悲惨！！スタッフがこけた

遺品処理のご依頼でも死後1週間以上となると気合が入ります。
鼻は敏感になり、顔は必要以上に冷静さを保ち突入するのです、その部屋の中がどのような状態でも決して表情に出してはいけません。

冬場のこの時期は、気合を入れて部屋の中に入っても拍子抜けする事もしばしばですが、かえってホッとするときもあります。

でも夏場は覚悟が必要です。

ある夏の現場で気合を入れて作業をしているときの話しです。

その現場は２DKのお部屋でした、死後１カ月でご近所からの苦情も酷く私たちも汗と死臭にまみれながら苦戦をしていました。

奥の洋室の布団の上でお亡くなりになっていたようで布団は酷く汚れ床まで染みていました、体は半分布団か外れていた様でフローリングの一部には○○が溶けてしまって固まっていました。
故人は体が不自由で有ったと思われ部屋の中も家財が散乱しています。

作業を開始して１時間ほど経ったときでした、スタッフのA君を私が呼びました。
「ダンボールを５枚ほど持ってきて！」

A君は非常に良く働くスタッフでした。

「ハイ！」

A君は元気良く返事をし、ダンボールを持って来てくれました。
私の目の前に来たときでした。

箱詰めしたダンボールケースを避けようとしたA君は次の瞬間に踏んではならない所に足を置いてしまったのです！

私が

「あっ！」

と言った瞬間の出来事でした。

A君は、フローリングの○○が固まっているそこを踏んでしまったのです。
そのまま滑って背中からその場に転倒してしまいました。

そうです、ご想像の通りA君の背中から腰には○○がべっとり付いてしまいました。

さすがのA君も悲鳴のような声を上げて、顔がひきつってしまいました。

直ぐに作業着を脱ぎましたが下着まで死臭が付いてしまい作業どころでは有りません、全て脱いで風呂場を借りてシャワーを浴び予備の作業服に着替えさせました。

もちろん下着の予備はありませんのでその日はノーパンで彼は頑張りました。

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故人の遺族はその話を聞き、気の毒に思ってくださってA君に下着代をつつんでくださいました。

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そこまでこびり付いた衣類の死臭は洗濯してもなかなか消えません、その日Ａ君が着ていた作業着も遺品と一緒に処理されました。


ところで○○ですが、実は

私はその後、葬儀社の人に電話で聞きました。

「あの泥のように固まっていた黒っぽいのは、体液や血液なのですか？」

する葬儀社の担当は

「体液というより人間そのものに近いですね、溶けてしまっているのですよ」

ですって・・・・・・・・・・・・・！！！！！！