東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

千代田区岩本町~その三

2011-06-05 18:38:27 | 千代田区
さて、今回は岩本町。繊維街であり、古くから問屋街でもあった町。今も東神田と合同でファミリーバザールというイベントを年二回、町ぐるみで行っている。町ぐるみでバーゲンをやっているような感じなのだが、お祭りの様な雰囲気で人出も多い。柳原は明治以来の洋服の町でもあるし、その心意気を燃やして欲しいと思う。さて、今回は住居表示未実施の神田岩本町と三丁目。撮影日は1982年1月31日、現在の画像は2011年5月18日、6月4日。

神田岩本町1番。(株)カンノ、東京カッティング神田営業所と看板に見える。ガラス戸にはイージーオーダー承りますと書かれているので、紳士服の店。横の道には株式会社三養の看板が見える。今は六階建てのビルになっている。


神田岩本町1番。紳士服のミネギシ。礼服大セールの幟。今は七階建ての峰岸ビルだが、紳士服のお店はない。


神田岩本町15番。最初のカットの位置の反対側にあったのが、北原ビル。今もこの姿なのだが、何故か当時撮影していない。不思議だけど、へそ曲がりな自分のやっていることだけに何とも言い難い。


三丁目7番。この並びは一軒ずつ撮影しているので、順に並べてみる。靖国通りから遠い方から。作業服卸の澤井商店。


三丁目7番。その並びは、タオルのイマイ、紳士服の酒井商店。後ろには同じブロックのマルメビルの建設中の姿が見える。


三丁目7番。さらにその次は、一軒おいて山森繊維工業。真ん中の家の板塀の感じといい、手前の家の雨戸の感じといい、とても良い雰囲気。取り立てて目を引く景色ではないかもしれないが、落ち着いた町並だった。


三丁目10番。昭和通りから言えば一本裏手の通り。手前から三建コピーセンター、赤玉ふとん袋の寝具卸山源と並ぶ。二軒とも建て直されている。真ん中二軒は今は山源ビル。ふとん袋はもう商ってはおられないようだ。その奥の角のビルは今も変わらない。


三丁目11番。神田川沿いの並び。この当時の住宅地図から確認すると、昭和通りに一番近いところから、消防署寮、田島ルーフィング、三星ビルと来た隣が東和衣料産業。写真から見ると、隣も田島ルーフィングとなっている。前回掲載した古い田島ルーフィングのビルがあって、その隣に当たるのがこの写真の左隣のビルになる。


三丁目11番。さらにその並び。渡辺ハガネ店の隣がこの常陸園茶舗である。地味なモルタル仕上げの看板建築。今は全てが大きなビルにまとめられてしまっている。


それまで三軒なり五軒なりあったところに、大きなビルが建ってしまうというケースが多い。そうなると、どうしてもそれまでの町の雰囲気が変わってしまい、かつてどんな町であったのか、見えなくなってしまうのは残念なことだと思う。町が発展していくというのは、どういうことなのだろうと考えてしまう。巨大化,集約化していくことが回答とは限らないし、それを全て否定することも出来ない。難しい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 千代田区鍛冶町~その二、神... | トップ | 千代田区東神田~その二、神... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

千代田区」カテゴリの最新記事