とりあえず80歳へ  『古希からの田舎暮らし』も10年目になろうとし、喜寿も過ぎてゆき、さて……。

定年後は田舎志向。69歳のとき三木市で「田舎暮らし」をはじめました。田舎にとけ込もうと心掛け、菜園をたのしむ日記です。

『とりあえず80歳へ』の日が近づきました。

2017-10-02 08:47:47 | 日記
 78歳になったとき、「田舎暮らしへの移住から8年も経過して、いつまでも『古希からの田舎暮らし』はもう古いな。ブログの題名を変えよう」と『とりあえず80歳へ』と改名しました。ところがその「80歳」にあと4日でなってしまいます。
「80歳になる」んだから、この名前は使わないようがいい。やっぱり『古希からの田舎暮らし』にもどるか。そんなことをぼんやり考えてます。

 日曜日の夜中に見ることにしているテレビ番組「NNNドキュメント」を見終わって、富恵洋次郎さんの本を早速注文しました。毎月6日に『原爆の被爆体験を聞く会』を10年以上続けてきた青年です。こんな人が40歳にもならないで亡くなるのは、ほんとに口惜しい。


 日本の政局がゆれています。10日の総選挙公示まで毎日情勢が変わりそうです。古くなるといけないので、今日(10月2日)の朝日新聞に載った 《内田 樹(たつる)》氏(神戸女学院名誉教授 67歳)の優れた見解を引用します。


 北朝鮮問題で政権の支持率が回復し、野党第一党の民進党が弱体化しているのを好機と見て、安倍晋三首相は解散しました。ところが、思いがけなく小池百合子・東京都知事の新党が登場し、そこに民進党が合流することになり、自民党は主導権を奪われた。
 このカオス的状況を歓迎する気分にはなれません。民進党の議員たちは「安保法制反対・改憲反対」を捨て180度逆の立場に立たなければ公認されない「踏み絵」を踏まされようとしています。自民党以上に新自由主義的で排他主義的な新政党が「受け皿」として登場しようとしている。
 ただし、日本だけの特殊事情ではありません。世界中で、仲間うちの利益だけを優先する「身内ファースト」的な政治勢力が支持を得つつあります。英国のEU離脱も、トランプ米大統領の登場も同じ文脈の出来事だと解釈しています。
 けれども、これは地殻変動的な変化が理解できない退行的な選択です。外界の出来事に目を閉じ耳を塞いで、「変化なんか起きていない」と自分に言い聞かせている。変化とは、国際政治における超覇権国家の衰退や、中東やアフリカで広がりつつあるように「国民国家」が液状化し世界がいくつかの「地域帝国」に再編される潮流のことです。特に日本は少子・高齢化も直撃している。21世紀末の推定人口は5千万人程度。産業構造・社会制度の変化への危機感はほとんど共有されておらず、政府もまったくの無策です。
 その危機の中で、安倍政権は森友・加計学園問題に象徴されるようなネポティズム(縁故主義)にすがりついている。イエスマンだけを登用し、限られた国民資源を仲間に優先的に分配している。「身内ファースト」という世界的な政治的退廃の日本版です。
 小池新党も「身内ファースト」であることに変わりはありません。民進党との「合流」プロセスで明らかなように、小池氏の軍門に下ったのは、政策の一貫性を振り捨てても議席確保を優先させる人たちばかり。政策の一貫性や論理性よりも、「明日の米びつ」を優先的に配慮する政治家たちが、文明史的な転換に対応できる能力があると私は考えません。
 日本はしばらくカオス的状況が続くでしょう。世界中どこも程度の差はあれ同じことです。「他の国もひどい」と言われて心がなごむものではありませんが。  (聞き手・岩崎生之助)


 

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