朝飯後、ワイフと子ども達は投宿している北温泉に残し、鹿の湯へ向かう。
北温泉から、鹿の湯までは片道5kmほど。
坂道だが、走るにはちょうどいい道程で、朝ランを決め込んでいたが、、、Oh! No!
靴忘れやした。なんたる不覚。仕方ないのでブーブでGo!
到着!温泉好きなら一度は入っておきたい超有名共同湯「鹿の湯」。
いいね、いいねー。入る前からワクワクするぞ。
朝は8時から、入浴料は400円。
噂には聞いていたけど、独特な入浴法があるんだな。
源泉はとてつもなく熱いんだな。
浴舎に入ると・・・ ザ・おとこ祭り。
全部で6つのマス状の風呂があり、手前から41、42、43、44、46、48℃と
だんだん熱くなっていく。静岡からはるばるきたぜ380km。
ここまで来たからには48℃のマスに挑戦したい!
ということで、徐々に身体を慣らすため41℃のマスからスタート。
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41.42℃は適温で鼻歌まじり。43.44℃は熱いがまだまだ余裕のよっちゃんイカ。
46.48℃のマスは一番奥、、、なんだこの異様な空気は!!
見えない壁があるかのごとく風呂に近づくことさえ憚られる。
っていうか常連風の先客に占拠され、そもそも陣取る(座る)スペースが無い。。
無理やり見えないバリアを潜り抜け、なんとか46℃風呂のふちをキープ。
・・・・・
先人の入浴法をしげしげと観察すると以下のことが分かった。
1.入浴時間は3分(皆、砂時計で計っている)
2.複数の人が一緒に入る場合は、同じタイミングで入る
(後から入られるとお湯が揺れてモーレツに熱いため)
3.熱いけどとにかく我慢、表情はいたってクールに。
・・・・・・
虎視眈々とその時を待つ・・・。
浴槽が無人になったタイミングを見計らい、エイッ!ヤッ!と一気に入る・・・
アチー!!! と、雄叫びを上げそうになるが、ボキ全然熱く無いけんね。
全然平気だけんね風に取り繕ってはみたものの、3分持たずにギブアップ。
ってなことを繰り返すうちになんとか3分間入ることができた。
そうなると、となりの48℃風呂が気になって来る。
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こちらも常連風の先客に占拠されていたが、
首尾よく一人分のスペースが空いた。すかさずキープし、その時を待つ・・・。
明らかにアウェーな空気だ。なんだ兄ちゃん冷やかしはやめろよ的な空気・・・。
そんな視線をビシバシと感じながらも、どこ吹く風。
46℃風呂の時と同じく、3分入る自身がないので、風呂が無人になった隙をみて
エイッヤー!ドボン。意外や意外、想像以上に熱く無い。
と思ったのも束の間、身体の末端(手足の指先)からビリビリチクチクと、銭湯によくある
電気風呂に入っているような痺れが起きて、やがて全身に広がっていく。もうダメだ。。
1分でギブアップ。やっぱりだめだな兄ちゃん的な周りの視線が痛い。。
こうなると何が何でも3分入らなければならない。
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そして、2回目のチャレンジ。ドボンと入った瞬間、正面にいたおじさんが
「がんばれ!」と小声で呟き、砂時計をひっくり返した。
俺は応援されてる!こりゃ途中で出る訳にはいかない、熱いが我慢だ、熱いが辛抱だ。
これほどまでに3分と言う時間が永遠に感じたことがあっただろうか?
これほどまにで、さらさらと流れ落ちる砂時計の砂一粒一粒を凝視したこがあっただろうか?
・・・・・・
「はい、終わりー!」と先ほどのおじさんの声を潮に、ゆっくりと身体を浮かせる。
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やった!48℃完湯!なんだが道場破りでもした気分だ!
さっきまで、48浴槽の周りを取り囲んでいたおじさん&おじいさん達が、
「よくやったね!」、「どっから来たんだ?」など、それまでとは別人のように話しかけてくる。
私が出たすぐ後、施設のおじさんがやってきて電子温度計で浴槽の温度を計っている。
48.3℃!正真正銘、鹿の湯の48浴槽に入ったのだ!!
しゃらば鹿の湯、また会おう鹿の湯!
せっかくなので、すぐ近くの殺生岩も見学。
地獄好きとしては、外せないでしょ。
お地蔵さんが沢山で異様な雰囲気。
史跡 殺生岩。
近づけばその命を奪う、殺生の石と言われていたそうだ。
詳しくは→コチラ
殺生岩、ズームイン。
もう噴気はあがってないのだね。残念。
それにしても温泉好き・地獄好きにとっては、この荒涼とした景色はたまらんな。
規模は小さいがコンパクトにまとまってイイ感じ。
さてさて、宿に戻るとする→続く
◎那須湯本温泉 元湯 鹿の湯(栃木県那須郡那須町湯本)
◎殺生石(栃木県那須郡那須町湯本)