SUPER GTは夏の三連戦の最終戦を迎えました。夏の
三連戦の最後は、今年で幕を閉じる鈴鹿1000kmとなり
ます。
来年からは、鈴鹿1000kmとして新たなスタートを切
る事になります。
■ GT3カー
■ GT3カーを含むSUPER GT GT300クラス
参戦車両(JAF-GT規定車両含む)
■ GT3カーを使うスーパー耐久ST-Xクラス参加車両
となります。本来、SUPER GT GT300クラス車両はシ
リーズ戦以外に出場することはできないが、このレース
ではGTアソシエイションの協力により可能だ(ただしGT
300とST-Xは当該年のシリーズエントリーチームのみと
なります。しかし、GT300、ST-X共にシリーズポイント
は加算されません。)
鈴鹿のレースは、来年から5月に300kmでスケジュー
ルに組み込まれることになります。
最後のレースと言う事もあり、初日と2日目を合わせ
て総入場者数:72,500人となりました。
週末の鈴鹿は天候不順で、土曜日の未明は雨が降り、
公式練習の時は路面のコンディションがウェットから
ドライでしたが、予選では完全に晴れのドライコンデ
ィションになり、公式練習とは全く異なる環境でセッ
ションが行われました。
GT300の予選では、
【25】 VivaC team TSUCHIYA VivaC 86 MC 松井孝允選手 山下健太選手 近藤翼選手
が84kgのウェイトハンデがありながら、コースレコードを
更新するスーパーラップをマークし、最後の鈴鹿1000km
でポールポジションを獲得しています。
ポイントリーダーの
【4】 グッドスマイル 初音ミク
AMG Mercedes AMG GT3 / M159
谷口 信輝選手
片岡 龍也選手
が、公式練習でも予選でも上位につけており、このレー
スでの端に利期待がかかります。
今回のレースですが、直前にトラブルが発生した
【7】 Studie BMW M6
BMW M6 GT3 / P63
ヨルグ・ミューラー選手
荒 聖治選手
アウグスト・ファルフス選手
はピットスタートを選択しています。
そして迎えた決勝当日。45,000人の見守る中、最後の
鈴鹿1000kmが幕を開けます。処暑を過ぎ、秋へと向か
うその季節に、そのスタジアムの熱気を投影したかのよ
うな気温の中、1000kmのレースの幕は切って落とされ
ます。
セッション開始10分前。夏を感じさせる日差しがサ
ーキットを包み込み、
■ 気 温 : 30℃
■ 路面温度 : 47℃
のドライコンディションとなっています。そして、GT
500がスタートし、その後、コントロールラインをマシ
ンが超え、GT300の最後の鈴鹿1000kmが始まります。
レースがスタートすると、ポールポジションの【25】
VivaC 86 MC(山下健太選手)をリーダーに第1コーナ
ーへ突入します。
これに【18】UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴選
手)、【5】 マッハ車検 MC86 GTNET(坂口夏月選手)
とマザーシャシー勢3台がトップグループを形成します。
その後方では【4】グッドスマイル 初音ミク AMG(
片岡龍也選手)をかわした【51】JMS P.MU LMcorsa
RC F GT3(中山雄一選手)を先頭にした2番手集団が
続きます。
レース序盤、いきなり【65】LEON CVSTOS AMG
(黒澤治樹選手)がオープニングラップ終了後にピッ
トに向かい、タイヤ交換も給油もなく蒲生尚哉選手に
交代しています。これで、クリアラップが得られる場
所に出る事に成功し、ペースを上げて走行します。
トップグループでは、【5】マッハ車検 MC86 GT
NET(坂口夏月選手=>藤波清人選手)や前戦富士の
ウィナーである【55】ARTA BMW M6 GT3(ショー
ン・ウォーキンショー選手>高木真一選手)など、数
台のマシンが10周までに最初のピットインを行ってい
ました。
上位勢でも戦略が異なる中、残る2台は、27周目に
【18】UPGARAGE BANDOH 86
(中山雄一選手=>川端伸太朗)
が31周目に
【25】 VivaC 86 MC
(山下健太選手=>井孝允)
にルーティーンのピット作業を終えています。
この戦略はレースを6等分した作戦と考えられます。
シーズンも終盤と言う事もあり、既にウェイト差が相
当あるため、勝利によって増加するウェイトハンデが
GT500のようにリストレクターによる性能調整ではな
く、そのままウェイトとして転嫁されるGT300クラス
ではタイヤにかかる負担も増えるのですが、軽量なマザ
ーシャシー勢は、そのアドバンテージを活かして、1回
のタイヤ交換で2スティントを走り切る作戦も使ってい
ました。
レースが1/4にさしかかろうとする頃、GT300クラス
トップの【18】UPGARAGE BANDOH 86(川端信太郎
選手)の40周目に入ったときに、【55】 ARTA BMW M
6 GT3(高木真一選手)がピットインしようしたところ
に、【3】 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹選手)が追突
してしまいます。
これでスピンしてイン側のガードレールにクラッシュし
た55号車は、コース上にストップして動けなくなり、セー
フティーカーが導入されます。これによりトップを行くマ
ザーシャシー勢のマージンはなくなります。
そして、18号車が89周目に、130Rで16番手の【31】
TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀選手)がクラッシュし、
2度目のセーフティカーが導入されます。レースが後半を
迎えてアクシデントが続きますが、この直後、トップを行
く18号車のステアリングにトラブルが発生し、ペナルティ
覚悟で閉鎖中のピットに戻ることになります。セーフティ
カー中に修理を終えますが、当然ペナルティも受け、18号
車は優勝争いからは脱落してしまいます。
レース終盤は【65】LEON CVSTOS AMGと【25】 Viv
aC 86 MCが、ピットインの度にトップを入れ替える展開と
なりますが、タイヤ無交換でピットでの作業時間を短縮して
いた25号車が15秒程度のマージンをキープします。
予選であの驚異的なタイム。そして、決勝でも気が付くと
トップ快走でマージンも15秒と土屋エンジニアリングのマシ
ンの恐ろしさを肌で感じるレース展開となります。
127周目に実質トップの【25】 VivaC 86 MC(山下健
太選手=>松井孝允選手)がルーティーンでピット作業を終
えると、131周目に2番手の【65】LEON CVSTOS AMG
(黒澤 治樹選手>蒲生尚哉選手)が5回目のピットインを
終え、最後の勝負となります。
レース終盤ここからは下がる路面温度との戦いにもなりま
すが、気温が下がったコンディションにタイヤが合わなかっ
たのか、25号車がペースダウンします。一方、65号車の蒲生
尚哉選手が猛然とチャージすると、その差は見る間に詰まって
いきます。
ペースダウンした物のトップを走行する【25】 VivaC 86
MC(松井孝允選手)がトップ、【65】LEON CVSTOS AMG
(蒲生尚哉選手)の状態が続きますが、10周ほどで両者はテ
ールトゥーノーズのバトルとなります。そして、150周目の第
1コーナーで【25】 VivaC 86 MC(松井孝允選手)をオーバ
ーテイクし、トップに立ちます。
2番手走行の【25】 VivaC 86 MC(松井孝允選手)です
が、残り4周になったその時、逆バンクでコースアウト。こ
の時、マシンが裏返しになるクラッシュをしてしまい、リ
タイアとなってしまいます。
セーフティーカーの導入もあり、規定周回数に至らなかった
ため、規定の午後6時28分でファイナルラップとなります。
GT300では、
【5】 LEON CVSTOS AMG Mercedes AMG GT3 / M159 黒澤 治樹選手 蒲生 尚弥選手
がそのままトップチェッカーを受け、最後の鈴鹿1000kmを
制しています。チームにとっては昨年の開幕戦岡山以来の優
勝となります。
そして、JLOCのランボルギーニ2台が激しい表彰台争いが
繰り広げられていましがが、2位は
【88】マネパ ランボルギーニ GT3
Lamborghini HURACAN GT3 / DFJ
織戸 学選手
平峰 一貴選手
山西 康司選手
が着けています。そして、3位には、
【87】 ショップチャンネル ランボルギーニ GT3
Lamborghini HURACAN GT3 / DFJ
細川 慎弥選手
佐藤 公哉選手
元嶋 佑弥選手
が揃って表彰台に上ることになりました。
ドライバーズランキングでは、今大会優勝の
【5】 LEON CVSTOS AMG Mercedes AMG GT3 / M159 黒澤 治樹選手 蒲生 尚弥選手
が52ポイントとしてトップに立っっています。トラブルも
あって、今回のレースはノーポイントとなってしまいまし
たが
【4】 グッドスマイル 初音ミク
AMG Mercedes AMG GT3 / M159
谷口 信輝選手
片岡 龍也選手
が2ポイント差で2位。ポールポジションの1ポイントだけに
終わった
【25】 VivaC 86 MC TOYOTA 86
MC / GTA V8
松井 孝允選手
山下 健太選手
近藤 翼選手
10ポイント差で3位となっています。