ふいご屋の日常

ポジティフ・オルガン&チェンバロ貸出屋の傍ら歌手、の日記

どうぞよいお年をお迎え下さい

2007-12-31 19:43:27 | その他
今日はさすがに家事から逃亡するわけにいかず、朝から台所周りの油汚れをせっせと落とす。午後には有料ホームに入っている母親を迎えに行き、一家で迎える正月準備。歌の練習は今日も休まずに自分の設けた課題に向き合い、チェンバロの調律チェックを兼ねて弾いた今年最後の曲はフローベルガーでした。波乱万丈(?)だった2007年も、大つごもりの夜になってようやく静かに過ぎ行こうとしています。

今年はお蔭様で歌の活動、楽器ご提供の両面で新しい展開を果たせました。これもひとえにお付き合いいただいている皆様のご支援の賜物と感謝する次第です。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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今年最後の礼拝奏楽

2007-12-30 23:44:02 | オルガン
この秋は楽器屋のお仕事をそこそこ頂戴していた反面、そのお蔭で日曜はほぼ全滅。教会の長老職を任されているというのに礼拝に出席できないという事態に陥っておりました(長老は礼拝では司会やパンとぶどう酒の配餐を担当)。
それとは別に自分はオルガニストでもありますが、奏楽奉仕も当然不可能。年末で仕事の入らなかった今日、本当に久々に教会のオルガンの前へ。

目下モンテヴェルディをやっているから、というわけではないけれど、今日は17世紀前半のイタリアもので奏楽を構成(一部同時代のドイツ物も挿入)。教会の楽器にイタリアンプリンチパーレ8'があれば最適なのですが、それは無い物ねだりというもので、プリンツィパル4'を使いながら鍵盤上は1オクターヴ下で弾いてみたり。しかし、同じプリンツィパルでも風圧がもう少し低くないと、イタリアの響きに似せることは難しい。
それにしても、久々に触るオルガンはアクションの具合があまりよろしくなくなっていて、弾きながらずっと「どこをどのように調整しよう」と気にし続ける羽目に(職業病…)。礼拝が終わる頃になってようやく楽器が反応し始めてきてくれたかな(実際、ちょっと合間にいじったりしたのだ 笑)。
でも、何ヶ月か前はもう少しリリースコントロールも楽だったのになあ。考えられる要因はだいたい絞られるのだが。

帰宅して、自宅のチェンバロを1月のオルフェオ仕様に遅ればせながら調律替え(ずっと415Hzのヴァロッティにしていたのを440HzでEsGisの1/4ミーントーンへ)。作業を終えてもやはりしばらく調律は暴れていて、そこは慎重にやり直し。

自分の場合チェンバロを出動させることはそれほど頻繁には無く、神経質にならずにいつもゆったりと準備するのだけれど、諸先輩のところのように出動回数の多い楽器では古典調律での調律換えはだいぶ神経を使うことだろう。
楽器がどうにか安定した状態になったのでしばらくフレスコバルディをさらい、調律をチェックしました。
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オルフェオの音楽稽古

2007-12-29 22:49:09 | 
年内最後にして私にとっては今日が初日のオルフェオの音楽稽古のために千駄木へ。特に男性歌手は今までいろいろな現場で(楽器屋の立場から)既にご一緒している方々ばかりであるが、アンサンブルを組ませていただくのはほとんどが初めて。歌い手として、ついに自分の化けの皮がはがれる時が来たか(笑)。

冗談でなく、このジャンルでトップクラスの歌い手に混じって歌うことに緊張せずにはいられない。しかし、それぞれのソロやデュエットなどには本当に聞き惚れてしまうことしばしば。
それに対して自分の出番の箇所は今日はだいぶ情けない出来。年明けすぐに始まる立ち稽古に向けて、本当に今年は正月が無いものと覚悟した。

今日の器楽は通奏低音の一部だけだったが、鍵盤楽器奏者は3名全員が揃い、もう既にアントネッロ節炸裂!の気配。これが舞台とどのように融合し、そして自分はそれにどれだけ食いついていけるのか。実は楽しみを通り過ぎてちょいと恐ろしくもあります。

音楽堂バロックオペラ/初演400年 モンテヴェルディ作曲「オルフェオ」公演、皆様には是非お運びいただきたく、よろしくお願いいたします。
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高飛び準備

2007-12-27 21:53:36 | その他
今日もせっせと譜読み。アレッサンドロ・ストリッジョの書いた台詞のニュアンスをどこまで獲得できるか、が目下の課題ではあります。

合間にPCに向かって、来年に入ってからの「高飛び」の準備。いえいえ、借金取りから逃げるわけではなく(笑)、久しぶりにあまり目的を持たずにユーロ圏をふらふらしたいと思った次第。もっとも、その時期、もう仕事は来るまいと思っていたら予想に反してまだちょこっと入ってきたりして、家を空けていられる期間は案外短い。くじけて予約したフライトをキャンセルするかも。
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これから1ヶ月間、歌い手モードへ

2007-12-26 22:06:30 | 
ここにきて疲労がだいぶ溜まっていたからであろう、一昨日の千葉の現場でついに腰が立たなくなり、調律も楽器の運搬も難儀しながら作業する羽目となった。結局一昨日も昨日もオルガンを車から降ろすのに危険を感じたので作業着手をずるずると延期。今日ようやくおそるおそる家の中に運び入れることまで漕ぎ着けた(腰はまだ痛い…)。

今日は午後からは家から外に出ずオルフェオの譜読み、暗譜作業に専念。折しも今日から音楽稽古が始まっている(自分が参加するのは29日から)。この公演の楽日までは楽器屋の仕事を入れないようにしたため、あと一ヶ月弱はこの公演に向けてひたすら歌手モードで推移する予定。

初演から400年ということで、先月も北とぴあで大規模なオルフェオ公演が催され、それには楽器屋として関わり舞台裏からこのオペラを覗いていた。2つのオルフェオに関わっていない演奏家仲間には「じゃあ、予習ができてよかったね」と言われるのだけれど、いえいえ、同じ作品とは思えないほど、北とぴあと神奈川の公演ではまったく異なったものになることが確実です。男声陣では大部分が両公演で重なったりしていますが、だからなおのこと両者の違いが際立つかも。ご来場をお考えになっていらっしゃる方々には是非に、とお勧めいたします。
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コーロ・ルミノーソ第2回演奏会@千葉市美術館さや堂ホール

2007-12-24 09:33:33 | 
Sop大和田亜季・秋元るみ、Alt安達百代、Ten根岸一郎 (Bassは不肖私)
Vn大西律子・天野寿彦、Vla上田美佐子、Org春日万里子
指揮・バリトンソロ 春日保人 合唱:コーロ・ルミノーソ

この演奏会で楽器屋さんの仕事は御用納め。出演との両刀使いは相変わらず難しいが(昼公演だったから楽器搬入は朝一番。調律時間もわずかだったし)、やはり演奏する側に立てるのは嬉しいことに変わりない。

演奏会は冒頭、万里子さんのオルガンソロによって一気に祝祭的な雰囲気へ導かれる(演奏されたのはメールラのトッカータ)。プログラム前半はモンテヴェルディのミサ(「倫理的宗教的森」)、保人氏の和笛、林光編曲の日本歌曲集。
来年1月のオルフェオ公演でタイトルロールを務める保人氏がオルフェオの最初の歌‘Rosa del ciel'を演奏。これが実に素晴らしい。皆様、来年の公演(於 神奈川県立音楽堂)は必聴ものです!是非おいで下さい。オススメです!

プログラム後半は、おそらく日本初演となるのではないかと思われる「知られざる名曲」、フランチェスコ・スカルラッティの「主よ、憐れみ給え」。自分が随所に仕掛けられた和声の罠を面白がることができるようになったのはようやく本番で、だったかな。しかし、その音楽は豊かで兄アレッサンドロに決して劣ることがなく、ヘンデルとも親交があり、最後はロンドンで没したというこの作曲家のことはもっと注目されてよいだろう(残っている曲は残念ながら少ないようだが)。

教会に行くことはできなかったが、今年のクリスマスイヴは例年以上に豊かな一日となりました。このような演奏の機会にお声掛けいただいた我らが春日氏、ご一緒させていただいたルミノーソのメンバー、お馴染み器楽陣とアンサンブリストの皆様に大感謝。
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国分寺チェンバークワイア クリスマス演奏会(ブクステフーデ没後300年記念)

2007-12-23 11:53:04 | オルガン
Sop:松堂久美恵、MSop:進美沙子、Bar:淡野太郎
Vn:小野萬理・石川和彦、Vdg:市瀬礼子、Chit:竹内太郎、Org:勝山雅世
市瀬寿子指揮国分寺チェンバークワイアの演奏会に出動。
昨日が遠方で夜公演、今日が都内、昼公演で9時搬入というスケジュールはちょいとキツイ。

昨日までの乾燥で痛んだ楽器にまさに干天の慈雨が与えられ、ハクジュ・ホールの搬入時の湿度は45%。もっとも、こういう急な環境変化は楽器に好い方向に向かったとしても警戒が必要。案の定、スピーキングポイントに大きな乱れが発生したので慌てて調整し直すことに。

ブクステフーデ没後の記念の年とあって、去年まではほとんど実演を聴いたことのなかった傑作Jubilate Dominoに接するのが今日で今年は何回目だったか? ここではガンバの市瀬、キタローネの竹内の両氏の器楽も大活躍(ガンバはハンブルクの名工ヨアヒム・ティールケのオリジナルが登場)。
オルガンはお馴染みの勝山さん。彼女曰く、私の楽器は実は「手強い」のだそうだが、何度も使っていただいて熟知されているだけに、提供する側にとって安心してお任せできるのが嬉しい。小野、石川両氏のヴァイオリンもいつも通りの安定振り。

プログラム後半のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハのコラールモテットは学生時代に譜読みをしたことがある本当に懐かしい曲(演奏までは漕ぎ着けなかった)で、事前に練習に参加できたら歌わせてもらえただろうにと思うと、それは少し残念。

「私も明日は本番だけど、一緒に行きましょうよ~」というソプラノソリストの悪魔の誘いに乗って、打ち上げにも顔を出したが、彼女の翌日の本番は夜公演。こちらは千葉で昼公演ですよ(笑)。で、後ろ髪を引かれながらやっぱり中途で退席することに。

11月初めからずーっと走り続けてきたお仕事もいよいよ明日が御用納め。しかし、それを前にしてついに身体の方が悲鳴を上げることに…。
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おおた混声合唱団モーツァルト「レクイエム」演奏会@群馬/太田市民会館

2007-12-22 21:23:26 | オルガン
湿度はついに20%割れ。霧吹きの甲斐もなく、「こんなに暑くてカラカラに乾いちゃいやだ!」とばかりに、案の定オルガンが本当に悲鳴をあげ始めましたが(=サイファーが発生)、開演前にウィンドチェストを開けパレットをナデナテしてようやくなだめました。やれやれ(笑)。

詳しくまた後で…。
(おおた芸術学校スタッフ、太田市民会館の舞台ご担当者の皆様に感謝!)
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雨乞い

2007-12-22 11:35:59 | オルガン
今日も上州のからっ風相手に格闘しています。埼玉北部~群馬南部は午後から降水確率高い様子。雪になっては困るが湿度は戻ってくれないかな。

朝、東京から電話が入り、急遽某所のポジティフの調整依頼あり。調律が固定されているからその手の作業はほとんど不要な楽器のはずなのに、こちらでも非常事態発生?

今日は深夜帰宅なので、明日、昼公演の仕事後にそちらに向かうことにし、ダブルヘッダーとあいなりました。いかにも楽器屋さんらしいスケジュール…。
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群馬へ来ています

2007-12-21 14:51:03 | オルガン
今日から明日まで宿泊出張。ただいま調律に着手する前にオルガンを温めているところ。お師匠さんから言われていた、上州の冷え込みが怖い!

それよりも、ついに湿度計は20%台を示しており、サイファーのことも実に気が気でない。それで思い出すのが2年前に某所でのモツレクでやらかした、今でも時々話題(苦笑)にされる大失敗。湿度が20%を割っていたとはいえ、あの時は面目丸潰れだった。

そして今回のお仕事もモツレク…! あの悪夢は思い出さぬようにしよう。一方でウィンドチェスト周りへの噴霧作戦が奏功して欲しいもの。
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