ーハリー・ポッターと死の秘宝 PART2ーHARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART II
2011年 イギリス/アメリカ
デヴィッド・イェーツ監督 J・K・ローリング原作 ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ)ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド)レイフ・ファインズ(ヴォルデモート)マイケル・ガンボン(アルバス・ダンブルドア)ワーウィック・デイヴィス(グリップフック(小鬼))ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)ジョン・ハート(オリバンダー老人)アラン・リックマン(セブルス・スネイプ)マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル)ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人)マーク・ウィリアムズ(アーサー・ウィーズリー)トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)ジェームズ・フェルプス(フレッド・ウィーズリー)オリヴァー・フェルプス(ジョージ・ウィーズリー)イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド)エマ・トンプソン(シビル・トレローニー)デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)ゲイリー・オールドマン(シリウス・ブラック)ジム・ブロードベント(スラグホーン)
【感想の続き】
映画を見てすぐ、また「死の秘宝」を読み直して、さらにもう一度映画を見てきました。
これを「ハリポタ中毒」というのでしょうね。
ロンとハーマイオニーは恋人どうしになりますが、確かに、これ以上理解し合っている二人はいませんよね。
ハリーは、自分の命がかかっているし、ダンブルドア直々の分霊箱探しと「死の秘宝」の謎を解くことで、頭がいっぱいでした。
ロンとハーマイオニーは、ハリーを助けると言うことで一致し、心身ともに献身してきたという共通項は強い絆を生む結果になったのでしょう。
ネビルは、最後にグリフィンドールの剣を手にして、最後の分霊箱であるナギニをしとめますが、これも彼にふさわしい役割でした。
ネビルの両親は、ヴォルデモートに最後まで抵抗して、そのためにベラトリックスから死ぬより辛いはりつけの呪文をかけられ、精神病院に入っていました。
ネビルの勇姿
気丈なネビルのおばあさんは 、ネビルが立派な魔法使いになるようにと一生懸命育てました。
のろまでどんくさかったネビルもその期待に見事に応え、立派に成長しました。
ダンブルドアもハリーもいなくなった学校で、スネイプが校長となり、恐怖の教育が行われていた中、ダンブルドア軍団を取り仕切り、抵抗し続けました。
そして、ハリーが死んだと聞かされても、その勇気をなくさなかったからでしょう、組み分け帽子の中からゴルフィンドールの剣を引き出し、ナギニをしとめる大役を務めました。
ウィーズリー一家は、揃ってハリーを守ってくれました。
最後にお母さん(ジュリー・ウォルター)がベラトリックスをやっつけたのは痛快でした。
フレッドが亡くなったのはこの物語の中でもベスト10に入るほどの悲劇でしたが、個性溢れる赤毛の兄弟たちを、肝っ玉で育てた母の鏡と言える女性です。
ユーモア溢れるお父さんと、いい家庭でした。
マクゴナガル先生(マギー・スミス)も、楽しそうに石像たちを操っていたし、トリローニー先生(エマ・トンプソン)、スラグホーン先生(ジム・ブロードベント)も最後まで生徒を裏切る事なく闘いました。
よかったね。
そしてなにより、2度見て2度とも泣いたセルブス・スネイプの死。
アラン・リックマン、うまいねえ。
こんなにも辛い純愛がかつてあったでしょうか。
もう一度「賢者の石」から見直したら、スネイプ先生の言動はどう見えるのでしょう。
ハリーを守り育てるまなざしを感じることができるのでしょうか?
「ダンブルドア殺し」の汚名を来て、スパイとして終わった一生。
それもみんな、「リリーの目」を持つ少年のためだったのですね。
ダンブルドアは、意外に狡猾でしたね。
ハリーを「死ぬために育てる豚」のように育てたのか、とスネイプは憤っていました。
ダンブルドアに「情が移ったか」と言われて、リリーの守護霊の牝鹿を出したスネイプ。
「まだ、愛しているのか」
「永遠に」
思い出して、また泣きそう!
原作によると、リリーがスネイプから離れていったのは、スネイプが死喰い人たちと付き合うようになったからなんです。
それというのも、スネイプがスリザリンに組み分けされたから。
ダンブルドアも、その点を悔やんでいましたね。
リリーがジェームズと結婚して、スネイプはますます孤独になり、死喰い人の方へと追い込まれてしまうのです。
トレローニー先生の「ヴォルデモートを倒すものが7月の終わりに生まれる」という予言を聞いて、その子供がリリーの子供ではないかと心配になり、リリーを助けたいと、ダンブルドアと取引して二重スパイになるんだけど、ペティグリューの裏切りのせいで、リリーはダンブルドアでも救えなかったんですね。
愛のない家庭に生まれて、孤独で頭のいいスネイプ。
生涯、たった一人の人を思い続けたのですね。
ハリーは、後に、自分の子供にダンブルドアとスネイプの名前をつけました。
アルバス・セブルス・ポッター。
このことが、この物語のすべてを物語っていました。
終わりは清々しくて、ほんとうによかった!!
いろいろ考えて、浸っているうちに、このお話は、子供を持つ母親が書いたお話だなあとしみじみ思いました。
単純で直情的な小さな男の子が、親の愛情も知らず育ったとき、その将来はどうなるんだろうと、思い詰めて書いた感じがしました。
その子供がどんなに寂しくてもがまんして、けなげな幼少時代を過ごしたとしても、思春期ともなれば、いろんな感情に支配されます。
でも、今はそばにいなくても、自分を思ってくれている両親がいて、その子供が知らないところで、いろんな大人が守ってくれたり、助けてくれたりしていることに気づくことが大切です。
優しい人ばかりではない。
嫌いな人も、意地悪な人もいる、でも、それが自分の成長の糧となることを知る時もあるでしょう。
子供は、しんどいことも、辛いことも、なんで僕だけと思うような試練にも、その年齢なりの、自分の身体とありったけの知恵をふりしぼって立ち向かわないといけません。
それには、困難に立ち向かう勇気も必要だし、友達や仲間の助けもいる。
他人のせいにして、運命を呪い、反抗してすねているだけでは、何も前には進まない。
好きなことを一生懸命することも大事だけど、嫌なことも自分でやり遂げないと、自分にとっての幸せな結末は訪れない。
ね、そういう教訓がびっしり詰まっているお話です。
ハリーがヴォルデモートをやっつけて、愛するジニーと結婚して、幸せを手に入れたんだけど、単純にそれが目的と言う訳ではなく、この10年で語られた物語は、ハリーという寄る辺のないちっぽけな男の子が、運命を受け入れ、成長していく姿そのものだと、つくづく気づかされました。
すごいねえ。
J.K.ローリングさん、ほんとうにお疲れさまでした。
これからも、信念を曲げず、よいものを書き続けていただきたいと思います。
私は、しばらくハリポタ中毒を楽しんでいるつもりです。
ほんとはいい人なのに、あえて悪役を買って出て、大変な人生でした。
ベラトリックスを倒したロンのママ!母は強し!だね~~
なかなかうまくできたお話でした、終わっちゃうのが残念ね
蛇足ですが、あちこちで名前が違っていると思う・・・^^;
名前、ほんとやねえ。
チェックするわ。
ほんと、長い物語の最後としてふさわしい結末だったよね。
よかったわあ。
昨日も友達と飲みながら、ハリーポッターについて熱く語りました。
楽しかった!!