原子力エネルギー問題に関する情報

杜撰で不経済極まりない原子力政策が、生存権を脅かし環境を汚染し続けていても、原発推進派の議員を選挙で選びますか?

東京電力福島原発事故が奪ったマイホーム

2020年09月29日 | 3.11関連の重要な情報
2017年の夏、東京で「脱被ばく実現ネット」の街宣に参加した時、
「子ども脱被ばく裁判」
の原告団代表、今野寿美雄さんと知り合うご縁がありました。
そして、数日後に福島市内で取材予定だった私に、二日間の運転手を申し出てくださいました。

3.11の被害者の方々は、
日本政府、東京電力および福島県が進めてきた「非人道的な対策」という人災により、
とても言葉では言い尽くせない過酷な人生の選択・現状の生活を、今なお強いられ続けています。

今野さんのように実名で活動されている方々はほんのわずかですが、
様々な理由から声を出したくても活動したくてもできない大勢の被害者の方たちの、
代弁者としての役割も自ら率先して果たしてくださっています。

ですから、今野さんの体験を通じて、
同様の境遇におかれている大勢の方たちにも想いを馳せていただけたらと願いながら、
紹介したいと思います。

特に、原発を再稼働させている、そしてこれから再稼働させようとしている電力会社、
原発推進議員、経産省の官僚、立地自治体の住民のみなさんたちには、
ぜひとも知っていただきたい内容です。


今野さんが、浪江町に新築して9年間しか住むことができなかったマイホームが、今年の夏に解体されました。
FoE Japanの、原発事故被害の「見える化プロジェクト」で、解体予定の自宅前で語る今野さんのインタヴューを転載します。
動画の中に、家の中の除染はしない福島市の環境プラザの話が出てきますが、私も一緒に行きました。

他の方々のインタヴューはこちらです。


今野さんが、ご自宅の解体後に書いたFBの記事を、転載させていただきます。

200910 【解体完了】【撮了】
7/13解体着工立合から約2ヶ月がかりで更地となり墓標が打ち込まれました。当初、お盆の頃には解体完了の予定でしたが、耐震設計の基礎や建物の為、なかなか簡単には壊れてくれませんでした。酷暑の中、作業に従事された方々、撮影者の中筋純さん、取材に来られたジャーナリストの方々、遠方より視察に来られた方々、駐車場等の協力を頂きました隣組の方々に感謝いたします。

今野寿美雄さんの投稿 2020年9月10日木曜日


上のインタヴュー動画の中で、放射性廃棄物となってしまった家の解体・処理費用は800万〜1000万円かかるとおっしゃっていましたが、実際には、まだ新しく高い耐震性基準を満たしていた今野さんの家はなかなか壊れなかったため、1500万円以上かかったそうです。

「9年目の津波」の予告編:



今野さんも登場する「我が友 原子力」というドキュメンタリー映画が、来年上映されます。


ドキュメンタリー映画「我が友・原子力~放射能の世紀」トレーラー from IMPLEO Inc. on Vimeo.



この映画は、独仏共同公共放送「ARTE」で、今年の7月に放映されました。