残暑お見舞い申し上げます。
日中はまだまだ暑さが厳しいですが、
朝夕少しずつ過ごしやすくなってきた金沢です。
先月、輪島市旧福島邸で行った茅葺き公開講座。
そこで撒いてきた茅葺きの種がさっそく、
輪島市の「まるやま組」さんで芽を吹き、
地元の職人さんにまじりさし茅のお手伝いをしてくださっています。
仕事の合間、村の古老の方々からは貴重なお話もうかがわれていらっしゃるとか。
茅葺き屋根の協働を通して大事なことが受け継がれていくすばらしさ。
どんどん茅の芽がのび、茅葺きの環が繋がり広がっていくことを願います。
ほんものの茅・・・、ススキも穂がすくすく伸びだしています。
ちょっと近くの野原をみてみてくださいね。
きっと見つかるはずです。
でもこんな風に自然に野原に生えているススキは、
根元が曲がっていたりして茅葺きには適しません。
毎年、刈って少なくとも3年くらいすると真っ直ぐなススキが育ち、
「べっぴん」なススキになるのです。
以前見学した五箇山の茅場では下草も刈り込み、
そこはまさにススキの畑でした。
あと4ヶ月もたてば茅刈りのシーズンが到来。
前ふりが長くなりましたが、私ども石川県茅葺き研究会は湯涌の山に茅場をもち、
毎年茅刈を行うことで屋根材に適した良質の茅を作っています。
この茅場は文化庁の「ふるさと文化財の森」の指定も受けており、
湯涌の方々と共に文化財建造物保存のために必要な材料確保のために茅刈りを行い
茅場とその周りの自然を守っています。
湯涌で刈っているものはススキの仲間の「カリヤス」。
ある程度の高地でしか生育しない貴重なものです。
まだ少し先のお話ですが初冬の茅刈りシーズンになったら、
わいわい賑やかに茅刈りのワークショップも実施します。
その折はどうぞ皆さま、マイ鎌持参でご参加くださいね。
たぶん今年は美味しい天然なめこ汁付き!!
#K