賢太郎の物書き修行

IT系と政治関連の事件を中心にコラム風に書いています。趣味は舞台、だけど最近は殆ど観てないな~。

民主党代表選挙に関するイロイロな意見について

2010-09-15 23:55:20 | モブログ
参院選の後の、日本経済が円高と株安で打撃を受ける中、国会を開会せずに党内抗争に明け暮れた菅政権の1stシーズンが終わった。最終回に代表選挙勝利で締めるあたり、ドラマとしての出来もなかなかのもの。代表選挙が明けてネットでも色んな意見が被歴されている。その幾つかをいじってみよう。

「事実上の首相公選」

民主党代表選挙が与党であるからと首相公選に比するのは言い過ぎだろう。ならば自民党の過去の党首選挙は殆どが首相公選と同等と言えるのか?実際には党代表や党首を選べるのは党員のみである。そして、私的な政治集団である政党の代表者は必ずしも“民主的”に選ばれる必要はない。

公選に対して私選は「構成員の恣意」が許される。その選挙が首相公選と同等というのは言い過ぎだろう。これを拡大解釈すれば、共産党の“恣意的に”選ばれた代表者が国家元首となる隣国やその向こうの大国も“民主的”と強弁出来てしまう。

「総取り方式の党員サポーター票は結果ほど得票差はない」

これは小沢シンパのブログで見かけた。投票後に総取り方式になったワケではあるまい。その方式への対応を含めての代表選挙なのだから、恨みがましいというものだ。これと同様に、

「菅首相が勝ったのではなく、小沢一郎に対する世論の反発に負けただけ」
「菅首相を小沢一郎に対する批判票で勝ったので支持されたワケではない」

という意見もあった。これは菅首相を民主党に、小沢一郎を自民党に変えると昨年までの選挙結果についての説明になる。確かに“消極的”な選択としての菅首相であり、民主党であった。かと言って、だから選挙で勝った菅首相や民主党がないがしろにされてはいけない。ルールに則っての結果を尊重する前提がなければ、そもそも選挙方式にする意味はない。ならば有力者が話し合いで決めるべきだろう。

結果ほど得票差がないのは確かだが、得票差の程度が問題なのではなく、得票差があることが重大だ。一票でも多く票を得たものが勝利者であることが選挙のルールであり、勝負においては勝つか負けるかで中間はない。代表の座が一つしかない以上、得票でも菅首相が勝ったことが大切なことなのだ。

先の投稿でも書いた様に小沢一郎が選挙に強いというのは幻想で、実際には敗けが遥かに多い。だから、今回の結果の理由は「小沢一郎が選挙に弱かったから」としても良いのではないだろうか?

民主党代表選挙

2010-09-15 06:16:44 | モブログ
呆れるほど、呆気なく、菅首相圧勝となりました。

イロイロ理由はあるでしょうが、結果的に「小沢一郎は選挙に弱い」ということが明らかになった選挙でした。

小沢一郎が選挙に強いというのは“都市伝説”の類いです。自民党幹事長だった時に衆院選を勝利に導いたのは彼の力というよりは当時師事していた金丸氏の力によるものでした。自民党を離党してからも、先の参院選に勝つまでは負けっぱなし。

更に、党内抗争にはからっきしなのが小沢一郎です。自民党を離党したのも竹下派の主導権争いに負けた結果で、離党後も民主党に落ち着くまでは度々解党に至るほど、内部抗争に弱いのです。

好対照なのが小泉純一郎で、彼は度々党首選挙に挑み敗れても干されることはなく、かの“加藤の乱”を工作して失敗に終わらせ、最後は近年久しく無かった長期政権を成立させました。圧巻は郵政選挙での圧勝。自民党VS民主党ではなく、自民党内の改革派VS守旧派という構図にすることで民主党の存在感を希薄にさせました。

そう考えると民主党、自民党ともに“ポスト小泉”への脱皮を果す人材に欠けているということではないでしょうか。

KARAを見ていて気づいたこと

2010-09-11 18:57:09 | モブログ
雑誌で最近人気のアイドルを眺めていて、AKB48とKARAを比べて気づいたことがあった。KARAはAKB48に比べると全員同じ印象を受ける。よく見てみると、その答えは“鼻”だと気づいた。

そう。KARAはメンバー全員が同じ様な鼻の形をしているのだ。AKB48と見比べてみれば明らかだ。そして、韓国系のタレントの印象が同じなのも理由は一緒だと思う。

噂を再確認した一日。

買う“中国”と怯える“日本”

2010-09-07 22:47:37 | モブログ
最近、鉱業資源から天然資源まで中国が“買い漁って”いるという話題が度々メディアに登場する。中国では共産党幹部によるトップ商談が激しく、日本の政財界でも関係閣僚のトップ商談を望む声が一部で聞かれる。かつて日本にビッグ3の意を受けた政治家が乗り込んで来たが、結果はご覧の通り。

企業が政治に依らず、マーケティングによって危機を乗り越えると世界で戦える競争力が身につく。逆に、政治によって勝つものは何れ政治に依存する。アジアでは経済に政治家が与える影響が強いため、商談に政治家が出てきた方が良い場面もある。しかし、マーケティングの優劣ではなく政治力で勝っても先は知れている。

中国が資源を買い漁ったり、中国の企業に勢いがあるのは当然だ。かの国には旺盛な消費力を持つ中流階級やその予備軍が沢山いる。かつて日本がそうであった様に消費はうなぎ登りに増えて活況を呈するだろう。しかし、日本が労働人口が減少すると共にバブル崩壊になった様に、中国でも労働人口の減少と経済成長の低迷に直面するだろう。

今は中国は買い漁るだろうが、ピークが来ればおさまる。それよりも日本が成長する道を探らなければいけない。政府が短く力のない少ない手で探すよりも、沢山の民間の手でいろんなところを探れば良いのではないだろうか?そのために必要なのが規制緩和なのだと思う。

何も怯えることはない。そんなことに煩わされるよりも自分達の問題に立ち向かおう。

便乗値上げと正義と

2010-09-02 19:01:03 | モブログ
NHKで有名になったサンデル教授の「これからの正義の話をしよう」の最初のテーマは「便乗値上げ」だ。災害などにあたって生活必需品やサービスの価格が通常の何倍にもなるというのは“フェア”か?という問題だ。この問題では品物やサービスを買う側の理論は分かるが、供給する側の理論の考察はどうであろうか。

例にあげられたハリケーンによる被害。その渦中では供給する側も被災者である。買う側と同じ様に明日の生活に不安を抱えている。というのもアメリカの様な国では自然災害によって社会インフラが破壊されると域外からの供給がストップする。あっと言う間に供給不足となる。

小売店ならば次の仕入れが不透明なので、今ある品物でいつも以上に稼がなければ従業員に給料が払えなくなる。サービス業なら超過需要に対応する為に休むことが出来なくなる。価格の高騰は需要を制限し、供給する側を守るために働く。

サンデル教授も言うように、高価格は超過需要に対する域外からの供給を呼び込む為に働く。「いや、価格が上がらなくとも域外の供給者が来るという道徳が必要」というのは正しい。しかし、その正しさは域外の供給者が自分の顧客を捨てて馳せ参じることまで許すだろうか?

ここに「政治」が登場するのではないか?事前に規制を行うことで歪みを助長するより、事後に補償したり、余りにも酷いケースでは返金させるなどすれば良いのではないか。超過需要に応えた供給者はそこでの稼ぎを原資に不便をかけた顧客に値下げなどをするかもしれない。

便乗値上げが禁止された場合、そこには供給統制が登場する。配給である。平等な分配を目指すほど、統制する力は強化される。

それは「政府」に短期的に許されるかもしれない。であれば、便乗値上げを“禁止”するよりも“非常事態”を宣言して政府が流通を統制するべきだろう。しかし、政府は「思った以上に」賢くない。変化への即応は限定されていて、すぐに行き詰まるだろう。それならば、流通を自由にさせて事後的に不平等を是正する方が良いと思う。

民主党代表選挙に小沢一郎が出馬表明

2010-09-01 00:18:55 | モブログ
小沢一郎が愈々首相への道に王手をかけた。民主党の代表選挙がこれほど注目されるのは、与党の故。そこに小沢一郎が絡んできてかつての大与党自民党には全くスポットが当たらない。

小沢一郎出馬の観測に反応して菅首相の支持率が上がったという話は驚き。ハッキリしたのは世論調査の支持率には「対立相手に対する批判票」が相当数混じっているということだ。これでは先の選挙も国民の何が示されたのか良く分からなくなる。

とはいえ、民主党が国民の目に見える形で党の方針を争い、訴えるのは良いことだ。どういう結果であれ、“開かれた”民主党のイメージを作るのに成功するかもしれない。菅続投となれば世論の「雰囲気」とも合致して結果的に支持を広げるかもしれない。それを見越して党の為に一肌脱いだのなら小沢一郎は立派なもの。

ただ、代表選挙の討論が“抽象論”で終わる可能性はある。菅も小沢も基本的には財政出動による景気回復を狙っている。「バラマキ」と言われようとお構い無し。二人の違いは「子分」がいるかどうか程度。その意味では小沢首相は菅首相よりも官僚を従わせて事を進めることが出来るかもしれない。

しかし、僕は菅・小沢両氏の政策を評価していないので、もう一つの展開に期待する。すなわち、民主党分裂というシナリオだ。同時に自民党も分裂し、政策の基本方針によって複数に再編されると良いと思う。

この代表選挙が21世紀を代表するイベントとなるか、茶番劇に終わるか、民主党議員の選択にみんなが注目している。