横田さん

先日　拉致被害者家族代表の横田滋さんの講演を聴きにいった。

内容は　めぐみさんがいなくなってからの経緯、
期待して結果を待った小泉訪朝の残酷な結果の宣告、
最近の六カ国協議の北朝鮮の日本への対応・・などなど

まぁ　今の日本人だったら　既に知っているだろう内容を
横田さんは　ＴＶで見る人柄どおり　誠実に淡々と話していた。

その内容云々。。というより
いったいこの人は　この同じ話を何度人の前で語り
めぐみさんが　拉致されたその時間まで
さかのぼって　思い出さなきゃいけないんだろう・・・
と思うと　すごく胸が痛む。

拉致被害者家族の時間は　家族がいなくなった時点で完全に止まっているんだな。

めぐみさんが拉致されたときの　横田さんの年齢に
めぐみさんの現在の年齢が近づいてきている・・と話された。

めぐみさんが　横田さんの前から姿を消してから
既に２８年の年月が流れたという。

いっこうに進みそうにない　拉致問題。
北朝鮮はもちろんのことだけれど　日本の国の責任だよな。

講演を終えて　退場する横田さんに
会場は惜しみない拍手を贈っていた。
横田さんは　花束を手に人のよさそうないつもの笑顔を見せておられた。

でも　心からの横田さんの本当の笑顔は　いったいいつ見られるんだろう。

少し背中が丸くなって　寂しげに歩く横田さんの後姿に
何とかできないものか・・・と思った人は　きっと少なくないに違いない。