トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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ユーフォルビアの花が咲く

2013-06-29 23:44:44 | 園芸

 何年も植え替えずに放置状態だった悔恨性のユーフィルビアに小さな可愛い花が咲いていた。最近は、子供の頃から好きであった植物の栽培にほとんど関わっていない。自分が年をとったことと、透析患者であることが原因である。自分の命が後どれ程続くのかは定かではない。この年になって、高校生の時にはなかなか理解できなかった無常観も、何とはなく分かるようになったのである。透析のほうは、クリニックの配慮で5時間透析をオンラインHDFという環境で続けることになって、もう半年になる。透析条件の改善で、いくらか寿命が長くなった可能性も感じるが、明日のことは分からない。透析導入の頃は、色々と珍しい植物の栽培に挑戦していた。しかし、患者団体に関わるようになると、先述の事情の他に、植物を相手にするよりはリアルな人間関係を重視しなくてはならなくなった。

 多肉植物は、その形態の面白さなどから好きな植物であるが、今回開花を認めたのは、その生き残りの一鉢であった。多肉植物は水やりが難しい所があるが、ある意味、世話をしすぎない方が植物にとっては良いものも少なくない。休眠期に水をやってしまい、根を腐らせてしまった株も少なくない。また、成長期に水が少なすぎて、しなびてしまったものもある。

 このタコものと呼ばれる携帯の植物の名前は、ユーフォルビア・キリンドリフォリア(Euphorbia cylindriforia)で、原産地はマダガスカルである。花といっても、あまり目立たないのであるが、そうした控えめな自己表現も好きである。

 透析をしていても、規模を縮小してささやかにまた園芸を楽しもうか。せっかく人として生きているのだから、あまり悲観的な考え方は止めた方がいいと、このユニークな植物が、花を見せながら囁いたようである。

 

 


ふんどし復権?『スーパークールビズ、新商品投入相次ぐ ワコールから、ふんどし意識したメンズパンツも』

2013-06-17 22:19:22 | 社会
スーパークールビズ、新商品投入相次ぐ ワコールから、ふんどし意識したメンズパンツも(gooニュース×MONEYzine) - goo ニュース

 メンズ下着の観点からこのニュースを読んでいく。まずは、パンツの話。つい最近、朝日新聞でちょっとした絵入りの記事を読んだ。50代の男性が、よく行くサウナで、脱衣場で自分だけが白い昔ながらのブリーフをはいていることに気付いたというものであった。大きめの前開きのを身につけている自分と同じスタイルは見当たらなかったため、自分も「人並み」の格好にしようかなと思ったこと。最近は、一時のトランクス派の優位の時代から、ボクサータイプのトランクス派が多数派になる傾向にあるようだ。ブリーフ派も盛り返しているようだが、多少の羞恥心を感じる人も少なくないような気がする。しかし、ビキニ、それもカラーの豊富な、あるいは模様のあるものの愛好家へと突き抜けていくマニアも勢力拡大を狙っている感がする。
 今回のニュースは、こうしたビキニ愛好家にとって、勢力を増すチャンスの到来をもたらすような動きを示している。ファッションの世界では、歴史を繰り返すという傾向があるようであるが、さすが、「ふんどし」そのものの復活ではなく、ブリーフ派からみれば、さほど目新しくない格好の、ブリーフ属ビキニ科の変種のアンダーウェアといっていいものなのだろう。ワコールのWebサイトを早速見てみたら、「ふんどしNEXT]という名称の横ゴムタイプのビキニであった。ふんどしの次に来るものという意味なのだろうか。結構、売り切れ状態であった。形態としては、おまつりの時のおみこし野郎の六尺ではなく、越中やもっこの形態に近いのであろう。でも、これを買う人が多いのは驚いた。クールビズの影響だけとは言えない、奥深い理由があるような気もした。ちなみに、絵入りの越中ふんどしが、ワコールで売られていたのには驚いた。それも、SOLD OUTの状態であったのである。
 スーパークールビズは、ビキニ愛好者にとっては、良い季節の到来なのかもしれない。

竹林が広がる意味、絵本の語るもの『おばあちゃんはかぐやひめ』

2013-06-14 21:52:38 | 絵本・児童文学
おばあちゃんはかぐやひめ (ポプラ社の絵本)
クリエーター情報なし
ポプラ社


 子どもの絵本といっても、それがファンタジーであっても、子どもから観た世界を描いていても、私たちが生きている今の社会を映している。小学校入学を間近にした少女が五泊六日で、田舎の祖父母の家に泊まる話。1人で泊まるのは初めての経験で、たけのこ掘りをお手伝いする話である。絵本を読み進める子どもにとって、新鮮な田舎の雰囲気や、祖母の怪我に心配したり、年寄りと孫との温かい関係を感じたりする絵本であるのだろ。

 ただし、息子は都会に出て、老人だけで田舎で生活を営んでいること、息子が竹林を見て去年より面積が広がったと発言したこと、近所の老人の家では、たけのこが家の畳を破って生えてきたことなどが、絵本の文章で語られる。竹林の拡大が、管理できない現実が、過疎地となってしまた田舎の姿が、絵本の中に背景として描かれていることは、それを読み取る大人にとっては、詩情がある風景が描かれた年老いた者と孫との心の交流だと簡単に評することをためらわせるのである。

なるほど納得ニュース『巷間される“アルカリ信仰” 栄養学的には意味なし』

2013-06-13 21:30:02 | 非合理主義・疑似科学
巷間される“アルカリ信仰” 栄養学的には意味なし(産経新聞) - goo ニュース

 透析患者が導入に至るまでは、人によって原疾患が発症ないし発見されてから、かなりの時間の幅があるようだ。糖尿病性腎炎などは、思った以上に進行が早いという知人が言っていた。私の場合は、慢性腎炎発見から透析導入までは、30年近くかかっている。その間、世間で身体に良いといわれる健康法を結構試してみた。発見当時は、自分が透析に至るイメージはみじんも持っていなかった。今考えると、自分で自分の腎臓の細胞を壊す免疫の異常とでもいっていいのだろう、IgA腎症は不可逆的な疾患で、一度壊れた糸球体は死んだまま再々することがない。ということは、失われてしまった腎機能は回復することがないので、時間の長短の差こそあれ、透析に至る可能性が高いと理解している。しかし、保存期と呼ばれる時期には、患者仲間でも、色々な健康法を試したという話を聞く。自分だけではないようで、その時代に流行ったものが一番影響するようであった。私の病気発見の頃は、巷で自然食糧法という声が聞こえ出した頃で、自然食の素材を求めに、早稲田まで遠出もした。今では、ネットで気楽に健康食品を買うことができるのであるが、当時は、店自体少なかったし、パソコンなど存在しなかった。身体に良い体操というのもやってみた。健康オタク状態であったのは、何とか病気を回復させたいという気持ちからであった。

 いろいろ試した方法の中に、このニュースで取り上げられている「アルカリイオン水」の飲用があった。アルカリイオン水を毎日、電気分解する誠三器で作っては毎日飲んでいたことがあった。世間でも、やがてペットボトル入りのアルカリイオン水が登場した。この製造マシンを購入した時に付いていた小冊子には、腎臓病にも効果があるような記事が掲載されていた。

 この記事を読んでいて、高校の保健の時間に「ホメオスターシス」ということを習っていたのに、すっかりそういうことを無視して、アルカリ信仰に生きていた時代があったことを思い出した。

 この記事は、「アルカリ性食品」「酸性食品」の定義から始まって、アルカリ信仰の無意味さを分かりやすく解説している。保存期に、どれほど健康食品にお金を使ったのだろうか。

 ただし、透析導入直前の尿毒症の時は、炭酸水素ナトリウム(重層)を飲んだりしたこと、透析液の中に炭酸水素ナトリウムが含まれているのは、腎臓が壊れたことによって、血液の酸性化が起こるからかもしれない。健康な人は、恒常性(ホメオスターシス)の機能が働くので、血液のPh値は一定に保たれるので問題はない。

回転寿司を食べるほほえましい家族の情景―絵本『まわるおすし』

2013-06-12 16:34:32 | 絵本・児童文学
まわるおすし
クリエーター情報なし
ブロンズ新社


 回転寿司がすっかり寿司の世界の覇者となった感がする昨今、子どもたちは「ぐるぐる寿司」とかこの本のタイトルのように「まわるおすし」などという言葉を使っている。家族で、回転寿司店に行く上での、マニュアルのようなこの絵本の「現実感」は素直に笑える。家計も関係しているこの現実感の中で、父親のサインを交えた指示のもと、色違いのお皿に立ち向かう姿からは、父親不在と呼ばれる社会の風潮の中で、父親への子どもたちの信頼感とともに、まるで西部開拓史のマッチョな父親像を感じさせながら、家族の団結心も描いている。この絵本、回転寿司愛好家族なら、家族みんなとよむと、身に覚えがあるような場面にでっくわして大笑いできるかもしれない。志賀直哉の「小僧の神様」からずいぶんと世の中の状況も変わってしまったものである。なお、この絵本も文章も絵も同じ作者によるもので、その絵ほタッチの強さとユーモアはこの本の魅力となっている。
「まわるおすし」に父親も交えた家族全員で行ったことのない読者の子どもも、きっと絵本のような家族の時間を過ごしたいと思うに違いないだろう。

透析、気になるニュース『腎臓移植と透析の費用対効果、学会などが研究へ(読売新聞) - goo ニュース』

2013-06-09 20:57:00 | 透析
腎臓移植と透析の費用対効果、学会などが研究へ(読売新聞) - goo ニュース

 透析患者は、生きながらえるために受ける透析治療のおかげで生かされている。まさに、社会によって生き続けることを認められていることになる。そのことは、忘れてはならないことであるが、透析導入時から、患者の中には、それがあたかも当然の行為などとしか自覚しない人も少なくないようだ。何もしなくても、制度を受けることができることが自然なことのように感じているのかも知れない。そのため、病気や患者会については、無関心な人が多く存在するようだ。患者が患者会を作る意義が、政治や行政に、自分たちの生きるための希望を聞いてもらうことが中心にあった時代もあった。社会が患者の生存のための制度を許容してくれたのは、患者会の働き掛けに反応してくれたからだともいえる。透析医療の進歩は、患者のQOLも向上させてくれた。そのような時代では、患者や患者会の社会へ対するお返しの意味も含めた社会貢献が求められる。

『国内の透析患者は約30万人で、透析医療の国民負担は年間約1兆4590億円。一方、腎臓移植は大半が生体移植で、昨年は約1600件だった。』
 いまだ、増加傾向にある透析患者数と、多額の透析医療費の合理的な、患者の現在受けている治療の質を落とさない上での削減の方法を、これからは患者会からも、様々な面から提案しなくてはならない時代に入ってきているようだ。この時点で、患者の無関心は社会に対する働きかけの上での大きなバリアとなっている。

 透析医療費の削減方法としては、導入患者の数を減らすための、慢性腎炎=CKD対策の活性化を行政や立法機関に働きかけることも求められる。普通、慢性腎炎と呼ばれる減疾患の対するよりも、今や、予備軍を含めて国民病ともいえる糖尿病患者に対する対策の充実化が早急に望まれている。糖尿病の悪化を、食事・運動療法、薬物の適切な使用で阻止することで、合併症の腎臓病を予防することの方が現実的だからである。また、患者会の組織の各ステージで、市民に対する啓もう活動を、講演会や出版物を通して行う必要もある。他にも、医療費削減のための方策を、当事者の立場から提言できれば良いのであるが。

 透析導入後は、将来の再生医療への希望を持ちながらも、慢性腎不全が不可逆性の疾患であることから、腎移植以外に透析を離脱することはほとんど不可能である。先年の臓器移植法の改正によっても、腎移植が大幅に増えてはいない。また、献体腎より問題の多い生体腎移植の手術の数の方が多い。

 では、腎移植が献体腎手術を原則として、腎不全の患者の選択肢の一つとして普通に行われるようになったら、透析医療費の削減にどれほどプラスに働くかの指標をどこから手に入れるのであろうか。今回のニュースは、生体腎移植が多い昨今の状況を反映した指標を出してみることに有効な試みのようだ。


『日本移植学会の有志と医療経済学者らで作る「腎移植の臨床経済評価研究会」(代表=相川厚・東邦大教授)は8日、腎臓移植と透析の費用対効果を比較する研究を始めると発表した。

 治療効果と費用負担の兼ね合いを調べ、限られた医療財源の有効活用に関する議論につなげたいとしている。

 大阪大や東邦大など7機関の共同研究で、3年間で、腎臓移植患者約440人分の情報を収集する。医療費や生存期間、生活の質などのデータをもとに、国際的な指標を用いて数値化し、透析患者のデータと比較する。1年後に中間報告を行う。』

 今後の、腎移植の推進に有用なデータが出ることで、新たな国民に対する啓もう活動が盛んになることを期待している。