原寺分橋下からは今なお豊富な水量の水が湧き出しています。「杉並の川と橋」の数字を引用すると、湧水量は平成12年10月の豊水期で毎分3100リットル、平成13年2月の渇水期で毎分1140リットルとあります。これを一日当たりに換算するとおよそ1600~4500トン、別の文献には一日平均3500トンとの数字もあり、千川上水からの助水7000トンや、善福寺池に放水されている地下水2000トンと比べても、その水量の豊富さに驚かされます。
- ・ 善福寺川 原寺分橋から下流方向です。内務省復興局の大正14年測図(1/3000)には、200mほど下流の原橋にかけての右岸に湿地や細長い池が描かれており、段丘からの湧水が源なのでしょう。
- ・ 原寺分橋下の湧水 上掲写真の右下隅に写っているものです。崖面から水が滴っているのはよく見ますが、このように地面から湧き出しているのは稀で、神田川水系ではここだけかもしれません。
- ・ 井荻公園 原寺分橋から原橋にかけての右岸段丘斜面の半ばは、井荻公園(昭和45年開園 面積およそ4000㎡)となっています。この公園の存在が、湧水を守るのに寄与しているのでしょう。
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