本当に身内をあてにしていない、独居生活者は多い。
実際にあてに出来る身内は近くにいない。
生活を共にしていない身内には頼みにくい。
異性の兄弟に頼んでも本当にわかってもらえない。
独立した大人としては家族に頼りにくい。
身内に裏切られたほうがショックが大きい。
他人のほうが割り切って頼める。
このよううに疎遠であったり不仲だからという訳でもないのに、変な距離感が出来てしまい、身内との関係に隙間ができてしまっている場合が多いのです。
また、実際に身内も「面倒な事が起こらなければいいんだけど」などと言う人が多いの現実なんですよね。
悲しい事ですね。
そして、「まさか自分の身内が・・、他人事だよな!」なんて思っていたのに、起こってしまった人たちが何万人もいるのも現実なんです。
しかし、この現実は、起こるべきして起こっているのケースが多いのです。
実は、皆さんに心当たりがあるのです。
逆にいえば、防ぐことができた可能性があったという事なんです。
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ある、中年女性が死後2週間で発見されました。
立ち会いは、田舎のお母さんとお兄さん。
お兄さんは、少し前に彼氏と別れたという話は聞いていたのだそうです。
「一カ月前に電話で話した時に、お付き合いしていた男性と別れて落ち込んでいたのは知っていたんです、でもその時に冗談で元気出して外出でもしないと孤独死してしまうぞ!って言ってたんです」
「そしたら妹は、”それでもいいかも”、なんて言うもんですから私は馬鹿な事を言うなよ!といって元気づけたつもりで電話を切ったんです」
「それから、一度母親に電話があったようですが、まさか本当にこんな事になるなんて・・・・」
実際には兄弟の仲が悪かった訳ではなく、特に疎遠だった訳でもないのです。
しかし、彼女の心の悩みを癒すことは家族には出来なかったのです。
中年の女性が、心の悩みを身内に話しても解決出来ないと考えてしまう事も実際にはありますよね。
そんな、大人の女性が持つ悩みを唯一聞いてくれた人との別れ・・
それが彼女の目の前に誰も解決してくれることのない現実として立ちふさがったのかもしれません。
このような問題を中年の兄妹が慰めて、本当に解決できると思いますか?
しかも、異性の悩みです。
仲の良い兄弟でも、それぞれの悩みをすべて打ち明ける関係を維持する事は、現実には困難かも知れません。
良好な家族関係であったにも関わらず、遠方で別居していた為、妹を助ける事が出来なかった現実にお兄様もため息を吐くことしか出来なかったのです。
じゃあ、同居すればよかったじゃないかとは言えませんよね。
それが出来ないから別居しているんですよね。
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一度、結婚し伴侶との生活を送った時、人は二つの家族に席を置きます。
実家の家族の一員として。
新しい家族の一員として。
しかし、伴侶との生活内の相談事を両親に相談をする事は、伴侶との生活に支障をもたらす事も多いのです。
この二つの家族が同居していた時代には、それぞれが共有し共存する事も可能でした。
しかし、核家族化が進み両親との同居をしない、単体家族が増えた現在は、もう両方の家族のためにそれぞれが意識しあって助け合う事は不可能なのです。
これは、結婚という形を取らない男女の関係の中でも同じ事がいえます。
恋愛対象の人間以外にどうしても相談できない事が発生してくるからでしょうね。
過去、人間ほど自立してからも家族という関係を守り続け、助け合って生きていく生き物はいませんでした。
また先祖を敬い両親を愛し尊敬するという素晴らしい関係を保ってきたのです。
それが、人間社会だけを進化させる事の出来た大きな要素だと思います。
しかし、その継続が難しい社会となった今、私たちは家族に頼らず自らの生活環境の中でのお互いさまのご近所パートナー(同性同士も含め)を持つという考え方がより必要になってきたのではないでしょうか?
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自分から人を意識し優しく接する。
そうすると。
少しづつ、人も自分を意識して優しくなってくれる。
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他人に頼むのは本意じゃないはずなのに・・・。どうすればいいのでしょうね。