神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

神通橋

2017-04-22 06:30:55 | 善福寺川3

 善福寺川緑地の上流端に架かるのが神通橋です。五日市街道と青梅街道を結び、田端村の中央を縦断する古道に架かり、→ 「田端村絵図」には、田端村で唯一描かれています。「杉並の川と橋」(平成21年 杉並区立郷土博物館)によると、鎌倉道ともいわれる古道が左岸段丘を上る途中に田端神社があり、腰痛、足痛が治るとの評判があったことから、その霊験にあやかって神通橋と付けたといいます。もっとも、そうなったのは比較的新しいようで、日本地形社の1/3000地形図(昭和11年測図同22年補修)では、付近の字をとって大ヶ谷戸橋となっています。

 

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    ・ 善福寺川  奥に見えるのが神通橋です。左カーブ付近の右岸が広くなっていますが、右岸流がいったん合流し、再度分岐していたところです。 

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    ・ 神通橋  左岸方向のショットで、奥の茂みの手前を前回の左岸流が横切っていました。その先で 矢倉台と呼ばれる左岸段丘に差し掛かります。 

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    ・ 田端神社  神通橋から300m強の左手に、100mを越える長い参道があります。写真は参道途中の木の鳥居で、江戸時代のものといわれています。  

 <田端村の橋>  明治初年の「東京府志料」には、田端村の善福寺池流に架かる橋に関し、以下の記述があります。「板橋三 田端村ニアリ一ハ長二間半幅一間二尺一ハ長一間四尺幅一間一尺一ハ同上」 「田端村絵図」に唯一描かれた神通橋が入るのは間違いないとして、後の二つは問題です。「東京府志料」と同時代の→ 「東京近傍図」には、神通橋と山神社の間で、点線で描かれた道筋が善福寺川と交差しており、現在の西田端橋がこれにあたるのでしょう。荻窪駅と荻窪団地(シャレール荻窪)を結ぶバス通りに架かっています。もう一つは「近傍図」からも読み取れず、よく分からないところです。