- 高見石から中山 -
これも先週のことですが、久しぶりに友人と八ヶ岳連峰の天狗岳に出かけました。
八ヶ岳連峰は南と北でその様相が異なります。
一般的には夏沢峠が境とされているようですが、そうすると天狗岳は北八ヶ岳の南に位置します。
八ヶ岳では南の権現岳と並んで好きな山の一つで、今までに何回か歩いていますが天気にはあまり恵まれません。
最初に登った時(四十数年前)は文句なしの快晴だったのですが、その後はスッキリしないことが多いです。
今回も ・・・ スッキリした天気ではありませんでした。
歩程 【 渋ノ湯~黒百合平~天狗岳~中山峠~中山~高見石~渋ノ湯 】
今回は渋ノ湯からの周回コースです。
渋ノ湯の登山口
苔むした薄暗い森の中を登って行きます。
途中からは大きな岩の上を渡り歩くようになります。
暗い森の中から明るい黒百合平に着きました。
しかし、白いガスがたちこめています。
友人と若い頃テントを張った場所を確認したりして少し休み、天狗の奥庭経由で天狗岳に向かいます。
摺鉢池
大きな岩の上を渡るように、あるいは大岩の間を抜けるように登って行きます。
時折ガスが流れて、視界が広がることもあります。
しかし、天狗岳の中腹より上は相変わらず雲の中です。
登るにつれて視界が開ける回数が多くなり ・・・
中山の姿が確認できるような時間もありました。
中山峠からの道と合流するとニュウや稲子岳も見えるようになりました。
合流地点から花の多い道を登って行くと天狗岳です。
縦走路が通っているのは東天狗で、三角点のある西天狗は縦走路から外れています。
一瞬ガスが切れて、八ヶ岳南部の山々とその奥に南アルプスが見えました。
しかし、写真を撮る間もなく直ぐにまた見えなくなってしまいました。
ガスが晴れて姿を現した西天狗
さて、私は西天狗を往復します。
一方、友人は往復せずに花の写真を撮りながら先の(中山峠からの道との)合流地点までゆっくりと先に下ります。
西天狗に着いても山頂は真っ白で何も見えません。
ここも何回か来ていますので、さっさと諦めて東天狗に戻ります。
下り始めると皮肉なことに西天狗が姿を現しました。
東天狗で友人が先に下ったことを確認してから、私も後を追います。
はたして、友人は合流地点(下りだと分岐地点ですが)にいました。
休む暇もなく私が現れたと言っていましたから、相当ゆっくり下ってきたようです。
ここから中山峠に向かいます。
ナナカマドと稲子岳
中山峠で休憩をして、中山に向かいます。
中山への登りの途中から東天狗・西天狗
ここからの天狗岳の眺めはなかなかいいです。
また、東天狗の左奥に硫黄岳も望めます。
中山の山頂は真に平凡で標識がなければ気が付かずに通過してしまうでしょう。
その代わりに、少し先の開けた場所、中山展望台と呼ばれているで場所ですが、名前の通り展望が開けます。
反対側から来ると、多くの人がここが山頂だと錯覚するのではないでしょうか。
蓼科山と北八ヶ岳の山々
東天狗・西天狗
少し雲が晴れてきましたが、遠くはまだ望むことができません。
中山展望台からは、薄暗い森の中を高見石に向かいます。
高見石に向かっている間に天気は急に回復してきたようです。
高見石に着くと頭上には青空が広がっていました。
高見石から白駒ノ池
高見石から蓼科山・北八ヶ岳の山々
高見石から中山
友人にとっては四十数年ぶりの高見石です。
私は何回か来ていますが、記憶の中ではこの日が一番条件が良かったのではないでしょうか。
青空を映した白駒池の色が真に綺麗でしたし、なんとなく平凡な印象の中山の姿もこの日は綺麗だと思いました。
ここからは渋ノ湯に下ります。
賽ノ河原付近まで下りてくると、青空が眩しいくらいでした。
そして、思いがけない場所に見るからに古いお地蔵さまが祀られています。
直ぐ近くにその由来の石碑がありました。賽の河原の地蔵尊の由来 ==> コレ
青空が広がるのはいいのですが、下るにつれて暑さが増してきました。
友人はこの頃になるとかなり疲れている様子でしたが、無事に渋ノ湯に戻ってきて歩き終わりです。
かつて営業していた渋ノ湯ホテルは現在廃業し、建物は廃屋同然の状態になっています。
その旧渋ノ湯ホテルと現在営業している渋御殿湯の間の小高い丘に神社が鎮座しています。
また、渋御殿湯の前には十一面観音が祀られています。 (賽の河原の地蔵尊の由来参照 )
渋ノ湯もかつては湯治場として賑わった時期があったのだと思います。
【 途中で見かけた花たち 】
以下に紹介した他に、イワベンケイ、ミツバオウレン、バイカオウレン、シロバナヘビイチゴ、マイヅルソウ などが見られました。
ミヤマダイコンソウ
イワウメ
イワヒゲ
ツガザクラ
コケモモ
イワツメクサ
ハクサンシャクナゲ
ナナカマド
イワカガミ
キバナノコマノツメ
ウスバスミレ
オサバグサ
ゴゼンタチバナ
ハリブキ