスナックである“カレーヴルスト”を食べることに。B子さんおすすめの屋台(?)でコーラと共にゲット。


添えられたパンは食べきれなかった、、、


 ドイツの代名詞ソーセージをカリッと焼いて、その上にケチャップみたいな濃厚ソースを掛け、さらにカレー粉を振るという、、、。正直、ちょっと味の想像がつかなかったのですが、匂いはとっても美味しそう! 

 うん、、、確かに美味しい!! 思ったよりもカレー粉が効いていて、ソースもピリ辛。うーむ、コレは確かにヤミツキになる味かも。これだけでも結構なボリュームでお腹一杯に。

 このカレーヴルストのお店は、街中のあちこちにあり、もちろん、駅にもあり、関西で言えば“たこ焼き”みたいなもの??でしょうか。東京では、カレーヴルストに匹敵するメジャーな食べ物、思いつかないなぁ、、、。


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 お腹がふくれたところで、ちょっと腹ごなしに歩きます。

 イギリス大使館前は異様な警備で、歩いている途中から何やら通行止め措置がとられ始めます。一体何事? B子さんも分からないと。少し回り道をしながら、ユダヤ人墓地へ。墓地と言っても、ここにユダヤ人が埋葬されているわけではなく、歴史的記念のための場所なのだとか。

 お次は、Uバーン(地下鉄)に乗ってチェックポイントチャーリーへ。


Uバーンの窓には、ブランデンブルク門をデザインした模様が。可愛い!


 Kochstraße駅で降り、地上へ上がるとすぐに、写真でよく見る光景が。兵の写真が大きく掲げられている前にある検問小屋(?)の前に立つ警備の方(?)がゼンゼンこっちを向いてくれないので、こんな写真しか撮れませんでした。残念。


この前に、あの大きい兵の写真が掲げられています


 今や観光名所となり、分断の象徴的な場所だったとは想像もできなくなっています。ネットで探したら、こんな画像を発見、、、。


1963年6月26日敬礼する兵士の前を歩くアメリカのジョン・F・ケネディ大統領とチェックポイント・チャーリーの見張り柱


 もう、歴史の面影も感じられない場所を後にして、B子さんオススメのデパート Ka De We へ買い物に!


Ka De We(HPより)


 この最上階に、いわゆるデパ地下的なものがあり、ここで、いろいろと調味料などの日本じゃ見掛けない加工食品等をゲット。バーバパパの可愛いバナナシロップもゲットしたんだけど、これが後々とんでもないことになるのです、、、。それはまた、後ほど。


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 買い物に時間を取られ、結局、ユダヤ人犠牲者記念館へは行けずじまい。でももう、かなりの距離を歩き(15キロ)疲れていたので、ここで街歩きを終えることにしました。

 B子さんはホテルまで送ってくださいます。

 B子さんは、パリに長く住んでいたことはあるけれど、ベルリン在住歴は1年ほどとのことでした。でも、ときどき、日本人の旅行者をアテンドしているだけあっていろんなことをよくご存じ。そんなB子さんも、国会議事堂のガラスドームは初めての訪問で、だからちょっと緊張したのだと後で話してくださいました。

 B子さんに聞いた興味深い話をいくつか。

 ① ベルリン時間
  ベルリンは首都であるにもかかわらず、のんびりした街で、時間がここだけゆっくり流れているとのこと。お店が開くのも、だいたいお昼頃で、土日は当然お休みのことろも多いらしい。電車も普通に遅れるし、地下鉄はいつもどこかが工事中で不通とのこと。私が行ったときも、宿の最寄り駅の路線が部分的に不通、、、。旅行者にとってはなかなかつらいとこ。

 ② ベルリナーはミュンヘンがお嫌い
  正確に言うと、ミュンヘンが、というより、南部ドイツに好感を持っていないらしい。サッカーも、ベルリナーはバイエルン・ミュンヘンなんぞは絶対に応援しないとか、、、。ベルリンの街の一角に、南部ドイツからの移住者が住む地域があるらしいのだけれど、「川向こう」などと呼んで、「あそこには近づくな」とまで言う人もいるらしい。まあ、日本でも地域によって好き嫌いがあると思うので、それと同じですかね。

 ③ ドイツ人はアメリカが大嫌い
  ……らしいです。これはもう、歴史的なもので、なにも大統領がトランプになったからというわけでは当然ないそうな。フランスもあまり好きじゃないけど、むしろ、フランス人はドイツが大嫌いなんだとか。まあ、これは納得な気もする。

 とまあ、歩きながらB子さんにはいろんなオハナシを聞きましたが、あんまりB子さんについて書くと個人情報になっちゃうので書けないのがツラいとこ。
 でも、ホント、B子さん、エネルギッシュでパワフルでした。感謝感謝です。

 いよいよ、この後は、ワルシャワへ!!

  





「愛する映画の舞台を巡る旅Ⅰ ~ワルシャワ(ポーランド)~」へつづく

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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壁は要らない (松たけ子)
2017-09-13 00:38:09
すねこすりさん、こんばんは!
待ってましたベルリン編の続き!B子さん、めっちゃいい人!ミャンマーのぼったくりガイドとは大違いだわ~。
ガラスドーム素敵!でも地震とか起きたら怖いことになりそう?
ヨーロッパの建築物って、ほんと威圧感ありますよね~。教会とか、何だか怖くなるほど。オーメン、じゃない、アーメン…
ソーセージ大好き!本場ドイツのソーセージ食べたい!
バーバパパのバナナシロップがどうなったのか、すごく気になります。悲劇?喜劇?
次は松本伊代いよワルシャワ編ですね!めったに聞けないレアな旅行記!首キリンで待ってます(^^♪
ぬりかべ〜 (すねこすり)
2017-09-13 21:42:32
たけ子さん、こんばんは☆
そーなんです、B子さん、とっても良い方でした。ヨースケの良い人っぷりとは違いますけど
ちなみに、B子さん、旧東ベルリンのことをたびたび、北朝鮮と言い間違えてたのがウケました!
ヨーロッパってのは、基本的に地震という概念がないんでしょうね。イタリアは違うんでしょうが…。
ベルリン、期待値が低かったこともありますが、思ってた以上に楽しかったです♪
バーバパパはですね…、とにかくこの目を疑うような想像を絶することになりました!!

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