■ 一人綴り

イロイロやってますが、停滞中。(モノが出来たらアップする感じですから...。)更新はしますが数が減るかも。

第三戦オートポリス:GT500決勝はau TOM’Sが逆転勝利【 SUPER GT 】

2017年05月22日 | ☆ SuperGT

 Super GT 第三戦は二日目を迎え、決勝レースが行われました。

 

 GT500クラスは今回から、NSXは15kg軽くなっているのですが、

50kgを超えたマシンも登場しており、燃料リスレクターによる性

能調整が入る状態になっています。

 

 以前書いたように、GT500クラスではダウンフォースが25%削

減されているわけですが、ウェイトハンデが重量が増えていくシス

テムではなく、4段階のステージが設けられ、総重量は+50が最大

で、その分、燃料を絞ることで性能調整を入れる仕様になってい

ます。今年からは、

 

ウエイトハンディ 車載ウエイト 燃料流量リストリクター
0~50kg 0~50kg 95.0kg/h
51~67kg 34~50kg 92.4kg/h
68~84kg 34~50kg 89.8kg/h
85~100kg 35~50kg 87.4kg/h

 

のようになっており、50kgを超えたマシンというのは、ウェイト

は一時的に16kg軽くなるので、マシンの挙動が重さによってどん

どん悪化すると言う事は無くなったのですが、燃料流入量が絞ら

れるのでパワーダウンするような仕組みになっています。つまり、

登りがきつく、パワーが落ちるのでストレートが伸びないなどの

事が考えられるわけです。つまり、勝つほどにポイントが加算さ

れウェイトも増えていきますから、パワーとコーナリング性能の

双方が厳しくなる仕様になっています。

 

 つまり、強さを見せていたレクサスのマシンの中には、この

第一ステージの燃料リスレクターによる流入量制限が入ってい

ます。

 

 GT500クラスは、土曜日の走行は気温が18℃のコンディショ

ンと気温が上がった予選の双方でRAYBRIG NSXが速さを見せて

おり、日曜日もその勢いのまま化粧レースを走破しそうな勢い

でしたが、決勝前のウォームアップ走行では、レクサス勢力が

上位のタイムを出しており、WAKO'Sがトップタイムをマーク

しています。

 

 このセッションでは、ARTA NSX-GTがコース上でストップする

アクシデントがありました。性能調整絵土曜日はよかったNSX勢

ですが、ARTAは電気系のトラブルのようでグリッドには付かず、

KEIHIN NSX-GTもピットスタートを選択しており、NSXがまさ

かの最後尾スタートとなりました。

 

 RAYBRIGだけ神がかった速さを見せポールポジションでのポ

イントを獲得し、最前列でスタートを切ることとなったGT500の

レースですが、大分県警による白バイ5台とパトカー2台の先導に

よるパレードラップが行われ、その後、フォーメイションラップ

に入ります。ポールポジションのRAYBRIG NSX−GTを先頭に、

各車車体を左右に大きく振って、タイヤを温めます。そして、シ

グナルがオールグリーンになりレースがスタートします。


 1コーナーを最初に抜けていったのは、RAYBRIG NSX。NSX

勢で最速だった予選さながらに1コーナーを駆け抜けていきます。


 ある種、ハイブリッドからの受難とハイブリッドやめても厳

しかった昨シーズンに加え、開幕戦は何か呪われているのでは

だろうか?と思うようなトラブルに見舞われ、速度も厳しく、

信頼性もないという非常に厳しい状態から脱却したような走り

でオープニングラップを迎えます。


 予選の速ささながらに、第一スティントの速度は圧倒的で、

2番手を走行するS Road CRAFTSPORTS GT−Rの本山哲選

手に2周目で1.6秒差、3周目に3.4秒差を付ける1分35秒中盤

のハイペースで周回します。トップが抜け出し、2番手以下が

集団になる形で序盤は進みます。


 何か生まれ変わったNSXを見るかのような盤石な走りで、

レースは展開しますが、レース序盤の5周目に最終コーナー

で小林崇志選手がステアリングを握るARTAがGT300マシン

と絡んでスピン、そこにGT300のTOYOTA PRIUS apr G

TがARTAを避けられずにクラッシュ。そのプリウスにUPG

ARAGE BANDOH 86が接触してコースをはじき出され

るという多重クラッシュが発生し、セーフティカーが導入

されます。

 クラッシュによってオイルが流出したため、長時間のセ

ーフティーカー導入となり、レースは 14周目リスタート

となります。

 

 ローリングスタートでレースが再開されますが順位は変

わらずそのままの順位でマージンがなくなった状態で仕切

り直しとなります。

 15周目の2コーナーでWAKO’S 4CR LC500とau TOM’

S LC500がサイド・バイ・サイドで接触。一瞬、WAKO’S

のアンドレア・カルダレッリ選手が横を向きかけますがす

ぐに修正します。しかし、6番手のポジションをauのジェ

ームス・ロシター選手に奪わます。さらに、そのまま1コー

ナーで5番手のKeePer TOM’S LC500もオーバーテイク

します。

 

 WAKO’Sのアンドレア・カルダレッリ選手もKeePerの背

後に続きます。KeePerはランキングトップでウエイトハン

デ(燃料リスレクターによる性能調整あり)がありペースが

上がりません。

 

 5番手に上がったauのジェームス・ロシターはそのまま4

番手MOTUL MUGEN NSX−GTの武藤英紀選手の背後につ

き、19周目のストレートでMOTUL NSXのスリップに入り、

一度インに入る牽制を入れて、そのままインを付いて1コー

ナーでオーバーテイク。4番手に浮上します。

 

 トップはRAYBRIGは2番手のS Roadを3秒離れている状

態となりますが、S Roadはペースが上がりません。

 

 その後、3番手のDENSO KOBELCO SARD LC500のヘ

イキ・コバライネン選手が21周目の1コーナーでS Roadの

インを差して2番手に浮上します。さらに、その後のauにも

第2ヘアピンでオーバーテイクを許してしまい、4番手に後

退してしまいます。

 

 その21周目には3台で争っていた6〜8番手争いで、ZENT

の立川祐路選手がGT300の絡みで2台のLC500をオーバーテ

イクして、一気に6番手に浮上します。

 

 盤石に見えたトップのRAYBRIG NSX−GTは20周を過ぎて

ペースが落ちて行き、24周目には2番手DENSOと0.5秒差の

テール・トゥ・ノーズになります。さらに3番手のauも2台に

追いつき、トップの3台が大接近戦を演じます。

 

 25周目にはGT300を上手く使ってRAYBRIGが2番手を2秒

離しますが、すぐに後方の2台が追いつき、再び3台が1秒~

1.5秒差内で争う緊迫の展開になります。

 工法では、第1ヘアピンで6番手ZENTがGT300と接触して

しまい、8番手に後退します。

 

KeePerがピットインし、ドライバー交代してコースに復帰す

るも、まさかの半ドアで運転席側の左ドアが1コーナーで開い

てしまいます。しかし、ドライバーが自ら閉めたて走行を続

けています。

 

 そこからレクサス陣営のピットインが続き、33周目にトッ

プのRAYBRIGと3番手のDENSOが同時ピットイン。

 

 作業時間はモニター上でRAYBRIGが41秒、DENSOが34秒

とDENSOが7秒早く、ピットロードで逆転し、ポジションが

入れ替わります。

 

 ここで、ピットインタイミングを伸ばしたauが暫定トップに

立ち、36周目にピットへと向かいます。ジェームス・ロシター

選手からステアリングを引き継いだ中嶋一貴選手はDENSOの前

でコースに復帰するも、アウトラップでDENSOの平手晃平選手

とバトルとなります。追う平手晃平選手は第2ヘアピン立ち上が

りでリヤを滑らせながらを追うも、抜けず、2台はテール・トゥ

・ノーズのまま周回します

 

 ピットインを終えて、3番手に下がったRAYBRIGはその後、ト

ップの2台が1分39秒台で周回する中、1分41秒台とペースが上

がりません。40周目には4番手のS Road千代勝正に追いつかれ、

バトル状態になります。

 

 さらに5番手KEIHINの小暮卓史選手、6番手WAKO’S大嶋和

也選手も数珠つながりに続き、4台のマシンによる表彰台を懸け

た戦いが展開されます。

 

 44周目にはそこにMOTUL AUTECH GT-R松田次生選手も加

わり、5台がせめぎあう表彰台争いに発展します。

 

 44周目にはまずはKEIHINがS Roadをパスし、その後、WA

KO’SもS Roadをかわして5番手に浮上します。そこに8番手Ke

ePerも加わり、6台による接近戦になります。

 

 50周目の14コーナーでauのインにDENSOが入り、第3セク

ターのブリッヂに向かう上りコーナーに2台が並んで入り、接

触。DENSOがスピンし、コースアウトしてしまいます。auも

右フロントバンパーのカナード付近のエアロを破損してしまう

も、トップをキープします。

 

 その後方ではまずは5番手WAKO’Sが第2ヘアピンで4番手KE

IHINのインに飛び込み、2台が接触しながら立ち上がりますが、

KEIHIN が4番手を守ります。

 

 その後、53周目にDENSOが去って2番手となったRAYBRIG

とKEIHINが1コーナーでサイド・バイ・サイドになり、2台は

併走したまま4〜5コーナーまで進み、最終的にKEIHINが前に

出ます。

 

 ピットスタートからの怒涛の走りでKEIHINが2番手まで浮

上します。

 

 その後、3番手のRAYBRIGと4番手S Roadの3位争いが激し

くなります。残り5周となって、そこにMOTUL GT-Rが加わり、

3台による最後の表彰台争いが勃発します。

 

 61周目、残り4周となったところで1コーナーで千代勝正選

伊沢拓也選手にアウトから並び掛かり、2コーナー付近で

一度オーバーテイクするものの、第2コーナーはストップした

GT300の処理でイエローフラッグが出ており、順位を譲る形

でポジションを戻します。3番手争いが一度リセットする形で、

そこから再びバトルになりますが、残り3周となったところで

GT300のGAINERのタイヤが外れるなど、コース上では2箇所

でイエローフラッグが振られる状態になります。

 

 レースは、フロントのエアロが壊れたままでauがトップフィ

ニッシュを飾っています。これで今季3戦連続レクサスLC500

が優勝となります。2番手にはピットスタートから怒涛の走り

でポディウム獲得のKEIHIN 、3番手RAYBRIGの表彰台となり、

NSXが今季初表彰台となりました。

 

 後方ではポイント圏内を走行していたWAKO’Sにトラブルが発

生した模様で、残り3周でピットイン。入賞を逃しています。

 

 レクサス一強だったシーズン序盤ですが、KEIHIN、RAYBRIG

の2台のホンダNSXがレクサスの表彰台独占を打ち破り、4位S R

oad、5位MOTUL GT-Rと、2台のニッサンGT-Rが揃って上位フ

ィニッシュを果たすなど、スタートからチェッカーまで、3メー

カー白熱したレースとなりました。

 

 

 

 

 

 



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