Guatemalaのそらの下

2008-03-25~2010-03 グアテマラ滞在、次はどんな旅をしようか・・・

ディア デ ムエルト(死者の日)

2008-11-13 03:02:50 | この国の文化
11月1日、死者の日で休日。日本でいうお盆にあたる日で、亡くなった人を供養する大切な日。皆家族のお墓参りに行く。同時に死者を弔うためにあちこちでセレモニーや祭りが行われる。

ウエウエテナンゴ県にトドス・サントスと呼ばれる町がある。ここの死者の日の祭りはグアテマラの中でも特に有名で、早朝から夕暮れまで、馬にまたがって200m程の馬場を何度も何度も往復する。

伝統衣装を身に着け、一度に十数頭の馬が馬場を駆ける姿は圧巻。

十代の若者から初老を越えた老人まで、世代を超えて馬を操る。今は禁止されているらしいが、以前は酒をあおり、酔った状態で馬を操っていたらしい。だから落馬で命を失くす人も毎年いたとか。でも今も酒をあおって馬にまたがる人はいて、酔った状態で体を後ろに反らして馬に乗る。落ちるか、落ちないか、ぎりぎりのところで馬を操つり、命を天に預けているようにも思える。亡くなった人を思いながら乗っているのだろうか。

と思って見ていたら、目の前で一人が落馬した。頭を強く打って倒れたまま、目を見開き、視点が固定して全く動かない。すぐに馬場から運ばれたが、多分即死。目の前で簡単に人が死ぬ。それも観衆に見られながら、死者を弔うためだけに命を落とす。祭りで人が亡くならなければいけない、それが名誉なことでこの町の伝統・文化なのだと説明を受けても理解は難しい。ただ人間、人間というが、一瞬で命を失う、はかない一種の動物に過ぎないんだと自然と思えたのも事実。

無事に馬場を走りきった男性。そのすがすがしさはどこに向けられているのだろう。


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